どうも、こんにちは!
普段はしがない会社員、週末は(自称)銀河一のリディックファン兼ウェブライターやってます、しがない主婦です。
いやー、毎日満員電車に揺られてると、たまに思うんですよね。
「いっそリディックみたいに、この車両ごとどこか未知の惑星に不時着しないかな…」なんて。
…え? しない? ですよねー(笑)
さてさて、そんな与太話はさておき、今日は皆さんと一緒に、あの! 銀河最凶のアンチヒーロー、リチャード・B・リディックの壮大な物語を、最初っから最後まで、ぜーんぶ丸裸にしちゃおう! という企画です。
ヴィン・ディーゼル兄貴が魂込めて演じる、あの寡黙で、強くて、でも時々「え、そこでその行動?!」って目が離せない男、リディック。
彼の物語って、映画だけじゃなくゲームやらアニメやらコミックやら、もうあっちこっちに広がっていて、「結局、話どうなってんの?」「時系列は?」「あの伏線どうなった?」って、頭の中がネクロモンガーの艦隊みたいに大混乱! なんて方も多いんじゃないでしょうか。
わかります、わかりますとも。
私も最初はそうでしたから!
この記事では、そんなあなたのモヤモヤをスカッと解消すべく、『リディック』サーガの全貌を、作品世界の時系列に沿って、各作品の結末までを完全、完璧、容赦なくネタバレしていきます!
フューリア人としての彼の宿命? ネクロモンガーとの因縁? キーラとのあの切ない別れ…? 全部語ります。
ええ、出し惜しみなしです!
最新作『Riddick: Furya』の情報(2025年4月現在で分かってる範囲ですが)も踏まえつつ、これ一本読めば「リディックのことなら、だいたい分かった!」って言えるレベルを目指します。
※※※ 重大な警告 ※※※
この記事は、マジで、ガチで、1ミリの容赦もない「完全ネタバレ記事」です!!
『リディック』シリーズの映画、ゲーム、アニメ、コミック… その全てのストーリー、結末、キャラクターの生死、隠された秘密、ぜーんぶ書いちゃってます!
「まだ観てない作品があるんだよね~」「自分で謎解きしたいんだ!」という方は、お願いですから、今すぐブラウザバック! ここで会ったが百年目、なんて言いませんから、どうかご無事で!
この先は、「ネタバレ? 上等だよ!」「むしろ全部知った上で語り合いたいぜ!」という、覚悟完了済みの猛者(もしくは私のような物好き)だけが進むことを許された領域です。
…いいですか? 本当にいいんですね? では、深呼吸して、ゴーグル装着!(気分だけでも) リディックと一緒に、銀河で最もダークで、最もエキサイティングな闇の旅へ、レッツ・ダイブ!
銀河のどこかに彼がいた:リディック・サーガ作品リスト(公開/発売順)
まずは、我らがリディック兄貴がどんな作品で活躍(あるいは暗躍?)してきたのか、地図を広げる感じで確認しておきましょうか。
公開・発売された順番はこんな感じです。
時系列とは違うので注意ですよー。
- 映画『ピッチブラック』(Pitch Black / 2000年): 全ての始まり!「誰だこのヤバい目つきの囚人は!?」と世界を震撼させたSFサバイバルホラーの傑作。ここから伝説が始まった…。
- TV特番『イントゥ・ピッチブラック』(Into Pitch Black / 2000年): 映画公開後のお祭り企画的な? 疑似ドキュメンタリー風スピンオフ。まあ、公式の歴史からはちょっと外れる感じですね。
- Flashコミック『ピッチブラック:スラムシティ』(Pitch Black: Slam City / 2000年): これ重要! 監督自ら書いた公式Webコミック。リディック兄貴がどうやってあのキラキラお目目(シャイン・アイ)を手に入れたか、その「手術説」が描かれてます。痛そう…。
- 映画『リディック』(The Chronicles of Riddick / 2004年): ドーンとスケールアップ! SFホラーから一転、銀河を股にかけるダーク・スペースオペラへ。宿敵ネクロモンガー帝国登場! リディックの出自の謎もチラリズム。予算も増えた感!
- 短編アニメ『リディック・アニメーテッド:ダーク・フューリー』(The Chronicles of Riddick: Dark Fury / 2004年): これまた超重要! 映画1作目と2作目の間の「え、あの後どうなったの?」を埋める公式OVA。作画が独特でカッコイイ! キーラの変化とか、見逃せない伏線がいっぱい。
- ゲーム『リディック:ブッチャーベイからの脱出』(The Chronicles of Riddick: Escape from Butcher Bay / 2004年): 神ゲー認定! 映画の前日譚で、リディック兄貴がいかにしてヤバい刑務所から脱獄したかを描くステルスFPS。ヴィン兄貴もガッツリ関わってて、完全に公式ストーリーの一部です。シャイン・アイの「覚醒説」はこっち。
どっちやねん!ってツッコミは後ほど。
- ゲーム『リディック:ダーク・アテナ襲撃』(The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena / 2009年): 上の神ゲーのリマスター版+完全新作の続編パート。ブッチャーベイ脱獄直後、別のヤバい船からまた脱出する話。もう脱獄のプロ。
これも公式。
- 映画『リディック:ギャラクシー・バトル』(Riddick / 2013年): 一周回って原点回帰! 再び未知の惑星で、クリーチャーと賞金稼ぎ相手にサバイバル! ネクロモンガーの王様やめてどうなったの?が描かれます。シンプル・イズ・ベスト、って感じ?
- モーションコミック『リディック:ブラインドサイド』(Riddick: Blindsided / 2013年): 映画3作目公開記念のデジタルコミック。映画2作目ラストから3作目冒頭の間の、「王様やーめた!」の裏側、ヴァーコの裏切りを補完する短編。なるほどねー、と。
- ゲーム『リディック:ザ・マーク・ファイル』(Riddick: The Merc Files / 2013年): スマホゲー。映画3作目あたりのリディック兄貴を操作して、賞金稼ぎから隠れるやつ。まあ、本筋とはちょっと離れたおまけ的な感じかな。
- 映画『リディック:フューリア』(Riddick: Furya / 制作準備中、公開日未定): そして、未来へ! 我らがリディック兄貴が、ついに、ついに故郷フューリア星を目指すという、ファン待望の第4作! 監督もヴィン兄貴も続投! 2025年4月現在、まだベールに包まれてますが、もう期待値は臨界点突破してます!
さあ、これで全体像は見えましたね? ではいよいよ、これらのピースを時系列順に並べ替えて、リディック兄貴の人生という名の、血と硝煙と、時々エイリアンの粘液にまみれた壮大なタペストリーを、じっくりと織り上げていきましょう!
心の準備はいいですか? 行きますよ!
リディック・クロニクル:時系列完全解説【覚悟して!真のネタバレ領域へ突入】
プロローグ:灰燼のフューリアと運命の赤子 - 虐殺、預言、そして闇に生まれた光
我らがリディック兄貴の物語、その本当の始まりは、彼が物心つく遥か昔、宇宙がまだ若く(と言っても28世紀初頭ですが)、ネクロモンガー帝国がその暗い影を銀河に広げ始めた時代に遡ります。
このネクロモンガーって連中がまた、タチが悪い。
死こそ至高! 生きてるなんて不完全! みんなで「アンダーバース」っていう謎の異次元(死後の世界? 高次元空間? よく分からんけどヤバいとこ)に行こうぜ! っていう、超絶迷惑な思想を持った軍事カルト集団なんですね。
そのトップに君臨するのが、ロード・マーシャル(本名ズーラ)。
この人、アンダーバースに片足突っ込んだとかで、なんかもう人間やめてる系の、瞬間移動したり人の魂吸い取ったりする、とんでもパワーの持ち主。
まさにラスボス。
で、ある日、このロード・マーシャルが、元素族の預言者(後にリディックが出会うエアリオンさんですね)から、耳を疑うような、そして彼にとっては恐怖でしかない預言を聞かされるわけです。
「フューリアっていう戦闘民族の星に、男の子が生まれるよ。
その子がね、将来、アンタをぶっ倒すんだわ」って。
(※実際の口調はもっと厳かだったと思いますが、まあ大体こんな感じでしょう)
さあ大変。
絶対権力者のロード・マーシャル、自分の地位を脅かす存在なんて許せません。
しかも「運命」とか言われちゃったら、もうパニックですよ。
で、彼が取った行動が、もう外道中の外道。
軍隊引き連れて、フューリア星に奇襲攻撃! しかも、ただ征服するんじゃなくて、徹底的なジェノサイド(種族抹殺)を敢行したんです。
特に、預言にあった「男児」を根絶やしにするために、生まれたばかりの赤ん坊を見つけては、自らの手で、その子の臍の緒を使って絞め殺すっていう… もう、言葉もない残虐さ。
悪魔か、お前は。
でもね、ここで奇跡が起きるんですよ。
その虐殺の嵐の中、ロード・マーシャルの殺戮を掻い潜って、たった一人、生き延びた赤子がいたんです。
そう、その子こそが、我らがリチャード・B・リディックその人!
なぜ彼だけが助かったのか? 誰が、どうやって彼を死の運命から救い出し、滅びゆくフューリアから連れ出したのか?
それは母親の最後の愛だったのか、名もなき同胞の決死の行動だったのか、あるいはもっと別の、宇宙的な介入があったのか…?
この問いこそが、リディック・サーガ全体を貫く最大の謎(セントラル・ミステリー)であり、彼の孤独と、彼が背負うことになるであろう宿命の根源に関わっているんです。
そしてこの答えは、未だに公式には明かされていません。
(だからこそ、最新作『Furya』でこれが明かされるんじゃないかって、ファンは期待してるわけですね!)
幼いリディックには、その虐殺時の断片的な記憶、あるいはトラウマのようなものが残っていたらしいんですが、成長するにつれてそれは意識の奥底に封印されちゃいます。
代わりに彼が信じ込んだのは、「自分は母親に絞め殺されそうになり、ゴミ溜めに捨てられた孤児だ」っていう、なんとも悲しく、そして歪んだ自己認識。
彼の公式な記録にも出自は「不明」としか記されず、彼自身、自分が滅亡した戦闘民族フューリアの、それも宇宙の運命を左右するかもしれない預言の子であるなんてことは、つゆ知らずに生きていくことになるんです。
なんという皮肉…。
彼の詳しい幼少期は謎に包まれたままですが、「刑務所で育ったようなもんだ」って彼自身が言ってることや、時々見る謎の女性(後にフューリア人の精神的ガイド、シラーではないかと示唆される幻影)に悩まされていたっていう設定(主に映画『リディック』のディレクターズカット版やゲーム版で補完)から察するに、まあ、ろくな環境じゃなかったんでしょうね。
孤児院か、少年院か、あるいはストリートチルドレンか… とにかく、生き抜くための非情さと狡猾さ、そして権力や体制に対する根深い不信感を、骨の髄まで叩き込まれたであろうことは想像に難くありません。
フェーズ1:闇の中の覚醒 - シャイン・アイ獲得秘話と裏切りの味
意外かもしれませんが、青年期のリディック兄貴には、一度だけ「まっとうな(?)」組織に属していた時期があるんです。
記録によれば、「カンパニー」と呼ばれる、まあ傭兵団か何かでしょうね、そこのレンジャー部隊にいたらしい。
惑星シグマ3でヤバい虫(スピットファイア)退治したりして、この頃に彼の超人的なサバイバル術や戦闘スキル、宇宙船の操縦技術なんかが磨かれたみたいです。
もしかしたら、このままいけば、ちょっとダークなヒーローくらいにはなれたのかもしれない…?
でも、世の中そんなに甘くない。
彼は所属していたカンパニー内部の汚職とか、不正行為に気づいちゃうんですね。
正義感からか、あるいは単に気に入らなかったのか、それを告発しようとした。
そしたらどうなったと思います? はい、お約束の展開。
裏切られて、逆に口封じのためにハメられ、投獄されちゃうんです。
場所は「ディープ・ストレージ」っていう、名前からしてヤバそうな収容施設。
信じた(かもしれない)組織からのこの仕打ち。
これが、彼の人間不信と反骨精神を決定的なものにした、大きなターニングポイントだったと言えるでしょうね。
「誰も信じねえ。
俺は俺のルールで生きる」っていう、後のリディック・スタイルが確立された瞬間かもしれません。
ディープ・ストレージからも当然のように(?)脱獄したリディック兄貴は、もう完全に社会のレールから外れたアウトローの道を突き進みます。
ここから先は、もう逮捕と脱獄のエンドレスワルツ。銀河中のヤバい刑務所を総ナメにしたんじゃないかってくらい、数々の伝説(と犯罪記録)を打ち立てていきます。
リボールドS矯正施設、タンジール流刑植民地、Q9精神矯正施設… 名だたる監獄が彼の「経由地」リストに加わり、その度に賞金稼ぎや特殊部隊との死闘が繰り広げられる。
彼の殺人記録は天文学的な数字になり、「銀河最凶」のレッテルは伊達じゃなくなっていくわけです。
一説には、傭兵として戦争に参加して、所属部隊が全滅する中、彼だけが生き残ったなんて話も。しかも、その時、味方を犠牲にした、あるいは皆殺しにしたんじゃないかなんて黒い噂まで…(公式設定資料より)。
真偽はともかく、彼が生きるためには手段を選ばない、冷徹なサバイバーであることは間違いなさそうですね。
そして、そんな彼の暗黒キャリアの中で、彼を彼たらしめる、最大にして最強の武器が覚醒(あるいは獲得)されるんです。そう、あの闇夜に爛々と輝く銀色の瞳、「シャイン・アイ」!
これがあれば、どんな真っ暗闇だって昼間同然。隠れることなんて不可能。まさに暗殺者・逃亡者にとってはチート級の能力。
ただし、代償もデカい。太陽みたいな強い光の下じゃ、目が焼けるように痛んで何も見えなくなっちゃう。だから、あのイカした(?)ゴーグルが必須アイテムになるわけですね。
じゃあ、このトンデモ能力、どうやって手に入れたのよ? っていうのが、ファンならずとも気になるところ。
リディック兄貴本人は、「ああ? こいつか? 刑務所の奥でよぉ、腕のいい闇医者にタバコ20本と引き換えにやってもらったんだよ」なんて、いつもの調子で嘯いてますけど、まあ、本気にしちゃいけませんよね(笑)。
公式なスピンオフ作品では、大きく分けて二つの、ちょっと違う(けど、もしかしたら繋がってる?)説が語られています。
- 起源説①:スラムシティでのDIY手術説 (コミック『ピッチブラック:スラムシティ』より)
- これは、トゥーヒー監督自身がストーリーを手がけたっていう、かなり信憑性の高い公式コミックで描かれた説。
- リディック兄貴がぶち込まれた「スラムシティ」っていう無法刑務所が舞台。そこじゃ、「シャイナー」って呼ばれる、目に改造手術を受けて暗視能力を得た連中が、暗闇エリアを牛耳ってたんです。
- 暗闇じゃ不利だと悟ったリディック兄貴、なんと自らもその手術を受けることを決意! しかも、麻酔なしで! 施設にいた怪しい獣医(!)を脅して、角膜切開させて、なんかヤバそうな処置を目に施させるっていう… もう、読んでるだけで「ヒィッ!」ってなるような、壮絶なDIY手術。
- これで物理的にシャイン・アイをゲットした、っていうのがこの説。兄貴、根性ありすぎ…。映画で言ってた「手術」っていうのは、これのことかもしれませんね。
- 起源説②:ブッチャーベイでの神秘的パワーアップ説 (ゲーム『ブッチャーベイからの脱出』より)
- こっちは、ヴィン兄貴もガッツリ関わった超重要公式ゲームで描かれた説。銀河一破りにくいって言われた監獄「ブッチャーベイ」が舞台。
- ここでリディック兄貴は、囚人たちの精神的リーダーみたいな存在、ポープ・ジョーさん(この人もなかなか味があるキャラ)に治療してもらってる最中に、どこからともなく神秘的な声を聞くんです。「お前はあまりにも長く盲目でいた… これは贈り物だ」って。
- 誰の声よ?! って感じですが、おそらくは彼の血に流れるフューリア人の魂の導き手、シラーさんの声じゃないかと推測されてます。
- その声が響くと同時に、リディック兄貴の目が内側から銀色に発光! まるで超サイヤ人みたいに(?)、フューリア人としての潜在能力の一部が、超常的な力として覚醒した! っていうのがこの説。こっちはなんか、運命的でカッコイイ感じですね。
さあ、どっちが本当なんだ? って思いますよね。手術なの? 覚醒なの? まったく矛盾してるじゃん! って。
でも、ファンの間ではね、こう考えるのが割と主流になってるんですよ。
「もしかしたら、スラムシティでの物理的な手術が『きっかけ』や『トリガー』になって、それが彼の内に眠っていたフューリア人としての特別な力(あるいはシラーさんの導きによる超常的な力)を『呼び覚ました』んじゃないか?」って。
つまり、手術だけじゃなくて、彼の血筋や運命も関係してた、ハイブリッド説ですね。
個人的には、これが一番しっくりくるかなーって思います。だって、ただの手術であんな能力ゲットできるなら、もっとシャイナーがいてもおかしくないですもんね。リディック兄貴だからこそ、あの力が発現した、と。
まあ、真実はトゥーヒー監督とヴィン兄貴のみぞ知る、ってところかもしれませんが、いずれにせよ、この「シャイン・アイ」が、彼のトレードマークであり、最強の武器であり、そして彼を更なる危険と数奇な運命へと引きずり込んでいく、重要な要素になったことは間違いありません。
フェーズ2:追跡者の影と最初の陥穽 - ブッチャーベイ/スラムシティ脱獄、そしてジョンズの非情なる罠
闇を支配する瞳を手に入れたリディック兄貴、そりゃあもう鬼に金棒、闇夜に提灯(?)。スラムシティ(コミック)からも、鉄壁のブッチャーベイ(ゲーム)からも、文字通り「不可能を可能にして」脱獄を成功させます。
特にゲーム『リディック:ブッチャーベイからの脱出』での脱獄劇は、もう手に汗握る展開! 看守の目を盗み、ダクトを這い回り、時には他の囚人と協力したり、裏切ったりしながら、厳重なセキュリティを突破していく様は、まさにステルスアクションの醍醐味。プレイヤーは完全にリディック兄貴になりきって、あの閉塞感と緊張感を味わえます。
さらに、続編ゲーム『リディック:ダーク・アテナ襲撃』では、ブッチャーベイ脱獄直後の物語が描かれます。
自由の空気も束の間、今度は別の賞金稼ぎ(まだジョンズじゃない)に捕まっちゃって、ゲイル・リーヴァスっていう女船長が仕切る、傭兵と奴隷の巣窟みたいな巨大宇宙船「ダーク・アテナ号」に連行されちゃう。もう、どんだけ捕まるの兄貴!
でも、ここでもリディック兄貴は諦めない。船内で囚われてたリンっていう少女(この子とのやり取りが、兄貴の意外な一面を見せる)を守りつつ、またもや大暴れして、船内で反乱を起こし、リーヴァスを倒して脱出! さすがです。
しかし、そんなリディック兄貴の自由も長くは続かない。彼の首には、依然として莫大な懸賞金がかかっている。
そして、数多いる賞金稼ぎの中でも、ひときわ執念深く、そして狡猾な男が、彼の影を追い続けていたんです。そう、あの男、ウィリアム・J・ジョンズ。
元刑事のプライドなのか、単なる金目当てなのか、あるいはリディックという存在そのものへの歪んだ執着なのか… ジョンズはあらゆる手段を使ってリディックを追い詰め、ついに彼を捕獲することに成功します。
その捕獲方法が、またエグい。公式の設定資料とかコミック版の結末で示唆されてるのは、ジョンズが「無関係の子供が危険に巻き込まれるような状況を作り出し、それを盾にした」っていう、もう最低最悪のやり方。
リディック兄貴が、その子供を見殺しにできなかったのか、あるいは子供を争いに巻き込むことを避けるために自ら抵抗をやめたのか… いずれにせよ、彼の中にまだ残っていた、ほんの僅かな(でも決定的な)人間性、あるいは彼なりの「子供には手を出さない」っていう掟みたいなものが、皮肉にも彼の自由を奪ったわけです。
ジョンズのこの非情なやり口… これ、絶対後で自分に跳ね返ってくるフラグですよね…。覚えておきましょう。
こうして、再び囚われの身となったリディック兄貴は、厳重な拘束具(なんかもう、見ただけで痛そうなやつ)を装着され、意識を奪われ、冷凍睡眠カプセルに詰め込まれます。
護送先は、辺境にある刑務所惑星。そして、彼を運ぶためにチャーターされたのが、旧式でオンボロの宇宙貨物船「ハンター・グラッツナー号」。
この船に乗せられたことが、彼の名を再び銀河中に(悪名として)轟かせることになる、最初の大きな事件、そう、映画『ピッチブラック』の、あの悪夢の始まりへと繋がっていくのです…。
フェーズ3:『ピッチブラック』(映画第1作) - 暗闇という名の絶望、そして生存者の選択 (28世紀中頃、M6-117にて)
オンボロ貨物船「ハンター・グラッツナー号」、やっぱりというか、案の定というか、宇宙空間で事故っちゃいます。マイクロメテオ(彗星の破片?)の嵐に突っ込んじゃって、船体はボロボロ、船長は即死。もう大パニック。
残されたクルーの中で一番階級が上だったのが、副操縦士のキャロライン・フライさん。彼女、まだ若くて経験も浅いみたいで、極限状況の中で究極の選択を迫られます。
船全体の崩壊を防ぐために、乗客が乗ってるコンパートメントの一部を、やむなく切り離す…! この決断が、後々まで彼女の心を苛むことになるんですね。
結局、船は制御不能になって、近くにあった未知の惑星M6-117に墜落、というか不時着。見渡す限り赤茶けた砂漠、そして空にはギラギラ輝く太陽が3つ! なんじゃこりゃ! って感じの、灼熱地獄みたいな星です。
奇跡的に生き残ったのは、フライさん、例の賞金稼ぎジョンズ、そして護送中のリディック兄貴を含めて、わずか十数人。
イスラム教の聖職者で、メッカへの巡礼の途中だったイマムさんとその弟子(少年)たち、胡散臭い骨董品ディーラーのパリス、地質学者のシャザ、そして、どう見ても少年なんだけど実は家出少女だったジャック(本名キーラ、後の重要人物!)などなど、なんともバラエティに富んだ(?)メンバー構成。
さあ、こんな絶望的な状況で、生存者たちがまず気にするのは何か? そう、一緒にいるヤバい囚人、リディック兄貴の存在です。「あいつ、絶対俺たちを殺す気だ…!」って、みんなビクビク。
ジョンズは「俺に任せろ!」って感じでリディック兄貴を鎖で繋いでおくんですが… 甘い! リディック兄貴にかかれば、そんな鎖、ガムテープみたいなもんです。あっさり抜け出して、どこかに姿を消しちゃう。
「やっぱりだ! あいつが俺たちを狙ってる!」って生存者たちはさらにパニクるんですが、実はこの星の本当の恐怖は、リディック兄貴じゃなかったんですね。
この星、普段は3つの太陽のおかげで常に昼間みたいに明るいんですけど、地下には広大な洞窟があって、そこには光をめちゃくちゃ嫌う、翼竜みたいな、凶暴で貪欲なエイリアン、「バイオラプター」が、うじゃうじゃと巣食ってたんです!
しかも悪いことに、過去にここを調査してた調査隊の記録から、とんでもない事実が判明します。この星、数十年(映画では22年周期って言ってたかな?)に一度、3つの太陽全部が他の天体に隠れちゃう、完全な皆既日食が起こるっていうじゃないですか!
そして、そのXデーが、まさに今日、明日にも迫ってた! 完全な暗闇「ピッチブラック」が訪れたら… 地下に潜んでたバイオラプターたちが、一斉に地上に出てきて、動くもの全部食べちゃう、ビュッフェ状態になるのは確実! もう絶望しかありません。
でも、諦めたらそこで試合終了ですよ。生存者たちは、調査隊が残した古い基地の廃墟の中に、まだ使えそうな小型の脱出用シャトルがあることを発見します。これだ! これで脱出できる!
…と思いきや、シャトルを動かすためのパワーセル(バッテリーみたいなもん)が足りない。そして、その予備のパワーセルがあるのは、なんと墜落したハンター・グラッツナー号の残骸の中。
しかも、そこに行くには、バイオラプターがうようよいる地下洞窟を通らないといけない…! 暗闇の中を進むしかない。
こんな状況で頼りになるのは… 皮肉なことに、生存者たちが一番恐れていた男、リディック兄貴の、あの特殊な目、シャイン・アイだけだったんです!
「おい、リディック! お前の目が必要だ! 協力しろ!」「…フン。俺を自由にするならな。あと、武器もよこせ」ってな感じで、交渉成立。
リディック兄貴は、しぶしぶ(でも内心ちょっと楽しんでる?)ガイド役を引き受け、一行は死の洞窟へと足を踏み入れることになります。
そして、ついに運命の時が。空が急速に暗くなり、3つの太陽が次々と隠れていく。完全な暗闇が訪れると同時に、地獄の釜の蓋が開きます。
地下から、おびただしい数のバイオラプターが這い出し、キーキー叫びながら生存者たちに襲いかかる! 阿鼻叫喚! パニック!
仲間が次々と無残に食い殺されていく中で、人間の醜い部分も露呈します。あの賞金稼ぎジョンズ、自分が助かりたい一心で、リディック兄貴に懐いてる少女ジャックを、バイオラプターを引きつけるための囮にしようとするんですね。最低!
でも、リディック兄貴はそれを見逃さない。かつて自分が子供を盾に取られて捕まった記憶が蘇ったのか、あるいは単に彼の「ガキには手を出すな」っていう掟に触れたのか… 彼は冷ややかにジョンズを見捨てます。
ジョンズは、あっけなくバイオラプターの群れに引きずり込まれ、絶叫と共に闇に消えていきました。因果応報、ってやつですかね。
死闘の末、なんとかパワーセルを回収し、シャトルまでたどり着けたのは、リディック兄貴、フライさん、イマムさん、そしてジャックのわずか4人。
でも、最後の最後でリディック兄貴がバイオラプターの攻撃を受け、負傷! もうダメかと思った瞬間、フライさんが動きます。
一度はシャトルを発進させたものの、彼女は引き返してきたんです。かつて乗客を見捨てた(かもしれない)罪悪感からか、あるいはリディック兄貴に対して芽生えていた特別な感情からか… 彼を助けようとしたその時、彼女はバイオラプターに襲われ、命を落としてしまいます…。
彼女の自己犠牲によって、残された3人はシャトルに乗り込み、辛くも、本当に辛くも、あの悪夢の惑星M6-117から脱出することに成功したのでした。
宇宙へ飛び立つ寸前、リディック兄貴は、生き残ったイマムさんとジャックに、最後の指示を与えます。
「もし誰かにお前たちがどうやって助かったか聞かれたら、答えは一つだ。『リディックはあの星で死んだ』と」。
これは、追っ手から身を隠すための偽装工作。彼は再び、銀河の闇へと姿を消すつもりだったのです。
公式記録上、リチャード・B・リディックは、ここで一度「死亡」したことになります。でも、彼の物語は、むしろここからが本番だったのかもしれない…。
フェーズ4:『リディック・アニメーテッド:ダーク・フューリー』(OVA) - 束の間の休息? いいえ、新たな狂気との遭遇です(『ピッチブラック』直後)
悪夢の惑星M6-117から命からがら脱出したリディック兄貴、イマムさん、そしてジャック(キーラ)。オンボロのシャトルで宇宙を漂流… と思いきや、今度はなんかデカい、怪しげな宇宙船にいきなり拿捕(だほ)されちゃう! もう、踏んだり蹴ったりですね。
これが、映画1作目と2作目の間の空白を埋める、超重要アニメ作品『リディック・アニメーテッド:ダーク・フューリー』の始まりです。
この怪しい船のオーナーがまた、とんでもない人物。アントニア・チリングスワースっていう、超お金持ちで、超悪趣味な女性コレクター。
彼女のコレクションってのが、絵画とか宝石じゃなくて、なんと「生きた犯罪者」。銀河中の有名なワルを捕まえてきては、なんか特殊な技術(見た感じ、液体金属でコーティングするみたいな?)で「生ける彫像」にしちゃって、自分の美術館に飾って悦に入ってるっていう、もうサイコパスとしか言いようがないオバサンなんです。
で、彼女の次なるターゲットが、もちろん、あの『ピッチブラック』事件で一躍(悪名で)有名になったリディック兄貴! 「あらあら、素晴らしい素材だわ! コレクションにぴったり!」ってな感じで目をつけられちゃったわけですね。
でも、この船にはもう一人、厄介なヤツが乗り合わせてました。フリーランスの賞金稼ぎ、トゥームズ。
こいつがまた、しつこい! チリングスワースとは別に、リディック兄貴の懸賞金を狙ってて、「俺が先にいただくぜ!」って感じで手を出してくる。
このトゥームズって男、実力は大したことないんですけど、とにかく諦めが悪い。この後も、リディック兄貴のストーカーみたいに、何度も出てきては引っ掻き回す、ある意味シリーズの名物キャラ(?)になります。
トゥームズのおかげ(?)で、チリングスワースの計画はご破算。リディック兄貴は拘束を破って大反撃開始!
ここからのアクションがね、ピーター・チョン監督(『イーオン・フラックス』とか作った人)の独特なアニメーションスタイルも相まって、めちゃくちゃスタイリッシュでカッコイイんですよ!
船内にうろつく異形のクリーチャー(これもチリングスワースのコレクションの一部?)とか、巨大な戦闘ロボとかを、リディック兄貴がバッタバッタとなぎ倒していく。
その一方で、ちゃんとイマムさんと、そして兄貴の戦いぶりに目をキラキラさせてるジャック(キーラ)を守りながら、脱出口を探す。
途中、あのトゥームズとも一騎打ち。まあ、リディック兄貴の敵じゃないんですけどね。半殺しくらいにして、命までは取らなかった。
これが後々、面倒なことになるんですけど… まあ、この時の兄貴はそんなこと知ったこっちゃない。
最終的には、異常な執着心を見せるチリングスワース本人も始末して(彼女の最期もなかなかエグい)、3人はまたもや命からがら、今度はこの変態コレクター船から脱出することに成功します。
このアニメ、短いけど、後のシリーズに繋がる伏線がてんこ盛りなんです。
例えば、船内に飾られてた、古代フューリア人の戦士っぽい像を見たリディック兄貴が、一瞬だけ「ん?」って感じで何かを感じ取るシーン。まだ自分のルーツを知らないはずなのに、血が騒ぐ、みたいな?
そしてもっと重要なのが、ジャック(キーラ)の心理的な変化。『ピッチブラック』でただ憧れてただけだったのが、この事件を経て、「私も彼みたいに強くならなきゃ! 戦えるようにならなきゃ!」っていう、より具体的で、ちょっと危うい渇望へと変わっていくんです。
これが、後の彼女の悲劇的な運命に繋がっていくんですね…。切ない。
激闘の後、リディック兄貴は約束通り、イマムさんとジャック(キーラ)を、彼らが新生活を始める予定だったイスラム教徒が多く住む聖都惑星ニュー・メッカ(ヘリオン・プライム星系)まで送り届けます。
イマムさんは「リディック、君も一緒に来ないか?」って誘うんですけど、兄貴は静かに首を振る。「俺みたいなヤツが、お前たちの光の中にいるべきじゃねえ」って。
多くは語らないけど、彼なりの優しさ、あるいは自己認識なんでしょうね。彼は再び、二人(特に、名残惜しそうに見送るキーラ)に背を向けて、一人、銀河の闇へと消えていきます。
キーラにとっては、これが決定的な「見捨てられた」経験になったのかもしれません。
イマムさんは、当局に対して「リディックは死んだ」と証言します。これは多分、兄貴を追っ手から守るための、彼なりの友情の証だったんでしょう。
おかげで、リディック兄貴にかけられてた懸賞金は一旦チャラになり、彼の存在は公式記録から抹消された…かに見えました。
そして彼は、しばしの間(約5年間)、追われることのない、静かな隠遁生活を送ることになります。
この5年間、兄貴がどこで何をしていたのか、詳しいことは分かっていません。ただひたすら身を潜めていたのか、あるいはまた別の修羅場をくぐっていたのか…。
ただ、彼が次に表舞台に姿を現す時、銀河の情勢は、そして彼自身の運命は、大きく動き出すことになるのです。
フェーズ5:『リディック』(映画第2作) 序盤 - 呼び水となった懸賞金、そして忍び寄る帝国の影 (『ピッチブラック』から約5年後)
5年間の静寂は、あの男によって破られます。そう、しつこさだけは銀河一、賞金稼ぎのトゥームズ!
『ダーク・フューリー』で半殺しにされた恨みを忘れられなかったのか、あるいは単に金に目がくらんだのか、彼は「リディックは生きてるぞー!」って情報を裏社会にばら撒き続け、ついに再び兄貴に高額の懸賞金がかかるように仕向けたんです。迷惑なヤツ!
そして遂に、トゥームズとその新しい手下たちは、リディック兄貴が隠れ家にしていた極寒の氷雪惑星UV-6を突き止め、奇襲をかけます!
雪と氷しかない、クソ寒い星で、兄貴もすっかり野生化してたんでしょうね。5年のブランクなんて何のその、襲ってきたトゥームズ一味を、あっという間に返り討ち! 逆に彼らの宇宙船を奪い取っちゃう。
これが、映画第2作『リディック』(The Chronicles of Riddick)の、ファンが「待ってました!」と歓喜した、兄貴の復活シーンです。相変わらず強い!
さて、奪った船の航行記録をチェックしたリディック兄貴、そこで驚愕の事実を知ります。今回、自分に懸賞金をかけた依頼主が、なんと、あのイマムさんだった!
え? なんで? 裏切ったのか? 5年前の恩を仇で返す気か?
疑念と、わずかな怒りを胸に、リディック兄貴は真相を確かめるため、5年ぶりに文明社会の中心、イマムさんがいるはずの惑星ニュー・メッカへと向かうことを決意します。
ニュー・メッカで再会したイマムさん。彼は裏切ったわけではありませんでした。むしろ、絶望的な状況の中で、最後の望みを託すために、リディック兄貴を呼び寄せるしかなかったんです。
「リディック、聞いてくれ! 我々の世界が、いや銀河全体が、恐るべき脅威に飲み込まれようとしているんだ! ネクロモンガー帝国だ!」
「彼らは星々を次々と征服し、我々の信仰も文化も、全てを破壊し、人々を『改宗』か『死』かの選択に追い込んでいる! 古い預言によれば、この闇の帝国を打ち破れるのは、フューリアの戦士だけだという… 君しかいないんだ、リディック! 君の力が必要なんだ!」
イマムさんは、リディック兄貴こそが、この銀河規模の危機を救う鍵だと信じ、彼を引き込む最後の手段として、あえて懸賞金という形をとったのでした。切羽詰まってたんですね…。
そして、このニュー・メッカには、もう一人、リディック兄貴の運命の糸を操ろうとする人物がいました。風のように姿を変えることができる、謎多き種族、元素族(エレメンタル)の女性預言者、エアリオンさん。
彼女こそ、かつてロード・マーシャルに「フューリアの男の子がアンタを倒すよ」って予言した張本人(らしい)。
彼女はリディック兄貴に直接接触してきて、囁くんです。「あなた、フューリア人でしょ? あなたにはね、ネクロモンガーを滅ぼすっていう、逃れられない宿命があるのよ」って。
でも、我らがリディック兄貴、そんな「運命」とか「宿命」とか、大っ嫌いです。「フン、くだらん。俺の人生は俺が決める。誰かの筋書き通りになんて動くかよ」って、一蹴しちゃう。カッコイイけど、フラグ立ててる感も…(笑)
でも、兄貴がどう思おうと、事態は待ってくれません。突如、ニュー・メッカの上空が、巨大な影で覆われます。ネクロモンガー帝国の大艦隊が、宣戦布告もなしに襲来したのです!
彼らの目的はただ一つ、「全宇宙の生命を『浄化』し、アンダーバースへと導くこと」。そのために、邪魔する者は全て排除する。
巨大な石像みたいな降下兵器が都市を破壊し、完全武装したネクロ兵士たちが地上に降り立ち、住民たちに有無を言わさず迫ります。「改宗せよ! さすれば救われん! 拒むならば死あるのみ!」。
宇宙規模の狂気の宗教戦争が、目の前で始まってしまったのです!
市街地は一瞬にして戦場と化します。リディック兄貴は、イマムさんとその家族を守るため、そして単に目の前の状況が気に入らないという理由(?)から、その超絶戦闘スキルを発揮して、ネクロ兵士たちを次々と血祭りに上げていきます。強い! さすが兄貴!
でも、多勢に無勢。混乱の中、悲劇が起こります。イマムさんが、リディック兄貴の目の前で、流れ弾(というか、狙われた?)に当たって、命を落としてしまうのです…。「リディック…」と言い残して。
友(と呼べる数少ない存在だったかもしれない)の死。これが、リディック兄貴の中で眠っていた何かを、完全に叩き起こしました。怒り。純粋な、そして破壊的な怒り。
彼は鬼神のごとく暴れまわり、ネクロモンガーの現場指揮官であるヴァーコ(こいつもかなりの強敵)に一騎打ちを挑み、深手を負わせるほどの奮戦を見せます。
しかし、帝国の圧倒的な物量の前には、個人の力はあまりにも小さい。ついに彼は、数に押され、捕らえられて意識を失い、ネクロモンガー艦隊の中枢、旗艦「バシリカ」へと連行されてしまうのでした。
彼の意図とは全く関係なく、彼は銀河の命運を賭けた戦いの、まさに中心へと引きずり込まれていくことになります。運命の皮肉、というやつでしょうか…。
フェーズ6:『リディック』(映画第2作) 中盤 - 帝国の玉座、宿命との邂逅、そして奈落への片道切符
ネクロモンガー帝国の威容と恐怖の象徴、巨大旗艦「バシリカ」。その心臓部、禍々しくも荘厳な玉座の間で、リディック兄貴はついに、この狂気の帝国の頂点に立つ男、ロード・マーシャルと直接対峙することになります。
このロード・マーシャル、ただの爺さんじゃありません。異次元「アンダーバース」に触れたとかで、もう物理法則無視の「ハーフデッド」状態。
超スピードで動いたり、触れただけで相手の生命エネルギー(魂?)を引っこ抜いたりできる、まさにチート級の能力者。彼はその圧倒的な力で、リディック兄貴の心を折り、支配下に置こうとします。
でも、我らがリディック兄貴も、ただの囚人じゃありません。ロード・マーシャルの魂抜きアタックを受けた瞬間、彼の内に眠っていた、あのフューリア人の血が騒ぎます!
「フューリア人の怒り(Wrath of the Furyans)」と呼ばれる、種族特有の潜在能力が、ここで覚醒(あるいは暴走?)するんです!(この辺、ディレクターズカット版だと、もっと分かりやすく描かれてますね)。
リディック兄貴の全身から、目には見えない強烈なエネルギー波が噴き出し、ロード・マーシャルの攻撃を跳ね返し、逆に彼に激痛を与える! 「な、なんだこいつは!?」って、ロード・マーシャルもビックリですよ。
この予期せぬ反撃を受けて、ロード・マーシャルは確信します。「こいつだ…! 数十年前に、我がフューリアで殺し損ねた、あの預言の子…! フューリア人の生き残り!」。
長年心の奥底で恐れていた「運命」が、今、目の前に現れた。驚愕と、もしかしたら微かな恐怖を感じながらも、ロード・マーシャルは、しかし、すぐにはリディック兄貴を殺しませんでした。
なぜか? プライドか? 運命を弄びたいという歪んだ欲求か? あるいは、彼を最も過酷な環境に叩き落とし、「事故死」させることで、自らの手を汚さずに預言から逃れようとしたのか…?
真意は不明ですが、彼はリディック兄貴を、銀河系で最もヤバいと噂される灼熱地獄の刑務所惑星クリマトリアへ送ることを決定します。
部下のヴァーコ司令官も「え? 殺さないんですか?」って訝しみますが、決定は覆らない。リディック兄貴、またしても監獄送り決定です。
しかも今度は、生きて帰れる確率ほぼゼロの、超ド級のヤバい場所へ…。まさに奈落への片道切符です。
フェーズ7:『リディック』(映画第2作) 中盤~終盤 - 灼熱監獄での再会、ねじれた絆、そして地獄からの脱出行
クリマトリア。昼間は地表温度が摂氏700度(!)を超え、岩さえ溶ける灼熱地獄。夜は一転して、全てが凍りつく極寒の世界。
こんな星で生きていけるわけないじゃん!って感じですが、その地下深くに、劣悪極まりない監獄「スラム」が存在していました。
そこに放り込まれたリディック兄貴。周りは凶悪犯ばかり、看守もサディスティック、希望なんて欠片もない、まさに地獄の底。
しかし、こんな最悪の場所で、リディック兄貴は信じられない人物と再会します。それは、5年前にニュー・メッカで別れた、あの少女、ジャック。
でも、そこにいたのは、かつての面影を残しつつも、全く別人へと変貌した彼女でした。彼女は「キーラ」と名乗り、その瞳にはかつての純粋さはなく、荒々しい闘争心と、深い絶望が宿っていました。
リディック兄貴への強い憧れと、「彼に置き去りにされた」という(彼女にとっては)裏切りの感情が、彼女を歪ませてしまったのかもしれません。
生きるために、そして憧れた男のように「強く」なるために、彼女は自らも暴力の世界に身を投じ、殺しも経験し、ついにこの地獄の底に辿り着いてしまったのです。
再会した当初、キーラはリディック兄貴に激しい敵意をぶつけます。「あんたみたいになりたかったのに! なのにあんたは私を捨てた!」。
兄貴も、彼女の変わりように戸惑い、そしておそらくは、わずかな罪悪感を感じていたかもしれません。
しかし、同じフューリアの血を引く者同士(リディック兄貴はまだ自覚してないかもですが、魂レベルで感じてたはず)、そしてかつて共に死線を潜り抜けた者同士、この極限状況下で再び肩を並べて戦ううちに、二人の間の凍てついた壁は少しずつ溶け始め、ねじくれながらも、再び強い絆が結ばれていきます。
それは、師弟でも、兄妹でも、恋人でもない、もっと複雑で、もっと切実な繋がりだったのかもしれません。
そんな中、ネクロモンガー帝国の内部でも動きが。ロード・マーシャルの座を虎視眈々と狙う野心家、ヴァーコ司令官と、その野心を焚きつける悪女(?)、妻のデイム・ヴァーコ。
彼らは、「フューリア人の預言なんてクソくらえだ」と言いつつも、リディック兄貴の存在がロード・マーシャルの精神的な弱点であり、自分たちの権力奪取計画の邪魔になるかもしれないと考えます。
そこで、確実にリディック兄貴を始末するため(そしてロード・マーシャルへの示威行為も兼ねて)、クリマトリアに精鋭部隊を派遣することを決定。
表向きは危険な囚人の抹殺ですが、裏ではドロドロした権力闘争が渦巻いていたわけですね。大人の世界は怖い。
さらに、この地獄の刑務所には、もう一人、リディック兄貴との腐れ縁を持つ男がいました。はい、出ました、トゥームズ!
あのしつこい賞金稼ぎ、まだ生きてた! 彼もリディック兄貴を追ってネクロモンガー領域に潜入したものの、あっさり捕まって、運悪く同じクリマトリア送りにされてたんです。もう、疫病神としか言いようがない(笑)。
ヴァーコが送り込んだネクロモンガー部隊が、リディック抹殺(あるいは捕獲)を目的に刑務所を襲撃! 施設内がドンパチの大騒ぎになった、その混乱に乗じて、リディック兄貴、キーラ、そしてトゥームズを含む生き残りの囚人たちは、一世一代の大脱獄計画を実行に移します!
目指すは、惑星の反対側にある、隠された宇宙船格納庫(ハンガーベイ)。そこまで、夜明けと共に地表を焼き尽くす、殺人太陽光線が到達する前に、走り抜けなければならない!
しかも追っ手はネクロモンガーの精鋭部隊! まさに、前後左右、全てが地獄!
手錠で繋がれたまま、囚人たちは互いを罵り、裏切り、蹴落としながら、必死に地表を疾走します。まるで地獄のマラソン大会。
しかし、ゴール目前で、やっぱりというか、トゥームズたち一部のクズ囚人が、「俺たちだけで逃げるぜ!」ってリディック兄貴とキーラを見捨てようとするんですね。
でも、そんな彼らを待っていたのは、ネクロモンガー部隊の容赦ない銃撃。あっけなく全滅です(トゥームズの最期はハッキリ描かれてませんが、まあ、助かってないでしょう…たぶん)。
さあ、残されたのはリディック兄貴とキーラだけ。前門の殺人太陽光線、後門のネクロモンガー部隊。絶体絶命、万事休すか…!
と思われた、その時! 信じられない救いの手が差し伸べられます。
追ってきたネクロ部隊の中にいた、「ピュリファイア(浄化師)」と呼ばれる、なんか偉そうな地位っぽい戦士が、突然、味方であるはずのネクロ兵士を攻撃し始めたんです!
そして、リディック兄貴とキーラを守るように立ち塞がり、静かに、しかし重く告げるんです。
「私も… かつてはフューリアの民だった。ロード・マーシャルに… 改宗させられた者だ」って!
なんと! ネクロモンガーの中にも、元フューリア人がいた! 彼は、同胞であるリディック兄貴の中に、フューリアの再興、あるいはネクロモンガーへの反逆の希望を見たのかもしれません。
彼は、自らの過去の裏切りを清算するかのように、リディック兄貴とキーラに格納庫への道を指し示し、そして自らは、昇り来る朝日が生み出す灼熱の光線の中に静かに歩み出て、その身を焼かれて塵となったのでした…。
彼の壮絶な自己犠牲は、リディック兄貴に、同胞の存在と、ネクロモンガーへの怒りを、より一層強く、深く刻みつけたはずです。
ピュリファイアの死によって、文字通り九死に一生を得たリディック兄貴とキーラ。彼らは、格納庫に隠されていたネクロモンガーの小型戦闘シャトルに乗り込みます。
でも、彼らはもう逃げるつもりはありませんでした。怒り、悲しみ、そして決意。彼らは、全ての元凶、ロード・マーシャルがいる旗艦「バシリカ」へと、針路を取ります。
友の仇を討つために。キーラを守るために。そして、自分たちに課せられた(かもしれない)運命に、ケリをつけるために。
帝国の心臓部への、決死の逆襲が、今、始まります!
フェーズ8:『リディック』(映画第2作) クライマックス - 帝王の終焉、愛する者の死、そして玉座という名の皮肉
旗艦「バシリカ」の、あの禍々しい玉座の間。そこに、リディック兄貴とキーラは、まるで嵐のように舞い戻ります。
待ち受けるのは、怒りと侮蔑に満ちた表情のロード・マーシャルと、彼を取り巻くネクロモンガーの精鋭たち。ついに、ロード・マーシャルとの最終決戦の幕が上がります!
ハーフデッドの超常的な能力を持つロード・マーシャルは、やはり強い! 速い! そしてエグい! 瞬間移動まがいの動きで翻弄し、触れただけで魂を吸い取る攻撃を仕掛けてくる。普通の人間なら、一瞬で塵も残らないでしょう。
しかし、リディック兄貴も、ただではやられません! フューリア人としての潜在能力が、この極限状況でさらに開花しつつあり、その驚異的な身体能力、長年の修羅場で培った戦闘センス、そして友と仲間を奪われた燃えるような怒りを力に変えて、互角以上に渡り合います!
玉座の間で、光と闇、あるいは二つの異なる闇が、激しくぶつかり合います!
この壮絶な一騎打ちを、物陰から冷徹に見つめる目が一つ。そう、ヴァーコ司令官です。彼は決して手を出せず、ただ状況を見守っています。
ロード・マーシャルが勝とうが、リディック兄貴が勝とうが、どちらかが消耗しきったところで、自分が美味しいところをいただこう、という腹積もり。まさに漁夫の利狙い。この男の野心、底が知れません。
戦いは熾烈を極め、互いに深手を負いながらも、決着がつかない。そして、ついに勝負が決する瞬間が…!
ロード・マーシャルが、渾身の力でリディック兄貴に止めを刺そうとした、その刹那! 背後からヴァーコが斬りかかった! (ように見えたんですが、これはロード・マーシャルの注意を引くためのフェイントだったのかも? あるいは本気で斬りかかったのか?)
いずれにせよ、ロード・マーシャルの注意が一瞬だけ逸れた。その、ほんの一瞬の隙を、リディック兄貴は見逃しませんでした!
渾身の一撃(近くに落ちていたヴァーコの武器を使った、という説も)が、ロード・マーシャルの身体を深く、致命的に貫いたのです!
数十年にわたり銀河を恐怖で支配し、数えきれない命を奪ってきた狂信の帝王は、信じられない、という表情を浮かべながら、ついにその場に崩れ落ち、絶命しました。数十年前の預言は、ヴァーコの介入という、予期せぬ要素も絡みながら、しかし確かに成就したのでした。
やった! 勝った! ネクロモンガー帝国は終わりだ! …と、誰もが思った、その瞬間。勝利の歓声はありませんでした。代わりに響いたのは、リディック兄貴の、魂からの慟哭。
なぜなら、あまりにも大きな、そして取り返しのつかない代償が支払われていたからです。
激しい戦いの最中、ロード・マーシャルの放った最後の一撃(あるいは暴走したエネルギー)が、リディック兄貴を襲った。それを、キーラが身を挺して庇ったのです!
彼女の身体は致命的なダメージを受け、リディック兄貴の腕の中で、急速に生命の光を失っていきます。
彼女は、最後の力を振り絞って、憧れ、愛し、そして共に戦うことを願った男の名を呼びます。「リディック…」。それが、彼女の、短くも激しい人生の、最後の言葉となりました…。
リディック兄貴にとって、キーラの死は、イマムさんの死とはまた違う、個人的で、より深い喪失だった。彼が守ろうとし、あるいは守るべきだった存在。彼の凍てついた心に、わずかな温もりを与えてくれたかもしれない存在。
それを自らの戦いの結果として、失ってしまったという事実に、彼は言葉を失い、慟哭する。
その、あまりにも重く、悲痛な静寂を破ったのは、予想もしない出来事でした。
玉座の間にいた、生き残りのネクロモンガー兵士たちが、そしてロード・マーシャルの死を確認したヴァーコまでもが、リディック兄貴の前に、静かに、しかし一斉に、片膝をついてひざまずいたのです!
えっ? なんで? 敵討ちじゃないの? 困惑するリディック兄貴(と観客)。理由は、彼らの、あの奇妙キテレツな、しかし絶対的な掟にありました。
「汝、殺めたる者を統べよ(You keep what you kill)」
リーダーを殺した者が、次のリーダーになる。シンプルだけど、恐ろしく野蛮な掟。
この掟に従って、彼らは、ロード・マーシャルを倒したリディック兄貴を、ネクロモンガー帝国の新たな支配者、新たなロード・マーシャルとして、無条件に認めたのです!
…は? って感じですよね?(笑) まさに、開いた口が塞がらない、とはこのこと。
銀河最凶の犯罪者、体制や組織を嫌う一匹狼のリディック兄貴が、よりにもよって、自らが滅ぼしたはずの、あの忌まわしいネクロモンガー帝国の、トップに立っちゃった!
しかも、愛する者(と言っていいでしょう)を失った、まさにその瞬間に!
キーラの亡骸を抱き、無数の兵士たちが「新ロード・マーシャル万歳!」みたいにひれ伏し、荘厳な音楽が鳴り響く中、リディック兄貴はただ、虚ろな目で玉座を見つめるだけ…。
これ以上ないくらい、皮肉で、ブラックで、そして物悲しいエンディング。映画『リディック』(2004)は、観客に強烈な印象と、そして「この後どうなっちゃうの!?」という巨大な疑問符を残して、幕を閉じるのでした。いやはや、すごい終わり方だ…。
フェーズ9:『リディック:ブラインドサイド』(モーションコミック) - 王冠なんて捨ててやる! そして仕組まれた裏切り(『リディック(2004)』から約5年後)
さて、ネクロモンガー帝国の新しいロード・マーシャルになっちゃったリディック兄貴。でも、彼がそんな地位に満足するわけないですよね。
玉座にふんぞり返って、部下にああしろこうしろって命令するなんて、彼の性に合うはずがない。
毎日毎日、意味不明な儀式に参加させられたり、官僚的な報告を聞かされたり…。おまけに、部下たちは表向きは従ってるけど、内心では「なんでフューリア人の流れ者が俺たちの王なんだよ」って不満タラタラ。
特に、あのヴァーコ司令官。彼はずっと、リディック兄貴が座ってる玉座を、自分が奪い取るチャンスを狙ってました。妻のデイム・ヴァーコも、「あなたこそがロード・マーシャルに相応しいわ」なんて囁いて、焚きつけてるし。
もう、昼ドラみたいなドロドロした権力闘争が水面下で繰り広げられてたわけです。
リディック兄貴だって、バカじゃありません。自分がここにいるべきじゃないこと、周りが敵だらけだってことは、百も承知。
キーラを失った悲しみも癒えず、彼の心は常に、見果てぬ故郷、フューリアへと向いていました。「こんなクソみたいな場所、一刻も早く抜け出してやる…」。
そして、ついに彼は決断します。彼はヴァーコを密かに呼び出し、ある「取引」を持ちかけるんです。
「おい、ヴァーコ。俺を故郷のフューリアまで送り届けろ。安全な航路と船を用意しろ。それができたら、このロード・マーシャルの地位、そっくりお前にくれてやる」って。
ヴァーコにしてみれば、これはもう、棚から牡丹餅、濡れ手に粟、願ってもない申し出!
彼は内心の狂喜を押し殺し、「お任せください、我がロード。フューリアへの安全な航路を知る者は、この銀河広しといえど、このヴァーコをおいて他にはおりません」なんて、恭しく、でも自信満々に答えます。
そして、リディック兄貴のために、「信頼できる」護衛(もちろん、実際はヴァーコの息がかかった暗殺者たち)と、小型の高速宇宙船を用意し、「フューリアへの栄光ある旅立ち」を盛大に(?)演出します。
リディック兄貴は、わずかな荷物と、キーラの形見となったかもしれないナイフを手に、あの巨大なネクロモンガーの母艦を後にします。
彼はついに重荷から解放され、故郷へ帰れると信じていた。だが、それはヴァーコが仕掛けた巧妙な罠、リディック兄貴を排除するための策略に過ぎなかったのです…。
ああ、やっぱり信じちゃダメだったんだよ、ヴァーコなんて!
フェーズ10:『リディック:ギャラクシー・バトル』(映画第3作) - 裏切りの果て、原初のサバイバルへの回帰(ネクロモンガー離脱直後、28世紀末頃)
ヴァーコが示した「フューリアへの航路」。その先に待っていたのは、緑豊かな故郷なんかじゃありませんでした。
見渡す限り、赤茶けた大地と岩山が広がる、名もなき不毛の惑星。宇宙船が着陸した、まさにその瞬間!
同行していた「護衛」のネクロモンガー兵(ヴァーコの腹心、クローネが率いる部隊)が、リディック兄貴に襲いかかります!
「やっぱりな!」と思ったかどうかは分かりませんが、兄貴も抵抗します。しかし、相手は多勢、しかも不意打ち。
激しい格闘の末、リディック兄貴は深手を負い、崖から突き落とされてしまいます! さらにクローネたちは、念には念を入れて、崖の周辺を爆破!
大規模な地滑りを起こして、リディック兄貴を生き埋めに! 「これで任務完了だ。ロード・ヴァーコに報告しろ」と、彼らは満足げに惑星を立ち去っていきます。
ヴァーコの裏切りは完璧に成功し、リディック兄貴は今度こそ、宇宙のチリとなった…かに見えました。
でも、思い出してください。彼は誰ですか? そう、リディックです! あの程度のことで死ぬタマじゃありません!
瓦礫と土砂の中から、彼は再び、血塗れになりながらも這い出してくるんです! 足は折れ、全身傷だらけで、まさに満身創痍。
普通なら、もう諦めて死を待つしかない状況。しかし、彼の瞳にはまだ、あの、ギラギラとした生存への執念の光が宿っていました。
彼は、このクソみたいな惑星で、またしても、ゼロから、いやマイナスからのサバイバルを開始することを決意します。
物語はここで、シリーズの原点である『ピッチブラック』を彷彿とさせる、しかし、もっと孤独で、もっと過酷で、もっと原始的なサバイバル劇へと、劇的に回帰するんです。
かつての王様が、再び一匹の野生動物へと戻った瞬間です。
そこからのリディック兄貴の生活は、まさにリアル「ザ・サバイバー」。折れた足を自力で固定し、傷口を焼いて消毒(痛そう!)。
この星の環境に適応するために、ひたすら観察し、学び、試行錯誤を繰り返します。
獰猛だけど、躾ければ忠実になりそうな、犬みたいな土着生物「スペースジャッカル」(エイリアン・ジャッカルとも)の子供を見つけ、根気強く育て、心を通わせ、唯一無二の相棒にします(このジャッカルがまた、可愛いんだ…)。
泥水の中に潜んで、不用意に近づく獲物を丸呑みにする、巨大なサソリみたいな水棲生物「マッド・デーモン」の弱点(水に弱い? 雨が好き?)や、その毒の利用法(敵に使う!)を発見します。
孤独の中で、彼の肉体と精神は、まるで打ち直された刃のように、さらに鋭く、強靭になっていきます。
そして、彼の心の奥底にある、たった一つの目標、「何としてでも生き延びて、故郷フューリアに帰る」という思いは、ますます燃え盛っていくのです。
そんなサバイバル生活を続けていたある日、リディック兄貴は、過去に傭兵たちが使っていたらしい、打ち捨てられた前哨基地を発見します。
そしてそこで、彼は非常用ビーコン(救難信号発信機)を見つける。そこにはご丁寧に「警告:これを起動させたら、お前の首狙ってる連中がワラワラ集まってくるぞ!」みたいな注意書きが。
普通なら、「ヤベ、絶対押しちゃダメなやつだ」って思いますよね? でも、リディック兄貴の発想は、常人の斜め上を行くんです。
「ほう、賞金稼ぎが来る、と。つまり、宇宙船を持ってるヤツらが、わざわざここまで来てくれるってことか。好都合じゃねえか」。
そう、彼はなんと、このビーコンを「デリバリーサービス」として利用しようと考えたんです!
自らビーコンを作動させて、賞金稼ぎをおびき寄せ、そいつらをぶちのめして、船を奪って脱出しよう! という、まさにリディック兄貴ならではの、超ハイリスク・ハイリターンな作戦!
迷わずスイッチオン! 彼の生存と現在地を示す信号が、銀河の裏社会ネットワークに発信されます!
さあ、エサ(リディック兄貴)に釣られて、どんな魚(賞金稼ぎ)がかかるのか?
彼の狙い通り、そして期待通り、二組の傭兵団が、この忘れられた惑星に、ホイホイとやって来ます。
- チーム①:サンタナ御一行様: リーダーのサンタナってのが、もう絵に描いたようなゲス野郎。粗暴で、残虐で、金のためなら仲間さえ平気で裏切るタイプ。部下たちも、まあ似たようなならず者の集まり。彼らの目的はただ一つ、「リディックの生首を箱詰めにして持ち帰り、大金をゲットすること」。シンプルだけど、タチが悪い。
- チーム②:"ボス"ジョンズ隊: こっちは打って変わって、規律が取れてて、装備も充実してる、プロフェッショナルな傭兵チーム。リーダーの"ボス"ジョンズは、冷静沈着で経験豊富なベテラン。でも、彼には裏の目的がありました。そう、彼は『ピッチブラック』で死んだ、あの賞金稼ぎウィリアム・J・ジョンズの父親だったんです! 彼の本当の狙いは、懸賞金よりも、息子の死の真相(特に、息子が臆病者として死んだのかどうか)を、リディック兄貴本人から聞き出すことだったのです。因縁ですねぇ…。
この二組、当然仲が良いわけもなく、互いに牽制しあいながらも、「とりあえずリディック捕まえるまでは協力しようぜ」って感じで、不安定な同盟を結びます。
でも、相手はあのリディック兄貴。この星の地形も、生物も、天候も、知り尽くしています。
彼はまるで亡霊のように、傭兵たちの裏をかき、罠を仕掛け、一人、また一人と、確実に数を減らしていく。
そして、ちゃっかり彼らが乗ってきた宇宙船から、脱出に絶対必要なパワーセルを、全部盗み出しちゃうんです! さすが兄貴、仕事が早い!
パワーセルを人質(?)に、「船を一隻よこせ。さもないと、お前ら全員、嵐とマッド・デーモンの餌食だぞ」と交渉を持ちかけるリディック兄貴。
しかし、欲に目がくらんだサンタナが邪魔したりして、交渉は決裂。一度はジョンズたちの罠にかかって捕まっちゃうんですが…
その時! リディック兄貴が予言(警告)していた通り、この星名物の超巨大な嵐がやってくるんです! バケツをひっくり返したような豪雨!
そして、その雨に誘われるように、地中から、あのマッド・デーモンたちが、ワラワラと、うじゃうじゃと、大量発生! 傭兵たちの基地は、一瞬にして地獄絵図に!
この星の本当の脅威は、リディック兄貴じゃなかった。この自然現象と、それに付随するクリーチャーだったんです!
「だから言っただろ!」って感じのリディック兄貴。基地はパニック、傭兵たちは次々とデーモンに食われる! このままじゃ全滅だ!
"ボス"ジョンズは、生き残るために、苦渋の決断をします。「リディックを解放しろ! 彼と協力するしかない!」。
解放されるや否や、リディック兄貴、まず手始めに、あのゲス野郎サンタナを瞬殺! しかも、サンタナが言ってた通り、律儀に(?)首を切り落として箱に入れるっていう鬼畜っぷり!
そして、残った"ボス"ジョンズ隊と、生き残りをかけた、奇妙な共闘関係が始まるんです。
特に、ジョンズ隊の紅一点で副官のダールさん。彼女、めちゃくちゃ腕の立つ狙撃手で、しかも肝っ玉が据わってる。
最初はリディック兄貴に敵意むき出しだったけど、一緒に死線をくぐるうちに、互いの実力を認め合い、軽口を叩き合えるような、ちょっとイイ感じの(?)信頼関係が芽生えていくんですね。
彼女、これまでのヒロインとは違って、リディック兄貴に媚びないし、依存しない。対等に渡り合える強さを持ってる。そこがまた魅力的。
激しいマッド・デーモンとの死闘の末、彼らはなんとか脱出用の小型シャトル(小型の飛行艇)にたどり着き、嵐の中を離陸しようとします。
しかし、その時、リディック兄貴と、彼を庇った相棒のスペースジャッカル(ここで勇敢に戦って死んじゃう…泣)が、デーモンの大群に取り囲まれてしまう! 絶体絶命!
"ボス"ジョンズは一瞬、ためらいます。ここでリディックを見捨てれば、息子と同じ過ちを繰り返すことになる…。
彼は、父として、そしてリーダーとして、違う道を選びます。危険を承知でシャトルを引き返させ、リディック兄貴を救出!
この行動は、彼自身の長年の心の枷を外す、贖罪の行為だったのかもしれません。彼らは文字通り、間一髪でデーモンの群れから逃れ、死の惑星からの脱出に成功します。
エンディング。宇宙空間で、リディック兄貴は、ジョンズが用意した(あるいは譲り受けた)小型宇宙船に乗り込みます。
"ボス"ジョンズは、最後にリディック兄貴に問いかけます。「息子は…臆病に死んだのか?」。リディック兄貴は何も答えない。ただ、ジョンズを静かに見つめ返すだけ。
その沈黙の中に、ジョンズは自分なりの答えを見出したのかもしれません。父子の長年のわだかまりにも、一つの区切りがついた瞬間でした。
そして、ダールさんが、ちょっと悪戯っぽくリディック兄貴に言います。「ねえ、途中まで一緒に行かない?」。仲間にならないか、という誘い。
リディック兄貴は、珍しくフッと笑みを漏らす。肯定も、否定もせず。彼は一人、宇宙船のコックピットへと向かいます。
その視線の先にあるのは、無数の星々、そして、その彼方にあるはずの、彼の魂が求め続ける場所、故郷フューリア。彼の孤独な旅は、まだ終わらない。
新たなる目的地へ向け、彼は再び、銀河の闇へと飛び立っていくのでした…。いやー、痺れるラストシーンでしたね!
フェーズ11:『リディック:ザ・マーク・ファイル』(ゲーム / 2013年) - スマホでこっそり暗躍中(外伝)
これはまあ、ちょっと番外編的なお話。スマートフォン向けに出たゲームで、映画『ギャラクシー・バトル』と同じくらいの時期のリディック兄貴を操作する、見下ろし視点のアクションゲームです。
賞金稼ぎたちの目をかいくぐって、暗闇に紛れて、こっそりミッションをこなしていく、みたいな。リディック兄貴のステルス暗殺者としての一面にフォーカスした感じですね。
ゲームとしては面白いのかもしれませんが、リディック・サーガの本筋のストーリーに大きく関わるものではないので、まあ、「こんなのもあったのね」くらいの感じで捉えておけばいいかな、と思います。
ファイナルフェーズ?:『Riddick: Furya』(映画第4作 / 制作準備中) - 帰郷、ルーツ、そして未知なる戦いへ…!
さあ、そして物語は、いよいよ未来へ! 『ギャラクシー・バトル』のラストで、再び孤独な宇宙の旅人となったリディック兄貴。
彼の目的地は、もう疑いようもなく、ただ一つ。彼の血が、魂が、求め続ける場所、故郷フューリアです!
そして、長年の沈黙と、ファンの(血の涙が出るような)待望を経て、ついに! ついに! シリーズ第4作となる『Riddick: Furya』の製作が、2023年に正式に発表されたのです!
もちろん、監督・脚本はシリーズの創造主デヴィッド・トゥーヒー! 主演・製作は我らがヴィン・ディーゼル兄貴! もう、このタッグが戻ってくるだけで、ご飯3杯はいけますね!
物語は、ついにリディック兄貴自身の起源、彼のルーツへと、深く深く迫っていくことになります!
2025年4月現在、『Riddick: Furya』は、まだ本格的な撮影には入っていないようですが、脚本は完成し、プリプロダクション(撮影前の準備段階)が着々と進められている、という情報が流れてきています。
ヴィン兄貴も、自身のSNSで時々、意味深なコンセプトアートや、「Furyaはもうすぐだ…」的なメッセージを発信していて、ファンの期待を煽りまくっています(笑)。
具体的な公開日やキャストの詳細はまだ不明ですが、水面下では確実に、あのダークな世界が再び構築されつつある… そう信じたい!
で、気になる『Furya』のストーリーですが、公式に発表されているプロットの概要によると、こんな感じらしいです。
リディック兄貴は、長年の苦難の末、ついに、念願の故郷フューリア星にたどり着く!
…やったー! と思ったのも束の間、彼が目にするのは、おそらく、ネクロモンガーによって数十年前に行われた大虐殺の爪痕が生々しく残る、荒廃した大地なのかもしれません…。
しかし! フューリアは死んでいなかった! なんと、そこにはフューリア人の生存者たちがいたのです!
彼らは、あの虐殺を生き延び、故郷のどこかで息を潜め、あるいは必死に再建を目指していた。でも、彼らの暮らしは平穏じゃない。
彼らは、新たなる、そして恐るべき敵と、故郷の存続を賭けて、今まさに戦いの渦中にいる、というのです!
さらに、衝撃の事実! その生存者たちの中に、リディック兄貴が想像もしなかったほど、彼自身に「似た者」がいる、と示唆されているんです!
え? 「似た者」って何? 彼と同じくらいの戦闘能力を持つ同族? それとも、彼と血の繋がりがある、兄弟とか、あるいは…子供とか!?
もしそうなら、リディック兄貴はもはや「最後のフューリア人」ではない、ということになります。これは、彼のアイデンティティを根底から揺るがす、とんでもない展開になるかもしれません!
『Riddick: Furya』では、これまでのシリーズで散りばめられてきた、たくさんの謎や伏線が、ついに! 一気に! 解き明かされるんじゃないかと、世界中のファンが期待しています!
特に注目されているのは、こんなポイントでしょうか。
- フューリアを脅かす「新たな敵」って誰よ? ネクロモンガーの残党? それとも、フューリア星に元々いたヤバい生物とか、古代の勢力? まさかの、全然違う宇宙からの侵略者とか?
- 生き残ってたフューリア人たち、リディック兄貴をどう迎えるの? 「おお、伝説の英雄が帰ってきた!」って歓迎ムード? それとも、「お前、何十年もどこ行ってたんだよ!」って冷たくされる? あるいは、生存者たちの間でも派閥争いとかあって、リディック兄貴がそれに巻き込まれるとか?
- 長年の最大の謎! 赤ちゃんリディックを救ったのは誰?! ついに判明するのか!? それが母親だったら泣ける…。あるいは、意外な人物が関わってたりして…? この答え次第で、リディック兄貴の過去の意味が、ガラッと変わる可能性がありますよね。
- フューリア人の本当の力って何? シャイン・アイとか「怒り」パワーは、もしかしたらフューリア人にとっては「基本スペック」くらいで、もっとスゴい能力とか、古代のテクノロジーとか、持ってたりするの? それが新たな敵や、もしかしたら再登場するかもしれないネクロモンガーに対抗する鍵になる?
- で、結局ネクロモンガーとヴァーコはどうなったの? 帝国はまだ健在? ヴァーコはロード・マーシャルとして君臨してる? 彼らが目指してた「アンダーバース」って、フューリアと何か関係あるの? 『Furya』の物語に、彼らがどう絡んでくるのか、あるいは全く出てこないのか…? 気になりすぎる!
もう、考えれば考えるほど、脳みそがフューリアしそう(?)なくらい、期待と疑問が渦巻いています!
『Riddick: Furya』は、単なる続編じゃなくて、リディックという孤高の戦士の物語に、一つの大きな区切りをつけ、彼の存在理由を問い直し、そしてサーガ全体のクライマックスへと繋がっていく、とんでもなく重要な作品になるはず!
彼の故郷への帰還が、安息をもたらすのか、それとも更なる地獄の始まりなのか…。今はただ、続報を待ちつつ、過去作を復習して、来るべき日に備えましょう!
リディックを取り巻く人々:光と影、愛憎渦巻くキャラクター図鑑
リディック兄貴の物語が、これほどまでに我々の心を掴んで離さないのは、彼自身の圧倒的なカリスマ性はもちろんですが、彼を取り巻くキャラクターたちが、また一癖も二癖もある、魅力的な(あるいはムカつく)連中ばかりだからですよね。
彼らはリディック兄貴の敵であり、仲間であり、利用する者であり、利用される者であり、そして時には、彼自身の心の奥底を映し出す鏡のような存在でもありました。
ここでは、彼の長く、血生臭い旅路において、特に重要な役割を果たしたキーパーソンたちを、彼らの関係性や運命と共に、ちょっと深掘りして振り返ってみましょうか。
リチャード・B・リディック (Richard B. Riddick) - 闇に生まれ、闇を生き、闇を切り裂く男
- この人結局何者?: 表向きは「銀河最凶の指名手配犯」。でもその実態は、滅ぼされた戦闘民族フューリアの生き残り(しかも預言付き)。体制や社会規範の外側を、己の「野生の掟」だけを頼りに生きる孤高のサバイバー。アンチヒーローというより、もはや自然災害に近い?(笑) 破壊者でありながら、時として結果的に誰かを救ったり、歪んだ秩序を正したりもする、予測不能な触媒。
- 人間やめてるスペック:
- シャイン・アイ (キラキラお目目): 暗闇なら完全無敵! でも太陽の下ではサングラス必須。起源は手術? 覚醒? それとも合わせ技? 彼の生き様そのものを象徴する能力。
- フューリア人の怒り (マジギレモード): ピンチになると、なんかすごいエネルギー波を出すらしい。フューリア人の血筋パワー。ロード・マーシャルもビビった。故郷に帰ったら、もっとすごい力が目覚めちゃうかも?
- 超人フィジカル&戦闘スキル: 筋力、スピード、耐久力、どれも人間離れ。ナイフ使わせたら右に出る者なし。素手でもヤバい。音もなく忍び寄って、気づいた時には…っていうステルス暗殺の達人。
- サバイバルIQカンスト&状況判断力: どんなクソみたいな環境でも、利用できるものは何でも使って生き残る。常に冷静沈着(に見える)。リスクを恐れず、一番効果的で、一番ぶっ飛んだ解決策を瞬時に見つけ出す。
- 心の中は意外と複雑?: 基本、超自己チューで、冷酷非情。口を開けば皮肉か悪態。でも、よくよく見ると、彼なりの「筋」みたいなものは通すタイプ。特に子供とか、無力な弱者には手を出さない(むしろ守ろうとすることも)。一度「貸し」を作ったり、本気で認めたりした相手(数少ないけど)には、不器用ながらも義理堅い一面を見せる。善悪の概念を超えたところで生きてる感じ。彼にとって重要なのは「生き残ること」と「自由であること」、そして「自分のルールに従うこと」。だから、ネクロモンガーみたいな全体主義的な支配は、生理的に受け付けないんでしょうね。彼の物語は、常に「運命」っていう外からの力と、「自分の意志で生きる」っていう内なる渇望とのぶつかり合い。故郷フューリアで、彼はその答えを見つけられるんでしょうか…?
ジャック / キーラ (Jack / Kyra) - 憧憬が少女を戦士に変え、そして散らせた悲劇の花
- 二つの名前、一つの魂: 『ピッチブラック』では生きるために少年(ジャック)のフリ。本名はキーラ。リディック兄貴の人生において、良くも悪くも、最も深く爪痕を残した存在でしょうね。
- 憧れから破滅、そして愛へ:
- 最初は、ただただリディック兄貴の圧倒的な強さに憧れる、か弱い(フリをした)少女。でも、その憧れは、M6-117の地獄を共に生き抜く中で、尊敬を超えた、もっと強烈な感情へと変わっていく。「彼みたいになりたい」という思いが、彼女の核になる。
- でも、ニュー・メッカでリディック兄貴に別れを告げられ(彼女には「捨てられた」と感じた)、その喪失感と、満たされなかった憧れが、彼女を歪んだ方向へと導いてしまう。「強さ」を求めるあまり、自らも暴力の世界へ。殺人者「キーラ」として、荒んでいく。
- クリマトリアでの再会は、愛憎劇の始まり。最初は兄貴を罵倒し、拒絶するけど、やっぱり心の底では繋がってた。共に死線を乗り越える中で、憎しみは消え、より複雑で、より成熟した(?)愛情へと昇華していく。彼女は、リディック兄貴と共に戦うことを、自らの意志で選んだ。
- そして、最後の戦い。ロード・マーシャルの凶刃から、愛する男を守るために、自らの命を盾にする…。彼女の最期は、悲劇的だけど、同時に彼女が求めていた「強さ」と「彼と共に在る」ことの、究極の形だったのかもしれません。
- リディック兄貴の心の傷: 彼女の死は、間違いなくリディック兄貴の心に、一生消えないであろう深い傷を残しました。彼がネクロモンガーの王座にあっさり背を向けたのも、キーラを失った虚無感が大きかったはず。彼女は、兄貴にとって守るべき存在であり、妹であり、弟子であり、そしてもしかしたら、彼が失ってしまったかもしれない人間性の欠片を思い出させてくれる存在だった…。彼女の物語は、リディック・サーガの中で、最も切なく、最も心を揺さぶる悲劇として、ファンの記憶に刻まれています。
イマム・アブ・アル=ワリード (Imam Abu al-Walid) - 信仰と現実の狭間で、最後まで希望を捨てなかった人
- 祈りの人: 『ピッチブラック』で出会った、敬虔なイスラム教の聖職者。最初はリディック兄貴を罪人として警戒してた。
- 変化する価値観: M6-117での過酷な体験は、彼の信仰心を試しました。祈りだけではどうにもならない現実、人間の醜さ、そしてリディック兄貴の中にある意外な一面(仲間を見捨てない強さ)を知り、彼の世界観は広がっていく。
- 現実主義者として: 5年後、ニュー・メッカで指導者となった彼は、信仰を守るためには、現実的な力も必要だと悟ります。ネクロモンガーという絶対的な脅威に対し、彼は神への祈りだけでなく、「リディック」という最後の切り札に賭けることを決意。彼を呼び寄せるために賞金を使ったのは、彼の苦渋の決断であり、現実主義への変化の表れでした。
- 託された希望: 最後は、リディック兄貴の目の前で命を落としてしまいますが、彼の死は無駄ではなかった。彼の存在と死は、リディック兄貴の中に、ネクロモンガーに対する個人的な怒りを植え付け、戦う理由を与えました。彼はシリーズにおける「良心」であり、「希望」を象徴する存在。リディック兄貴とは対極にいながらも、互いを認め合っていた、貴重な存在でした。
ジョンズ親子 (William J. Johns & R. "Boss" Johns) - 繰り返すか、断ち切るか。父と子の因縁劇
- ゲス親父(ウィリアム・J・ジョンズ / 『ピッチブラック』): リディック兄貴を執拗に追った賞金稼ぎ。元刑事だけど薬中。金のためなら子供を盾にするクズ。でも、なんか憎みきれない小物感もある(笑)。最後は自分の保身に走って、リディック兄貴に見限られ、自業自得の末路。
- プロの息子(R・"ボス"・ジョンズ / 『ギャラクシー・バトル』): 親父とは大違い。冷静沈着で、部下からの信頼も厚い、プロの傭兵リーダー。でも、心の奥底では、父の死の真相(特に、臆病者として死んだのかどうか)を知りたいっていう、強い個人的動機を抱えている。最後は、父が犯した過ち(仲間を見捨てること)を繰り返さず、危険を冒してリディック兄貴を救う。それは、父への、そして自分自身への、ケジメのつけ方だったのかもしれません。
- 因果は巡る?: この親子を通して描かれるのは、「子は親を選べない」という現実と、「それでも親とは違う生き方を選ぶことができる」という希望。そして「罪は(回り回って)自分に返ってくる」という因果応報のテーマ。脇役ながら、シリーズに人間ドラマとしての深みを与えています。
ネクロモンガー帝国 (Necromonger Empire) - 「死こそ救済!」とか言っちゃうヤバい宗教国家
- 銀河の迷惑集団: 「生きてるなんてダサい! 死んでアンダーバース行こうぜ!」っていう、とんでも思想を掲げる軍事カルト帝国。行く先々の星で「俺たちの仲間になるか? それとも死ぬか?」って、究極の二択を迫ってくる。多様性? 個人の自由? なにそれ美味しいの?状態。まさに宇宙の癌。
- ラスボス(ロード・マーシャル / ズーラ): その帝国のトップ。アンダーバースに触れて半神半人(ハーフデッド)になったとかで、超強い。でも、フューリア人の預言にビビりまくって、種族ごと皆殺しにしようとする小心者な一面も。最後は、預言通りリディック兄貴(とヴァーコの裏切り)に倒される。「運命」に抗おうとして、逆に「運命」に殺された男。
- 野心家夫婦(ヴァーコ司令官 & デイム・ヴァーコ): ロード・マーシャルの下で、虎視眈々と次の玉座を狙ってた夫婦。ヴァーコは腕っぷしも立つしカリスマもあるけど、妻のデイム・ヴァーコの方が一枚上手で、夫を上手くコントロールしてる感じ。ロード・マーシャル亡き後、リディック兄貴を騙して追放し、まんまと帝国の実権を握ろうとした(握れたかは不明)。彼らが今、ネクロモンガー帝国をどうしてるのか? アンダーバースを目指してるのか? それとも内ゲバで大変なことになってるのか? これは、最新作『Furya』で回収されるべき、超重要伏線! リディック兄貴との再戦はあるのか?!
エアリオン (Aereon) - 風と共に現れ、風と共に去る? 謎の預言者
- ふわふわ系エレメンタル: 風みたいに、姿を消したり現したりできる、古代種族「元素族」の生き残り? 『リディック』(2004)で、重要な情報をもたらす預言者。
- 運命のナビゲーター?: ロード・マーシャルに破滅の預言を告げたり、リディック兄貴に彼の出自と宿命を教えたり… 物語のキーパーソンなんだけど、自分からはあんまり動かない。ただ運命の流れを観察してるだけ? 彼女の本当の目的は何なのか? なぜあんな不吉な預言をロード・マーシャルに伝えたのか? ネクロモンガーに捕まった後、どうなったのか? 全てが謎。今後のシリーズで、またひょっこり現れて、重要な役割を果たす可能性も…?
キャロライン・フライ (Carolyn Fry) - 罪と向き合い、最後に光を見せたパイロット
- 後悔と成長: 『ピッチブラック』のヒロイン(?)。不時着時の判断ミス(乗客切り離し)にずっと罪悪感を抱えてた、若き副操縦士。
- リディックとの化学反応: 極限状況の中で、最初はリディック兄貴を恐れていたけど、次第にリーダーシップを発揮しようと奮闘し、彼とも複雑な信頼関係(あるいはそれ以上の感情)を築いていく。最後は、自分の命と引き換えにリディック兄貴を救うという、自己犠牲を選ぶ。それは、彼女自身の魂の救済でもあった。
- 遺したもの: 彼女の死は、リディック兄貴の心に、確実に何かを残しました。「仲間を見捨てない」こと、「誰かのために命を懸ける」ことの意味を、彼に(無言のうちに)教えたのかもしれません。後のリディック兄貴の行動に、彼女の影響がゼロだとは言い切れないはず。
ダール (Dahl) - 媚びない! 強い! カッコイイ! 新世代の戦友?
- クールなスナイパー: 『ギャラクシー・バトル』で登場した、"ボス"ジョンズ隊の副官。男社会の傭兵稼業で、実力だけで生き抜いてきた、タフでクールな女性。狙撃の腕はピカイチ。
- 対等な関係性: フライさんやキーラとは違って、リディック兄貴に対して、感傷的になったり、依存したりしない。むしろ、対等な立場で軽口を叩き合い、互いの実力を認め合う、プロ同士のドライな関係。そこが新鮮で魅力的。
- 未来への布石?: ラストシーンでの「途中まで一緒に行かない?」っていうセリフ。これは、単なるリップサービス? それとも、彼女が今後のリディック兄貴の旅に、重要な仲間として関わってくる可能性を示唆してる? もし再登場したら、リディック兄貴にとって、初めての「対等な戦友」になれるかもしれない。期待したい!
リディック・ワールド深掘り!:ゲーム・アニメ・コミックが織りなすサーガの真実
リディック兄貴の物語を、映画だけで「分かった気」になってたら、それはもったいない!
実は、彼の物語の真の深みや面白さは、ゲーム、アニメ、コミックといった、様々なメディアで語られてきた「補完的な物語」の中にこそ、隠されているんです。
しかも、これらは単なるオマケやスピンオフじゃなくて、ヴィン兄貴自身が深く関わってたり、監督が監修してたりして、リディック・サーガの正史(カノン)を語る上で、絶対に欠かせない重要なピースなんです!
これらを知らずして、リディックは語れない!
ゲーム『ブッチャーベイからの脱出』(2004) & 『ダーク・アテナ襲撃』(2009): これはもう「映画エピソード0」!
はっきり言って、この2作(特に『ブッチャーベイ』)は、ゲーム史に残る傑作です!
映画『ピッチブラック』で、リディック兄貴がいきなりヤバい囚人として登場しましたけど、「なんで捕まってたの?」「その前は何してたの?」っていう、一番知りたかった部分を、これでもか!ってくらい濃密に描いてくれてるんです。
舞台は、銀河一脱獄不可能と言われた超ヤバい刑務所「ブッチャーベイ」。プレイヤーはリディック兄貴そのものになって、看守の目を盗み、暗闇に潜み、時には囚人同士の抗争に巻き込まれながら、たった一人で(時には誰かを利用して)脱獄を目指す。
このステルスアクションと、容赦ない近接戦闘の組み合わせが、もう最高にリディックしてる!
ストーリーも、ただのゲームオリジナルじゃなくて、ヴィン兄貴とトゥーヒー監督がガッツリ関わってるだけあって、映画本編の設定と見事にリンクしてるんです。
例のシャイン・アイが「覚醒」するシーンとか、ポープ・ジョーやアボットみたいな映画に出てこないけど超重要なキャラクターたちとの関係とか、フューリア人の力の片鱗を見せる場面とか…。
これをプレイすると、「ああ、だからリディック兄貴はあんなに人間不信で、あんなに強いのか」って、彼のバックボーンがめちゃくちゃ腑に落ちるんです。
リディックファンなら、絶対にプレイ(もしくは動画でチェック)すべき、必修科目です!
アニメ『ダーク・フューリー』(2004): 映画1と2を繋ぐ、スタイリッシュな架け橋!
映画『ピッチブラック』のエンディングから、映画『リディック』(2004)の冒頭までの、空白の期間を埋める極めて重要な公式OVA。
これを見ないと、キーラがなぜあんな風に変わっちゃったのか、イマイチ分からないんですよね。
作画がね、独特でめちゃくちゃカッコイイんですよ。『イーオン・フラックス』のピーター・チョン監督が手がけてて、影が濃くて、動きがシャープで、リディックのダークな世界観にぴったり。
内容は、変態コレクターに捕まって、また脱出するっていう、相変わらずな(?)展開なんですけど、その中で、キーラ(ジャック)のリディック兄貴への憧れが、危険なレベルまで高まっていく心理描写とか、あのしつこい賞金稼ぎトゥームズとの最初の因縁とか、船内にあったフューリア人の遺物っぽいものに対するリディック兄貴の微かな反応とか、後の物語に繋がる重要な要素が、ギュッと詰まってるんです。
映画2作目をより深く理解するためにも、ぜひ見ておきたい一本です。
コミック『スラムシティ』(2000) & モーションコミック『ブラインドサイド』(2013): 短いけど、見逃せない補完情報!
『スラムシティ』は、映画公開時にネットで公開された公式コミック。シャイン・アイの「手術説」は、これが元ネタ。どんなヤバい状況で手術したのかが描かれてて、リディック兄貴のドMっぷり(?)が垣間見えます。
『ブラインドサイド』は、映画3作目公開時のデジタルコミック。映画2作目のラストで王様になっちゃったリディック兄貴が、どうしてその座を捨てて、ヴァーコに裏切られることになったのか、その直前の経緯を描いてます。映画だけだと「え、なんで王様やめちゃったの?」ってなる部分を、上手く補完してくれてますね。
ノベライズ版(アラン・ディーン・フォスターとか): 設定好きにはたまらない宝の山!
映画のノベライズって、意外と侮れないんですよ。特にリディックシリーズは、SF界のベテラン、アラン・ディーン・フォスターなんかが書いてて、映画では尺の都合で描ききれなかった細かい設定とか、キャラクターの心の声とかが、これでもか!ってくらい書き込まれてるんです。
特に映画『リディック』(2004)のノベライズは、ネクロモンガー帝国の詳しい歴史とか、彼らの階級制度(ロード・マーシャル、ピュリファイア、レナーなど)、アンダーバースに関する考察、フューリア人に関する断片的な伝承とか、もう世界観設定の宝庫!
これを読むと、映画の背景がめちゃくちゃ深く理解できて、面白さが倍増しますよ。
もちろん、これだけ色々なメディアで展開してると、たまーに「あれ? こっちの設定とこっちの設定、ちょっと矛盾してない?」みたいな部分も出てきたりします(シャイン・アイの起源とかね)。
でも、それもまたご愛嬌。むしろ、その「揺らぎ」や「解釈の余地」があるからこそ、ファンがあれこれ想像したり、議論したりする楽しみがあるんですよね。
完璧に統一されすぎてる世界って、逆につまらないじゃないですか?(言い訳?) とにかく、リディック・サーガの全体像を、骨の髄までしゃぶり尽くしたいなら、これらの補完作品は絶対にチェックしておくべきです!
未知との遭遇:解き明かされるべき謎と、『Riddick: Furya』が拓く未来
さあ、過去から現在までのリディック兄貴の旅路を追ってきましたが、彼の物語はまだ終わっていません! むしろ、これからが本当のクライマックスなのかもしれない!
シリーズを通して、たくさんの謎や伏線が、まるで宇宙空間に漂うデブリのように、未解決のまま残されています。
それらは、単なる「?」マークじゃなくて、リディック・サーガの根幹に関わる、超重要なテーマなんです。
そして、来るべき最新作『Riddick: Furya』で、これらの長年の謎がついに解き明かされるんじゃないか!? って、世界中のファンが、もう首を長くして、なんならキリンくらいになって待ってるわけです!
ここでは、特に「これ、どうなってるのよ!?」って気になる、重大な謎と、未来への期待を、ちょっと妄想も交えつつ整理してみましょう!
フューリアの真実 - 故郷はユートピアか? それとも新たな地獄か?
- ネクロモンガーの虐殺を生き延びたフューリア人たち、一体どんな暮らしをしてるんでしょう? もしかしたら、地下とかに隠れ住んで、独自の文化や技術を守り続けてる? それとも、すっかり荒廃しちゃって、原始的な生活に戻ってるとか?
- リディック兄貴の帰還を、彼らは「伝説の英雄、再来!」って感じで迎えてくれるんでしょうか? それとも、「今更どの面下げて帰ってきたんだ、この裏切り者め!」(別に裏切ってないけど)みたいに、敵意むき出しだったりして?
- そして、何よりこれ! 赤ちゃんリディック救出の真相! 一体全体、誰が、どうやって彼を助けたのか? やっぱり母親? それとも、名も知らぬレジスタンス戦士? まさか、ロード・マーシャルが気まぐれで見逃したとか…? いやいや、それはないか。この答えが明らかになった時、リディック兄貴の「孤独」の意味合いが、180度変わるかもしれませんよね。もし、彼を救った人物がまだ生きていて、再会できたりしたら… もう、涙なしには見られない展開になりそう!
- フューリア人の真の力って?! シャイン・アイとか「怒り」パワーは、もしかしたらフューリア人にとっては「基本スペック」くらいで、もっとヤバい能力が隠されてるんじゃないか? 例えば、テレパシーとか、予知能力とか、あるいは惑星そのものと交信する能力とか…? SFっていうか、もうファンタジーの領域に入ってきそうだけど(笑)。その力が、『Furya』で描かれるであろう「新たな敵」との戦いで、炸裂したりするんでしょうか? ワクワク!
アンダーバースの謎 - 死後の世界? 異次元? それとも…?
- ネクロモンガーたちが、あんなに必死こいて目指してた「アンダーバース」。結局、あれって何なんでしょうね? ただの死後の世界? それとも、高次元エネルギーが渦巻く、別の宇宙? もしかしたら、時間や空間を超越した、神の領域みたいな場所だったりして?
- ロード・マーシャルは、どうやってそこに触れて、あの「ハーフデッド」能力を手に入れたのか? そこに行くには、特別な儀式とか、生贄とかが必要だったりするんでしょうか? 想像するだけで、ちょっと怖いですね…。
- ヴィン兄貴がポロッと漏らした「フューリアとアンダーバースは繋がってるかも」っていう発言、あれ、めちゃくちゃ気になりますよね! もしかしたら、フューリア人は元々アンダーバースと交信できる種族だったとか? リディック兄貴が故郷の謎を解くためには、アンダーバースに足を踏み入れる必要があったりするんでしょうか? うわー、想像が膨らむ!
ヴァーコの野望とネクロモンガー帝国の「その後」問題
- リディック兄貴を追放した後、あの野心家ヴァーコは、ちゃんとネクロモンガー帝国の新しいロード・マーシャルになれたんでしょうか? それとも、奥さんのデイム・ヴァーコに裏切られてたり、他の幹部との権力争いで失脚してたりして? あの帝国、一枚岩じゃなさそうですもんね。
- で、今のネクロモンガー帝国って、どうなってるんでしょう? まだ銀河中で「改宗しろー!」って侵略活動続けてる? それとも、ヴァーコ(あるいは誰か新しいリーダー)のもとで、アンダーバース到達計画に全集中してるとか? あるいは、もう内部分裂して崩壊寸前だったりして?
- そして、リディック兄貴とヴァーコの因縁! これ、絶対に決着つけなきゃダメですよね!? 『Furya』で、ヴァーコが再びリディック兄貴の前に立ちはだかって、最後のタイマン勝負! …みたいな展開、期待しちゃいます! カール・アーバンさん、また出てくれるかなぁ?
リディック兄貴、ついに「ぼっち」卒業なるか?
- 基本、一匹狼がカッコイイ! っていうのがリディック兄貴のスタイルですけど、さすがにそろそろ、心許せる仲間がいてもいいんじゃない? って思いません? 故郷フューリアで出会う同胞たちが、彼にとって初めての「帰る場所」や「守るべき家族」になったりするんでしょうか? それとも、やっぱり馴れ合いは嫌い! って、また一人で飛び出しちゃうのかな?
- あと、個人的に気になるのが、『ギャラクシー・バトル』のダールさんとの関係! あのラストのやり取り、絶対フラグ立ってますよね? 『Furya』で再登場して、リディック兄貴の頼れる相棒になったりしないかなぁ? あの二人なら、なんかいいコンビになりそうな気がするんですよねー。期待!
あの掟、「汝、殺めたる者を統べよ」って、結局何なの?
- ネクロモンガーの、あのシンプルだけど野蛮な掟。「リーダー殺したら、お前が次のリーダーな!」ってやつ。あれって、ただの力こそ正義! っていうルールなんですかね? それとも、なんか彼らの宗教観とか、アンダーバースへの道筋とかに関係する、もっと深い意味があったりするんでしょうか?
- リディック兄貴が、一瞬とはいえロード・マーシャルになったこと、そしてそれを捨てたこと。これって、サーガ全体で見た時に、何か特別な意味を持ってたりするのかな…? うーん、考え出すとキリがない!
これらの、壮大で、魅力的で、そして頭を悩ませる謎の数々…。
『Riddick: Furya』が、これらの問いにどんな答えを用意してくれているのか、本当に楽しみで仕方ありません!
それはきっと、単に過去の伏線を回収するだけじゃなくて、リディックという男の生き様、彼の魂の行き着く先、そしてこのダークな宇宙の真実を、我々に示してくれるはず!
エピローグ:闇の果てに光は見えるか? - リディックの旅は、まだ終わらない!
いやはや、リディック兄貴の人生、壮絶すぎますね!
虐殺の生き残りから始まって、刑務所と戦場を渡り歩き、暗闇の怪物や宇宙帝国の王様と戦い、仲間を失い、裏切られ、それでもなお、己の力と意志だけで生き抜いてきた男。
彼は決して、絵本に出てくるようなキラキラしたヒーローじゃありません。むしろ、その逆。法も秩序も無視、自分の邪魔するヤツは容赦なく排除する、危険極まりないアウトロー。
でも、だからこそ、私たちは彼に惹きつけられるのかもしれません。
綺麗事だけじゃ生きていけない、この世知辛い世の中(宇宙規模だけど)で、どんな逆境に立たされても、決して諦めず、媚びず、自分自身のルールを貫き通そうとする、その剥き出しの生命力。
その孤独な魂の強さに、どこか憧れてしまうのかもしれませんね。
この記事では、そんなリディック兄貴の、20年以上にわたる壮大で複雑な物語を、時系列に沿って、ネタバレ全開で、可能な限り深く、そして愛を込めて(?)解説してきました。
フューリアでの悲劇的な誕生から、数々の死闘、ネクロモンガー帝国の玉座、そして再び原初のサバイバルへ… そのジェットコースターのような人生を追体験することで、リディックという唯一無二のアンチヒーローの奥深さと、彼が生きるダークで広大な宇宙の魅力、そしてその中に散りばめられた数々の謎を感じていただけたなら、ライター冥利に尽きます。
そして、物語はついに、彼のルーツである故郷『Furya』へと向かっています。
そこで彼は、自らの過去と、同胞と、そして避けられないであろう運命と、どう向き合うのでしょうか?
長年のファンも、この記事で初めてリディックの世界に触れた方も、その結末(あるいは新たなる始まり?)を、ぜひ一緒に見届けましょうじゃありませんか!
リディック兄貴の、闇の中を疾走する孤独な旅は、まだ終わっていません。
彼のあの銀色の瞳が、次に何を映し出すのか。希望の光か、それとも更なる深淵の闇か…。
今はただ、ポップコーンとコーラ(と、念のためゴーグル)を用意して、その時を待つとしましょう!
最新情報が出たら、またここで熱く語り合えたら嬉しいです! それでは、またどこかの銀河の片隅で!