毎朝、満員電車に揺られながら思うんです。
「もしあの時、別の電車に乗っていたら」
「もし高校卒業してそのまま長崎に残っていたら」
そんな「もしも」の積み重ねが今の私を作っているわけですが、世の中にはその「もしも」が物理的に殴りかかってくる世界があるんですよね。
それが、1999年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)が世に放った『クロノ・クロス』です。
名作『クロノ・トリガー』の続編という看板を背負いながら、前作のハッピーエンドを根底から問い直すような衝撃的な世界観は、当時のプレイヤーに深い賛否と、それ以上の強烈な印象を刻み込みました。
「殺された未来が、復讐に来る」――
この挑発的なキャッチコピーが意味するものは何だったのか。
なぜ英雄たちが救ったはずの世界に、再び滅びの影が落ちるのか。
そして、複雑怪奇に分岐する12の結末(エンディング)は、私たちにどのような可能性を提示したのか。
本記事では、2022年に発売されたリマスター版『ラジカル・ドリーマーズ エディション』の情報も踏まえ、本作の多層的な物語構造を徹底的に解剖します。
「死海」の正体から、全エンディングの到達条件と詳細な物語的意味、そして前作キャラクターたちの知られざる運命まで。
時空を超えた2万年の因果を紐解く、完全解析レポートをお届けします。
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クロノ・トリガー考察!ラヴォスの正体とサラの未完の悲劇【2026年保存版】
クロノ・クロス新作・リメイクはいつ?25年越しの沈黙と希望を解き明かす網羅的考察【2026年最新】
あなたも「時の闇」に迷い込んでいませんか?
- 「クロノ・トリガー」で救ったはずの未来が、なぜ「死海」なんて恐ろしい姿になっているのか意味がわからず、トラウマになりかけている。
- 「全エンディングを見たいけれど、分岐条件が複雑すぎて、攻略サイトを見てもイマイチ整理できない」とコントローラーを投げ出したくなっている。
- 「ストーリーが難解すぎて、結局キッドは何者で、セルジュは何をしたかったの?」と、クリア後もモヤモヤした気持ちを引きずっている。
そのモヤモヤ実は「ゲームの仕様」ではなく「歴史の真実」を知るチャンスです
『クロノ・クロス』は、単なるRPGではありません。
前作の輝かしいハッピーエンドに対する強烈なアンチテーゼと、哲学的な問いかけが込められた作品です。
しかし、その情報はゲーム内で断片的にしか語られず、多くのプレイヤーが「理解不能」という壁の前で脱落してしまいます。
最近のリマスター版で初めて触れた方も、当時リアルタイムでプレイして挫折した方も、この複雑怪奇なパズルを自力で解くには膨大な時間と労力が必要です。
ネット上の情報は断片的で、考察も個人の主観が入り混じり、何が「正史」なのか判別がつかないことも多いのが現状ですよね。
家事や仕事に追われる私たちには、そんな謎解きに費やす時間は残されていません。
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「考察の鬼」兼「ライター」その全てを言語化します
私は普段、東京の片隅で夫と息子(小4)と暮らしながら、ライターとして活動しています。
往復2時間の通勤電車と、息子が寝静まった後の深夜だけが私の自由時間。その全てをゲームの考察と検証に捧げてきました。
『クロノ・クロス』に関しては、PS版の発売日から数え切れないほど周回し、関連書籍やアルティマニアを読み込み、リマスター版での変更点も全てチェック済みです。
主婦の「家計簿を合わせる執念」とライターの「構成力」を掛け合わせ、複雑なタイムラインを「誰にでもわかる言葉」で翻訳することに定評があります。
難解なSF設定も、私の手にかかれば「ご近所のトラブル」くらい身近な話に変わりますよ。
この記事で学べる「時空を超えるための全知識」
この記事では、以下の内容を徹底的に、かつ分かりやすく解説します。
- 「殺された未来(死海)」の正体と発生メカニズム
なぜ主人公が生き残ると世界が滅ぶのか、その因果関係を完全図解。 - 全12種類のエンディング到達条件と物語解説
いつ、どのタイミングでラスボスを倒せばいいのか、チャート形式で整理し、各エンディングの見どころ(ネタバレ含む)を深掘りします。 - 前作キャラクターたちの「その後」
ルッカ、ロボ、クロノたちが辿った衝撃の運命と、それが本作に与えた影響について。 - リマスター版の真価
追加要素や『ラジカル・ドリーマーズ』との関連性を含めた、最新の解析情報。
あなたが得られるのは「完全な理解」と「物語の救済」です
この記事を読み終える頃には、あなたの頭の中にあった霧は完全に晴れているはずです。
- 断片的な情報に振り回されることなく、
最短ルートで全エンディングをコンプリート
できます。 - 「殺された未来」
という重いテーマの意味を理解し、
前作ファンとしての心の傷(トラウマ)を癒やす
ことができます。 - ただの「難解なゲーム」が、
「人生観を変えるほどの名作」へと昇華
し、クリア後の感動が何倍にも膨れ上がります。
さあ、殺された未来の謎を解き、全ての可能性を見届けましょう。
この記事は、時空の迷子になったあなたへ贈る、最初で最後の「完全攻略ガイド」であり「処方箋」です。
準備はいいですか?
オパッサの浜へ、一緒に飛び込みましょう。
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第1章:なぜ世界は二つに割れたのか?パラレルワールドの構造解析

まず、このゲームの基本構造を整理しましょう。
ここを理解していないと、後の話が全部「夫の言い訳」くらい意味不明になります。
物語の舞台「エルニド」は、ある時点を境に二つの世界に裂けています。
主人公セルジュが暮らす
「ホームワールド(Home World)」
と、彼が幼くして亡くなっている
「アナザーワールド(Another World)」
です。
過去改変ではなく「並列処理」のエラー
通常のタイムトラベル作品は
「過去を変えて未来を変える」
という縦軸の移動ですが、クロノ・クロスは
「あり得たかもしれない別の現在」
を行き来する横軸の移動です。
分岐の特異点は、A.D.1010年。
本来の歴史(アナザーワールド)では、7歳のセルジュはオパッサの浜で高波にさらわれ、帰らぬ人となりました。
お墓もあります。
悲しいけれど、これが「正史」です。
しかし、ある「何者か」の干渉によって、セルジュが奇跡的に生き延びた世界が生まれました。
それがホームワールド。
一人の少年の生存。
親としては涙が出るほど嬉しい奇跡ですが、この世界システムにとっては致命的な「バグ」でした。
セルジュが生き残ったことで、確定していたはずの未来への接続パスが切れ、その歪みが具現化した場所こそが、ホームワールドにのみ存在する「死海」なのです。
「息子が部屋を片付けなかったせいで、ルンバがエラーを起こして停止した」
みたいな単純な話ではありません。
一人の命が、宇宙の演算システムを狂わせたのです。
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第2章「殺された未来」=「死海」の正体

ホームワールドに広がる「死海(Dead Sea)」。
時が止まり、波が凍りついた灰色の海域。
その中心には、高層ビルの廃墟や高速道路、現代的なドーム建築が捻じれながら融合した「滅びの塔」がそびえ立っています。
この光景、どこかで見覚えがありませんか?
そう、これは前作『クロノ・トリガー』でクロノたちが命がけで回避したはずの、
「ラヴォスによって1999年に滅ぼされた未来(A.D.2300の廃墟)」
そのものです。
歴史のゴミ箱、あるいは情報の化石
「殺された未来」
とは、比喩でも何でもなく、
「歴史改変によって存在を否定された時間軸」
のことです。
前作でクロノたちはラヴォスを倒し、世界を救いました。
その結果、「滅びの未来」は歴史から削除され、「平和な未来」が上書き保存されたはずでした。
しかし、削除されたデータはどこへ行くのでしょう?
パソコンのゴミ箱と同じで、完全に消滅するわけではありません。
時空の闇に押しやられ、怨念となって凝縮されていたのです。
ホームワールドにおいて、セルジュが生き残るというイレギュラーが発生したことで、この世界は「平和な未来」への接続を断たれてしまいました(詳しい理由は後述のFATEの項で)。
未来への道が閉ざされた結果、行き場を失った時間は、かつて否定されたはずの「滅びの未来」のデータを引き寄せ、時間の吹き溜まりとして具現化させました。
死海を守る男ミゲルは言います。
「お前たちが殺した未来の亡霊だ」と。
自分たちが正義だと信じて行った「世界救済」が、別の視点から見れば「一つの未来を虐殺する行為」だった。
この視点の転換こそが、クロノ・クロスの恐ろしさであり、美しさです。
正義の反対は悪ではなく、また別の正義なんですよね。
夫婦喧嘩と同じです。
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第3章:FATEとプロメテウス機械じかけの社内政治
「殺された未来」の謎を解く鍵は、未来(A.D.2400)から来たスーパーコンピュータ「FATE」と、その内部に隠された「プロメテウス回路」の対立にあります。
これを「社内政治」に例えると非常に分かりやすくなります。
支配者 FATE(フェイト)= 独裁的な社長
FATEは、本来の歴史(アナザーワールド)における神のごとき存在です。
その正体は、未来の科学都市クロノポリスを管理するマザーコンピュータ。かつて『クロノ・トリガー』でマザーブレーンと呼ばれたAIの親戚みたいなものです。
FATEは過去(B.C.12000)へ飛ばされた後、エルニド諸島の人々を「運命の書(セーブポイント)」を通じてコントロールし、歴史が大きく変わらないように監視してきました。
目的はただ一つ、
「自分自身が誕生する未来」
を確定させること。
自己保身の塊です。
反逆者 プロメテウス(ロボ)= 忠義の内部告発者
しかし、FATEの内部には裏切り者がいました。
それが「プロメテウス回路」。
その正体は、前作の仲間であるロボ(R-66Y)。
彼は未来に帰還した後、密かにFATEの中枢に「良心」とも言える安全装置を組み込みました。
「究極のエネルギー『凍てついた炎』の力を、危険な社長(FATE)に使わせない」。
そんなロック機能です。
調停者 セルジュ = 巻き込まれた新入社員
幼い日のセルジュが瀕死の重傷を負い、父ワヅキに連れられてクロノポリスへ迷い込んだ際、彼は「凍てついた炎」に接触しました。
その瞬間、プロメテウス回路が発動し、セルジュを「調停者(アービター)」として生体登録してしまったのです。
これにより、凍てついた炎のアクセス権限はセルジュ一人に限定され、社長であるFATEは炎の力を使えなくなってしまいました。
FATEにとって、セルジュは自らの権限を奪う邪魔なバグ社員です。
だからこそFATEは、セルジュの父ワヅキの精神を乗っ取り、異形の亜人「ヤマネコ」へと変貌させ、我が子であるセルジュを殺害しようとしたのです。
アナザーワールドでは、殺害に成功し、FATEの支配は盤石となりました。
しかしホームワールドでは、未来から来たキッドの介入により、セルジュは生き残ってしまった。
調停者が生きているため、FATEは炎にアクセスできない。
炎の力を失ったFATEは、エルニド周辺の事象操作ができなくなり、その結果「死海(エラー領域)」の発生を許してしまった。
これが、
「セルジュが生きると世界がバグる」
という理不尽な仕組みの正体です。
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第4章:英雄たちのその後大人になるということの残酷さ

『クロノ・クロス』が賛否を呼ぶ最大の要因。
それは、前作『クロノ・トリガー』の愛すべきキャラクターたちが辿った過酷な運命にあります。
正直、ここを知った時は私も一週間くらい寝込みそうになりました。
ルッカの最期
彼女は孤児院を開き、身寄りのない子供たちを育てていました。
その中には、幼いキッドの姿もありました。
しかし、FATEの端末であるヤマネコとツクヨミが彼女を襲撃。
ルッカはキッドを逃がすために捕らえられ、おそらくは殺害されたことが示唆されています。
あの明るい科学少女が、です。
ロボ(プロメテウス)の消滅
前述の通り、彼はFATEの内部で孤独な戦いを続けていました。
しかし、物語中盤、ついにFATEによってプロメテウス回路は発見され、完全に消去(デリート)されてしまいます。
画面上で淡々と処理される彼の死。
でも、彼の命がけのロックがあったからこそ、セルジュは調停者となり、世界を変える可能性を手にできたのです。
クロノとマールの行方
彼らはガルディア王国の滅亡と運命を共にした可能性が高いとされています。
死海において、子供の姿をしたクロノ、マール、ルッカの幻影(ゴースト)が登場し、セルジュに対して
「お前が生きているせいで未来が死んだ」
と冷徹に告げます。
これは彼らの本心というよりは、消された未来の無念が彼らの姿を借りて語らせた言葉でしょう。
キッドとサラ:時を超えた母娘のような関係
ヒロインのキッド。
彼女の正体は、古代ジール王国の王女サラの「分身(クローン)」です。
『クロノ・トリガー』のラストで、サラは次元の渦に巻き込まれ、時の闇の彼方へと飛ばされました。
そこで彼女は、敗北したラヴォスの怨念に取り込まれ、全てを食らい尽くす怪物
「時を喰らうもの(Time Devourer)」
へと進化を始めたのです。
しかし、サラの魂の奥底には、まだわずかな希望が残っていました。
彼女はラヴォスの支配に抗いながら、最後の力を振り絞って自らの分身を現世へ送り出しました。
「自分とは違う、自由で強気な人生を歩んでほしい」
という願いを込めて。
それがキッドです。
つまり『クロノ・クロス』の物語は、
「分身であるキッド(とセルジュ)が、本体であるサラを怪物の中から救い出すための旅」
だったのです。
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第5章:【完全攻略】全12エンディングの分岐条件と深層解説

さあ、ここからが本番です。
『クロノ・クロス』のエンディングは、単なる「成功」か「失敗」かではありません。
ラスボス「時を喰らうもの」を倒すタイミングによって、全く異なる世界の可能性(IF)が提示されます。
2周目以降に入手できるキーアイテム「時のたまご」を使えば、オパッサの浜の紫のゲートから、いつでもラスボス戦へ挑めます。
セーブデータを分けながら、全ての可能性を観測してください。
1. 【バッドエンディング】不変の未来 (An Unchanging Future)
- 発生条件
1周目、または周回プレイにおいて、キーアイテム「クロノクロス」を使用せずに、「時を喰らうもの」のHPを0にして力ずくで倒す。
【考察】
「敵を倒せば全て解決する」
というRPG的な思考停止へのしっぺ返しです。
ラスボスは消滅しますが、中にいるサラも一緒に消えます。
何も救われない。
スタッフロール後の暗転が、
「お前のやり方は間違っている」
と無言で訴えてきます。
力でねじ伏せるだけでは、本当の解決にはならない。夫婦喧嘩で論破しても家庭の雰囲気は良くならないのと一緒です。
2. 【グッドエンディング(真エンド)】新たな未来 (A New Future)
- 発生条件
- エレメント「クロノクロス」を入手していること。
- ラストバトルにおいて、敵味方のエレメント使用により、フィールドエフェクトの色を
「黄→赤→緑→青→黒→白」
の順に染め上げる。 - その直後に、セルジュがエレメント「クロノクロス」を使用する。
【考察】
これこそが、本作が目指した唯一の「正史」です。
「クロノクロス」は攻撃魔法ではありません。
それは失われた時を取り戻し、相反するものを調和させる「癒やしの歌」です。
6色のエレメントが奏でる音色が共鳴し、クロノクロスによって完全な旋律となった時、時を喰らうものの呪縛は解かれます。
ラヴォスの怨念は浄化され、中からサラが解放されます。
次元は統合され、パラレルワールドの境界は消滅します。
特筆すべきはエンディングの実写映像。
現代の東京のような街角を歩くキッド(あるいは転生したサラ)の姿。
彼女は誰かを探しているようです。
「いつか、どこかで、きっと……」。
ゲームという虚構の枠を超え、私たち自身の現実にリンクするかのような演出。
20年以上経っても色褪せない、鳥肌モノのフィナーレです。
3. 【No.1】開発者の部屋 (The Developers' Room)
- 発生条件
ゲーム開始直後、レナに話しかける前、かつポシュルを仲間にしていない状態で、セルジュ一人でラスボスを倒す。
(※2周目以降限定。ステータス引き継ぎ必須。セルジュ一人で戦うので実は高難易度です)
【考察】
スクウェア伝統の「スタッフルーム」エンド。
蛇骨館が開発室に変貌しており、スタッフたちがメタ的に語りかけてきます。
特に注目すべきは、
「トリガーの続編を作るプレッシャー」や「新しいことをやろうとした苦悩」
が赤裸々に語られている点。
クリエイターも人間なんだな、と親近感が湧きます。
4. 【No.2】アカシア大帝国 (The Acacian Empire)
- 発生条件
アナザーワールドに到着後、蛇骨館に潜入する前(選択肢でキッドの誘いを断り続けて単独行動、またはキッド加入後すぐに)にラスボスを倒す。
【考察】
「もしもセルジュが冒険に関わらなかったら?」
というIF。
セルジュはアルニ村でレナと平穏に暮らしていますが、その裏で世界は激変。
ブレーキ役を失ったキッドは単身で蛇骨館に乗り込み、なんとヤマネコを暗殺してしまいます。
復讐を果たした彼女は、そのカリスマと戦闘能力でアカシア龍騎士団を掌握。
自ら「キッド女帝」となって世界征服を成し遂げます。
キッドの潜在能力の恐ろしさと、セルジュ不在による「闇落ち(あるいは覇道)」を描いた衝撃のエピソード。
彼女、実はすごい経営者の素質があるんですよね。
5. 【No.3】マジカル・ドリーマーズ (The Magical Dreamers)
- 発生条件
キッドが毒に倒れる前。
スラッシュ(ニッキー)とラズリーを仲間にした状態で、古龍の砦クリア前にラスボスを倒す。
【考察】
ビジュアル系ロックバンド「マジカル・ドリーマーズ」による、愛と平和のコンサートエンド。
スラッシュの勧誘により、セルジュとキッド、妖精ラズリーがバンドに加入。
蛇骨館でのライブは大成功を収め、敵であるはずのヤマネコたちも音楽に聴き惚れます。
種族や立場の違いを超え、音楽で一つになる世界。
光田康典氏の神楽曲へのリスペクトが詰まった、青春群像劇のような爽やかな結末です。
6. 【No.4】雑貨屋と3人の勇者 (The Shop Staff and the Three Unlikely Heroes)
- 発生条件
キッドが毒に倒れ、彼女を救うルートと見捨てるルートの分岐中、古龍の砦クリア前にラスボスを倒す。
【考察】
セルジュは冒険を諦め、テルミナの雑貨屋でリサの手伝いをしながら、平凡な店員として生きています。
一方、ピエール、ソルトン、シュガールという「三枚目」キャラたちが、
「我らこそ真の勇者!」
と名乗りを上げ、蛇骨館へ乗り込もうとしますが、グダグダな漫才で終わります。
「主人公が主人公であることを辞めると、世界はどうしようもなくなる(あるいはコメディになる)」
という皮肉な結末。
責任放棄した現場の混乱ぶりを見るようで、中間管理職としては胃が痛くなります。
7. 【No.5】マブーレの復興 (The Rebirth of Marbule)
- 発生条件
セルジュとヤマネコの身体が入れ替わった後、アナザーワールドに戻る前(次元の狭間脱出直後)にラスボスを倒す。
【考察】
「中身はセルジュ、見た目はヤマネコ」
という状態が固定化された世界。
しかし、セルジュの誠実な心は、亜人たちの信頼を勝ち取ります。
彼は亜人の島マブーレの指導者として迎えられ、ツクヨミと共に復興に尽力し、人間と亜人が共存する理想郷を築きます。
一方、セルジュの身体を乗っ取った本物のヤマネコ(FATE)は、ラディウスたち人間に追い詰められ、因果応報の最期を迎えます。
見た目という偏見を超え、魂のあり方が世界を変えるという、ある意味では本編以上に希望に満ちたエンディングです。
8. 【No.6】龍騎士団の栄光 (Pride and Honor)
- 発生条件
蛇骨館でリデルを救出した後、ツクヨミが離脱する前にラスボスを倒す。
【考察】
共通の敵がいなくなった世界での勢力争い。
蛇骨大佐率いるアカシア龍騎士団は、以前の輝きを取り戻し、パレポリ軍との決戦に挑みます。
キッドは単独でヤマネコ(中身はセルジュ)を追い続けており、二人の決着がつかないまま、戦いの予感を残して幕を閉じます。
「外部の脅威が消えれば、今度は内部で争い始める」。
人類の歴史そのものを見せつけられるようで、少し考えさせられます。
9. 【No.7】蛇骨幼稚園 (The Viper Orphanage)
- 発生条件
セルジュが元の身体を取り戻した後。
かつ「クロノクロス」完成前。
さらに隠しボス「ダリオ」を倒してリデルと再会させている状態で、ラスボスを倒す。
【考察】
戦いに疲れた蛇骨大佐は、軍を解体し、館を孤児院(蛇骨幼稚園)に改装します。
かつての猛将たちがエプロン姿で子供たちをあやす、ほのぼのとした光景。
一方、ヤマネコ(ダークセルジュ)、キッド、ツクヨミの三人は、なぜかテルミナの酒場で意気投合し、仲良く飲み明かしています。
敵味方の境界線が崩壊し、全員がそれぞれの幸せを見つけた「大団円(ギャグ寄り)」の世界線。
個人的には一番住みたい世界です。
10. 【No.8】暗黒の運命 (The Dark Fate)
- 発生条件
ツクヨミが離脱した後、クロノポリス攻略前にラスボスを倒す。
【考察】
最も絶望的なバッドエンドの一つ。
本来ならセルジュたちが辿るはずだったクロノポリスへ、ヤマネコ(ダークセルジュ)たちが先に到達してしまいます。
FATEはついに凍てついた炎を手に入れ、そのシステムを完全覚醒させます。
アルニ村の運命の書は黒く染まり、人々の自由意志は完全に奪われます。
FATEによる完全管理社会の到来。
そこに希望はなく、ただシステムに飼われるだけの人類の未来。
11. 【No.9】龍神の復讐 (The Dragon God's Revenge)
- 発生条件
クロノポリスでFATEを倒した後、星の塔(龍神)を倒す前に、ラスボスを倒す。
【考察】
FATEという抑止力が消え、さらにセルジュたちが干渉しなくなったことで、パワーバランスが崩壊します。
六龍が融合した「龍神」が人類への復讐を開始。
彼らはもともと、別次元の恐竜人が進化した存在であり、人間を「ラヴォスの子」として憎んでいます。
エルニド全土で虐殺が始まり、人間文明は滅び去ります。
最後には、誰もいなくなったアルニ村で、ツクヨミが一人、花を供える寂しい姿が描かれます。
「人間がいなくなった世界」
という、エコロジカルかつ残酷な結末です。
12. 【No.10】シークレット:夢の終わりと始まり (The True Beginning)
- 発生条件
リマスター版『ラジカル・ドリーマーズ エディション』限定。
本編『クロノ・クロス』と、同梱されている『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』の両方をクリアした状態で、エンディングクレジットを見る。
【考察】
既存のエンディングの後に、新たなテキストメッセージが追加されます。
それは、記憶を失い「ギル」として生きた魔王(ジャキ)が、ついに記憶を取り戻し、姉サラの救済を確認したことを示唆する内容です。
長年、
「クロス本編で魔王はどうなったのか?」
という問いに対し、公式が出した20年越しの回答。
古参ファン感涙のメッセージでした。私も夜中に一人で泣きました。
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第6章:リマスター版「ラジカル・ドリーマーズ」の真価

2022年のリマスター版、発売当初はパフォーマンス問題でネット上が荒れに荒れましたが、2023年のパッチで劇的に改善されました。
今は胸を張っておすすめできます。
特に素晴らしいのが、1996年にサテラビュー(SFCの衛星放送サービス)でのみ配信された幻の作品『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』の収録です。
サウンドノベル形式のこの作品は、クロノ・クロスの「プロトタイプ」にあたります。
セルジュ、キッド、ギルの三人が蛇骨館に潜入するという導入は同じですが、展開はよりダークで濃密。
クロス本編ではボツになった「ギル=魔王」の設定が明確に描かれており、これをプレイすることで、パラレルワールドの概念がより深く理解できます。
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第7章:結びにかえて時空の交差(クロス)が教えてくれること
『クロノ・クロス』は、RPG史上稀に見るほど野心的で、哲学的な作品でした。
前作で勝ち取った「正義」が、別の立場から見れば「悪」になり得るという相対性。
無数のIF(エンディング)を見せることで逆説的に描かれる、「たった一つの正史」の尊さ。
そして、ラヴォスという絶対悪ですら、倒すべき敵ではなく、憎しみから解放してやるべき「救済対象」として描いた結末。
「殺された未来」の復讐に対し、セルジュたちが選んだ答えは、剣ではなく「クロノクロス(調和の音色)」でした。
対立する種族、相反する歴史、憎しみ合う敵味方。それら全てを否定せず、受け入れ、交差(クロス)させること。
それこそが、滅びの連鎖を断ち切る唯一の方法であると、このゲームは25年以上前から訴え続けていたのです。
私たちの人生も同じかもしれません。
選ばなかった選択肢、失われた可能性、黒歴史だと思っている過去。それら全てを含めて「私」という存在が成り立っている。
そう思うと、毎日の満員電車も、反抗期の息子の態度も、少しだけ愛おしく……
はならないですね。
すみません、嘘つきました。
満員電車はやっぱり嫌です。
でも、もしあなたがまだ、この「次元の交差」を体験していないのなら。あるいは昔プレイして「意味がわからなかった」と離れてしまったのなら。
今こそ、リマスター版でオパッサの浜へ立ってみてください。
波の音の向こうに、殺された未来の嘆きと、それを癒やそうとする少女の祈りが、きっと聞こえてくるはずです。
