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ナイブズ・アウト ネタバレ|犯人は誰?事件の真相は?【2019】

ナイブズ・アウト ネタバレ|犯人は誰?事件の真相は?【2019】

※犯人とラストまでのネタバレがあります。ライアン・ジョンソン監督の『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』は、2019年製作のシリーズ第1作です。日本公開は2020年です。

看護師マルタは薬を間違えたと思っている。でも、検査結果は正常。おまけに最後の電話では、フランが助かったように聞こえますよね? 家族の揉め事だけでも十分なのに、誰の言葉を信じればいいのか、頭を抱えたくなります。

事件を仕組んだ犯人は、ハーランの孫ランサムです。ただし、ハーランの喉を切ったのはハーラン本人でした。マルタの投薬は正しかったのに、薬を取り違えたという思い込みが、取り返しのつかない死を招いてしまったんです。

ハーランは自殺し、ランサムはフランを殺害した

ハーランの自殺とランサムによるフラン殺害

ランサムの狙いは、看護師の投薬事故に見せかけて祖父ハーランを死なせ、マルタが遺産を受け取れない状況を作ることでした。薬瓶の中身を入れ替え、過量投与に備えた薬まで持ち去っています。

ハーランは、致死量のモルヒネを投与されたと思い、マルタを守るために自ら喉を切りました。ランサムが想定した死に方とは、ここでずれていたんですね。

さらに、ランサムは自分を脅した家政婦フランにモルヒネを投与します。マルタはフランを救助しました。フランは病院へ運ばれたあとに亡くなりました。最後の「フランは生きている」という話は、ランサムを喋らせるための嘘です。

85歳の誕生日、ハーランは家族への援助を打ち切っていた

発端は、人気推理作家ハーラン・スロンビーの85歳の誕生日です。翌朝、家政婦のフランが、喉を切られたハーランを発見しました。警察は自殺と考えますが、匿名の依頼を受けた探偵ブノワ・ブランが捜査に加わります。

誕生日の夜、ハーランは家族の不正や依存に区切りをつけていました。取り調べでは皆それぞれ都合の悪い話を隠すので、犯人候補がどんどん増えるんです。親族の集まりというより、全員参加の言い訳大会ですね。

人物ハーランとの関係隠したい話・衝突の理由
ウォルト息子。ハーランの本を扱う出版社を運営映像化をめぐる対立もあり、出版社の仕事から外される
ジョニ亡くなった息子の妻。メグの母メグの学費を二重に受け取り、金銭援助を打ち切られる
リチャード娘リンダの夫浮気をハーランに知られ、リンダに話すよう迫られる
ランサムリンダとリチャードの息子一家を相続から外し、マルタに財産を渡す決定を知って激怒する

リンダは父親と独自のやり取りをする娘で、リチャードの浮気をまだ知りません。マルタと親しいメグも、学費をハーランに頼る立場でした。家族は、お金に加えて仕事や夫婦間の信用まで失いかけています。

マルタが「薬を間違えた」と思った夜、ハーランは偽のアリバイを作る

解毒剤が見つからず、ハーランは救急への連絡を止めた

家族との祝いが終わったあと、マルタはいつものようにハーランの世話をします。二人が碁を打ち、薬を投与したところで、マルタは瓶のラベルを見て青ざめました。普段の薬を使ったつもりが、大量のモルヒネを入れてしまったと思ったんです。

マルタは解毒剤を探しますが、医療バッグにあるはずの薬がありません。救急へ連絡しようとすると、ハーランに止められました。事件の調査で、マルタの母親の在留資格の問題が発覚し、国外退去につながることを恐れたからです。

マルタはこの場面で、モルヒネを過量投与したと思い込んでいます。ハーランもその説明を信じ、死を覚悟して彼女のアリバイを考えます。ここが本当に痛いところですね。後で判明する検査結果なら、そんな決断は必要なかったのに。

ハーランは、マルタが帰ったあとも自分が生きていたように見せかける手順を彼女に教えます。彼女は従うのをためらいますが、ハーランは目の前で自分の喉を切ってしまいました。

帰宅を見せ、こっそり戻ってハーランのふりをした

残されたマルタは、まず普通に帰る姿を家族に見せました。ウォルトらに帰宅を目撃させたあと、館の裏へ回り、格子をよじ登って窓から戻ります。

次はハーランのガウンと帽子を身につけ、彼がまだ生きているように見せかけます。ウォルトはその姿をハーランだと思いました。これで、マルタが帰ったあとにもハーランは生存していた、という証言ができるんです。

一方、ハーランの母親は、館の外を移動するマルタをランサムと取り違えます。「また戻ってきた」と声をかけたのは、実はランサムもその夜に戻っていたためでした。マルタだけの秘密の行動だと思っていると、この一言を聞き流してしまいますね。

投薬事故の告白を避けるための工作は、捜査が始まってからも続きます。マルタは防犯映像のテープを磁石で消し、自分の足跡を追えなくし、登った格子の破片まで捨ててしまったんです。

ただ、マルタには、嘘をつくと吐いてしまう性質があります。ブランの捜査を手伝いながら、答える範囲を狭めたり、事実の一部だけを話したりして切り抜けようとしていました。黙っていても、白い靴に残った小さな血の跡までは消えていません。

全財産をマルタに!遺言で「家族の一員」の扱いが変わる

遺言の内容は、家族にとって予想外でした。館、資産、出版社、作品の権利を含むハーランの財産は、すべてマルタへ。家族の取り分はありません。

それまでマルタを家族同然だと言っていた人たちが、途端に遺言へ反発し、彼女に詰め寄ります。「家族の一員」の期限、短すぎませんか。マルタをその場から連れ出したのは、家族と揉めていたランサムでした。

ランサムは食事をしながら、マルタにその夜の事情を話させます。彼女の嘔吐で嘘を見抜けることも利用し、薬を取り違えたと思ったことから偽装まで聞き出しました。表向きは、遺産の一部をもらう代わりに秘密を守り、彼女を助けるという取引です。

メグもマルタに電話し、家族へ財産を返してほしいと頼みます。自分の学費が心配なんですね。マルタは、メグの学費を助けると約束しました。

ウォルトは母親の在留問題を持ち出して、マルタに圧力をかけます。マルタは、相続するお金で母親のために弁護士を雇える、と返しました。

薬瓶のトリックは「中身の交換」。マルタは正しい薬を投与していた

交換された薬瓶の中身とマルタの正しい投薬

ランサムはマルタの事故を作り、相続から外そうとした

誕生日の夜にハーランと口論したランサムは、全財産の受取人がマルタになることを知っていました。いったん館を去ったあと、密かに戻り、彼女の医療バッグに細工したんです。

仕掛けは、普段の薬とモルヒネの瓶から液体を抜き、互いの瓶へ入れること。解毒剤も持ち去りました。ラベルを信じて薬を使えば、マルタがモルヒネを過量投与してしまう、という計画です。

瓶に貼られたラベルランサムが入れた中身仕掛けた狙い
普段使う薬モルヒネ普段の量を投与させ、過量投与の事故にする
モルヒネ普段使う薬二つの薬の中身を逆にし、取り違えに見せる

物語では、ハーランの死に責任があると判断されれば、マルタの相続が阻まれる可能性が問題になります。ランサムは彼女をその状況に追い込み、自分たちの側へ財産を戻そうとしました。

手慣れた感覚が罠を外し、ラベルが思い込みを生んだ

マルタは投与する前、ラベルよりも薬の見た目や粘りを頼りに、いつもの薬を選んでいました。だから、実際の投薬は正しかったんです!長くハーランを世話してきた看護師の手が、ランサムの計画を崩していました。

投与したあとに瓶を見ると、そこにはモルヒネのラベルがあります。中身を交換されたとは知らないので、マルタは「大変な量を入れた」と思い込んでしまいました。手は正しく選んだのに、後から読んだ文字で自分を疑ってしまったんですね。

ハーランが自殺したことで、投薬事故は表に出ませんでした。そこでランサムは、新聞で死亡を知ったあと、ブランを匿名で雇います。マルタの隠している事情を探偵に突き止めさせ、相続を止めるためです。

ところが、食事の席でマルタの説明を聞いたランサムは、自分の仕掛けが失敗したことに気づきます。血液の検査結果が出れば、彼女の投薬に問題がなかったと分かってしまう。ここから、証拠を消し、別の死を彼女に背負わせる計画へ進んだわけです。

フランの脅迫と検査機関の放火、ランサムはマルタに罪を着せ直す

フランは薬の細工を見かけ、検査報告の写しで脅した

ランサムはハーランの葬儀の日に館へ入り、医療バッグの細工を元に戻そうとしていました。その不審な行動を、家政婦フランが見かけます。

フランは毒物検査の報告書を入手し、ランサムを脅迫します。フランは、報告書がランサムを追い詰める証拠になると思い込んでいました。写しの一部を送り、別の写しは館の自分の隠し場所に残していました。

ランサムはこの脅迫をマルタに向け直します。届いた報告書の一部を彼女へ送り、投薬事故が暴かれると思わせました。同時に、検査機関へ放火して、マルタの無実につながる検査結果を消そうとしたのです。

待ち合わせをずらし、フランを発見する役をマルタにした

ランサムはフランとの待ち合わせを利用し、先に彼女へ大量のモルヒネを投与します。マルタには、それより遅い時刻を指定した連絡を送りました。現場に医療バッグも置き、マルタがフランを殺したように見せる算段です。

道中で警察がランサムを連れていったあと、マルタは指定場所へ行きます。そこで見つけたフランは、まだ息がありました。フランが口にした「ヒューがやった」は、マルタには「あなたがやった」と聞こえてしまいます。

ヒューはランサムの名前の一部で、使用人たちが呼ぶ名前です。フランはマルタに、犯人がヒューだと知らせようとしていました。

マルタが選んだのは、逃げることより救命でした。心肺蘇生を行い、救急を呼びます。自分が疑われる恐れがあっても、目の前の人を見捨てられなかったんですね。

その後、マルタはブランに投薬の夜の事情を打ち明け、家族にも話して相続を諦めようとします。しかし、フランが隠していた報告書の写しをブランが読んだことで、話が変わりました。

報告書に示されていたのは、ハーランにモルヒネの過量投与がなかったことです。マルタが自分で隠そうとしてきた「投薬事故」は、最初から起きていませんでした。ランサムが燃やしたかったのは、マルタの無実を示す検査結果だったんです。

ラストの電話は嘘。自白の録音と、刃が引っ込むナイフ

電話の嘘から自白の録音とランサムの逮捕まで

館でブランがランサムの計画を暴く途中、マルタに病院から電話が入ります。彼女は、フランが生きていて、話せる状態だと告げました。フランが証言すれば逃げ切れないと思ったランサムは、自分がフランを襲い、検査機関に火をつけたことを認めます。

実際の病院からの知らせは、フランの死亡でした。生存の話は、マルタが仕掛けた罠です。嘘をつくと吐いてしまう彼女も、このときだけは吐くまでの時間を稼ぎました。

そして、ランサムに向かって嘔吐します。彼が喋った内容は、ワグナー警官が録音していました。フランの口を封じたつもりだった犯人が、自分の口で犯行を認めてしまったんです!

追い詰められたランサムは、壁に飾られたナイフを取り、マルタを刺そうとします。しかし、選んだのは刃が柄の中へ引っ込む小道具でした。マルタは刺されずに済み、ランサムは逮捕されます。

あれだけナイフを飾った部屋で、よりによって小道具を選ぶとは。マルタが無事だったと分かって、ようやく息をつけますね。

最後のマグカップと、マルタ・リンダ・家族の着地

マルタの相続とリンダ・家族の結末

リンダは白紙の手紙から夫の浮気を知る

リチャードが見て、何も書いていないと思ったハーランの手紙にも続きがあります。リンダが紙を温めると、隠された文字が浮かび、夫の浮気を知りました。ハーランと娘の特別なやり取りが、最後にリチャードの嘘を崩します。

ブランは白い靴の血に気づき、マルタの選択を見ていた

ブランは早い段階で、マルタの白い靴についた血を見ていました。彼女がハーランの死について何か隠している、と疑っていたんですね。ブランが計画の全容を解いたのは、検査結果を読んだあとでした。

白い靴の汚れって、見つけるとつい拭きたくなりますよね。その小さな跡を見逃さなかったブランと、証拠を隠すうちにも人を助けようとしたマルタ。最後には、彼女がフランを救おうとした行動によって、館に残る報告書へたどり着きました。

相続を阻むはずだった投薬事故は成立せず、マルタはハーランの遺産を受け取る立場に残ります。

ラストでは、マルタが館のバルコニーに立ち、外にいる家族を見下ろします。持っているのは、もともとハーランが使っていた、「私の家、私のルール、私のコーヒー」という意味の言葉が入ったマグカップでした。

考察:館を所有する人が変わり、家族の言葉も試される

私はこの最後の位置関係を、家族とマルタの力関係が入れ替わった場面だと受け取ります。財産を返せと迫っていた人たちが外に立ち、雇われていた彼女が館の上にいる。コーヒー一杯を飲む場所まで、ずいぶん変わりましたね。

マルタが人を助けたことで罠が崩れた一方、お金を失った家族が本当に彼女を家族として扱えるかは、最後まで試されたままだと思います。

薬瓶・犬・白い靴に残る手がかり

配給ロングライド提供の日本版予告編です。

薬を投与してからラベルを見るマルタの手元や、夜の館で吠える犬、ハーランの母親の「また戻ったのか」という言葉にも手がかりがありました。犬はマルタに懐く一方、ランサムには吠え、彼が館へ戻ったことを示す手がかりになります。

犬は格子の破片を拾い、マルタの白い靴には血が残っています。犯人を知ってからだと、マルタが何を隠したくて、ブランが何を見ていたのか、同じ場面でも違って見えますね。

FAQ

ハーランを殺したのはマルタですか?

薬の量を誤ったという彼女の理解が間違いでした。マルタの投薬は正しく、ハーランは自ら喉を切りました。

ランサムはなぜブランを雇ったのですか?

自殺として終われば、マルタへの遺産相続が進んでしまうからです。探偵に看護師の秘密を掘り当てさせ、死への責任を問題にするつもりでした。

フランが言った「ヒュー」は誰ですか?

ランサムを指す呼び名です。英語の「ヒューがやった」が「あなたがやった」に聞こえたため、マルタは自分への非難だと受け取りました。

最後に遺産は家族へ戻りますか?

遺言の受取人はマルタのままです。

マルタが生存を告げたフランは、本当に助かったのですか?

病院では命を落としています。マルタは生存して証言できると思わせ、ランサムから言葉を引き出しました。彼女が嘔吐したのも、その嘘のためです。

まとめ

『ナイブズ・アウト』の大逆転は、熟練した看護師の手が犯人の仕掛けをかわしていたことでした。それに気づく前にハーランが命を絶ち、ランサムは失敗を隠すためにフランまで犠牲にします。

無実を示す検査の写し、死を隠した電話の報告、録音された犯人の言葉。この三つがそろい、マルタは罪を着せられる危機を脱しました。バルコニーでカップを持つ彼女を見て、家族の「身内同然」という言葉をもう一度思い出したくなる結末ですね。

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