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グラス・オニオンネタバレ|証拠を燃やした犯人は逃げ切れる?

グラス・オニオンネタバレ|証拠を燃やした犯人は逃げ切れる?

『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』は2022年の映画です。以下、犯人と結末のネタバレがあります。

ナプキン一枚を燃やした男が、最後には『モナ・リザ』ごと屋敷を失います。証拠が消えた瞬間の勝ち誇った顔を思うと、あのラストは強烈ですよね。

アンディとデュークを殺した犯人は、富豪マイルズ・ブロンです。島でアンディを名乗っている女性は、双子の妹ヘレン。探偵ブノワ・ブランと組み、姉の死の真相を探っています。

厄介なのは、犯人の正体が分かってから。マイルズは証拠を焼き、友人たちの沈黙まで当てにします。ヘレンが反撃に使うのは、姉が危険だと訴えた水素燃料でした。

孤島のパーティーは、誰が誰を殺した事件だった?

犯人マイルズと姉妹・デュークの関係

始まりは、仕掛けだらけの箱に入った招待状。巨大テック企業アルファの共同創業者マイルズが、古い友人たちをギリシャの私有島へ招きます。週末の催しは、マイルズ自身を被害者にした殺人推理ゲームです。

集まったのは、科学者ライオネル、州知事クレア、ファッション事業を営むバーディー、動画配信者デューク。バーディーの助手ペグと、デュークの恋人ウィスキーも同行します。そこへ現れた元共同創業者アンディの姿に、仲間たちは驚きました。彼女はマイルズと会社をめぐって争い、仲間とも決裂していたんです。

ブランにも招待状が届いていますが、マイルズには探偵を招いた覚えがありません。誰かのいたずらだと思ったマイルズは、そのまま滞在を認めます。客として紛れ込む計画は、ひとまず成功でした。

ゲームは即終了、その後にデュークが倒れる

夕食でゲームが始まると、ブランはあっという間に仕掛けと犯人役を見抜きます。週末いっぱい楽しむつもりの余興が、開始早々に終了。幹事としてはつらいですね。

ただ、ブランは本当の殺人まで心配していました。マイルズが集めた友人たちは、彼に生活や仕事を左右される人ばかり。彼を恨む事情も、それぞれにあります。

一行が酒を飲んでいると、デュークが突然倒れ、命を落とします。マイルズは、自分のグラスをデュークが誤って飲んだのだと主張。これで「本来の標的はマイルズ」という疑いが広がりました。

さらにデュークの拳銃が消え、ゲーム用に予定されていた停電が発生します。暗闇でブランがアンディの姿を見つけた直後、彼女は銃で撃たれました。ここで映画は時間を戻し、島へ来る前のヘレンとブランの出会いを見せます。

アンディが奪われた会社と、ナプキン一枚の重さ

島の夜より先に起きていたのが、アンディの死です。会社の争い、友人の偽証、証拠の発見が、その殺人につながっていました。

クリアに反対したアンディを、友人たちまで切り捨てる

アルファの最初の構想を考えたのはアンディ。仲間が集まっていたバー「グラス・オニオン」で、彼女が紙ナプキンに事業のアイデアを書きました。アンディがマイルズを友人たちに紹介し、会社の成功とともに皆の仕事も大きくなっていきます。

二人の対立を決定的にしたのは、新しい水素燃料クリア(Klear)です。安全性を心配するアンディは計画に反対し、マイルズは彼女を会社から追い出しました。

アンディは訴訟で、会社を生むアイデアは自分のものだと争います。でも当時は、肝心のナプキンが見つかりません。頼った友人たちも、マイルズが発案したと偽証しました。創業の場にいた仲間が嘘をついた結果、アンディは裁判に敗れます。

彼らがマイルズに逆らえないのは、今の仕事と支援を失うからなんです。島での会話やヘレンの調査から、抱えている事情も分かってきました。

人物マイルズに依存する事情
ライオネルアルファの科学部門を担い、クリアの計画に仕事と信用を賭けている
クレア政治資金の支援を受け、クリアを使う事業の認可にも関わる
バーディー衣料品の工場での劣悪な労働環境が問題となり、金銭的な支援を頼る
デュークアルファ・ニュースへの出演を望み、ウィスキーにマイルズを誘惑させる

仕事を失う怖さは分かります。でも、自分の生活を守るために、友達が築いた会社ごと奪う側に回る。あの裁判の冷たさは、島の豪華さと並ぶと余計に際立ちますね。

証拠を見つけた直後、アンディは殺される

裁判の後、アンディは自宅で本物のナプキンを発見し、その存在を友人たちへメールで知らせます。嘘を覆す証拠を入れたのは赤い封筒。これが表に出れば、マイルズの創業者としての主張も、友人たちの証言も崩れます。

ライオネルがメールをマイルズへファクスで転送すると、マイルズはアンディの家へ向かいました。彼女の飲み物に薬物を入れ、殺害後は自殺に見せかけます。ナプキンを奪い、彼女自身が真実を訴える機会まで消したんです。

帰り際のマイルズの車を目撃したのが、家を訪ねようとしていたデュークでした。ただし、その場ではアンディが死んだことまで知りません。この目撃と死亡報道が結びつくのは、島のパーティーの最中です。

ヘレンは姉の顔で島へ行き、ブランは客を演じる

アンディの死を知ったヘレンは、自殺という説明を疑ってブランを訪ねます。姉が証拠を見つけた直後に死に、赤い封筒も自宅から消えていたためです。まだ死亡報道が出ていないことを利用し、ブランはヘレンがアンディに扮して島へ行く案を立てました。

ヘレンとブランは、島へ到着する前から協力していました。ブランが周囲の注意を引きつける間、ヘレンは会話を聞き、録音や部屋の捜索で情報を集めます。ペグとバーディーのやり取りからは工場問題、ウィスキーとの会話からはデュークの出演交渉が見えてきました。

友人たちにはアンディを黙らせたい事情があり、メールの後には彼女の家も訪ねています。それでも、殺した一人を絞る決め手がありません。そこでヘレンが探すのは、消えた赤い封筒。奪った証拠を誰が持っているか、という捜索でした。

デュークの死とヘレンへの銃撃は、マイルズの口封じ

島で起きた二つの襲撃も、アンディの殺害を隠すためのものです。デュークは犯人を脅し、ヘレンは犯人の証拠を探していました。

デュークが携帯電話で見せたのは、アンディの死亡報道

パーティー中、デュークは携帯電話に届いた通知でアンディの死を知ります。マイルズが彼女の家から出てきた記憶があるので、何が起きたか察しました。

デュークはその情報をマイルズに見せ、アルファ・ニュースへの出演を認めさせようとします。姉の死を解明するために来たヘレンと違い、デュークは自分の仕事の交渉に使ったんです。

マイルズはデュークの重いパイナップルアレルギーを利用します。パイナップルジュースを入れた酒のグラスを自分から渡し、デュークを殺しました。「グラスを取り違えた」という説明は、マイルズがその場で作った嘘です。

皆が「誰がマイルズを狙ったのか」と考え始めれば、酒を渡した本人から疑いがそれます。目の前の出来事まで、犯人の説明に塗り替えられてしまう。あの場面は、そこが嫌な怖さですね。

ヘレンを救ったのは、胸に入れていた姉の手帳

デュークを殺したマイルズは、彼の拳銃を奪い、停電後にヘレンを撃ちます。アンディの姿をした女性が調査を進めている以上、自分にとって危険な相手でした。

でも、銃弾を止めたのは胸ポケットにあったアンディの手帳。ヘレンは生きています!

ブランはホットソースを血に見せかけ、周囲にヘレンが死んだと思わせます。その間に彼女は捜索を続け、ブランは客たちを集めて犯行を説明する役を引き受けました。姉の手帳が妹を守る、この救いはうれしいですよね。

証拠が見つかったのに、仲間はまたマイルズを守る

証拠の発見と焼失、友人の証言拒否

ヘレンはマイルズの部屋から赤い封筒とナプキンを発見します。皆の前に戻り、自分がアンディの妹だと明かしました。姉が会社の構想を書いた紙が、姉を殺した男の部屋にあったんです。

ブランも、マイルズによるアンディ殺害、デュークへの口封じ、ヘレンへの銃撃をつなげます。犯人を取り違えていたのは、マイルズの能力を高く見積もりすぎたためでした。こんなに露骨な殺人を、彼が自分でやるはずがない。その思い込みが邪魔になっていたわけです。

追い込まれたマイルズは、ナプキンをライターで燃やします。目の前で証拠が消えても、友人たちはヘレンを支える証言を拒みました。裁判のときと同じように、まだ金と仕事を握るマイルズの側につきます。

推理で犯人を暴いても、物証を失い、証人も口を閉ざせば、ヘレンはその場で彼を追い詰められません。ブランは自分にできる捜査の限界を認め、ヘレンに酒とクリアの小片を渡して外へ出ます。残された燃料は、姉が会社を追われた原因でもありました。

結末でヘレンが屋敷とモナ・リザを燃やした理由

クリアの爆発からモナ・リザ焼失まで

ヘレンの反撃は、マイルズが誇る財産と、これから売り出す燃料に向かいます。証拠を焼いて勝ったつもりの彼に、自分で抱え込んだ危険を突きつけるんです。

クリアで爆発を起こし、絵の保護装置も解除する

ヘレンはガラスの彫刻を次々に壊します。仲間たちも一時は一緒に物を割りますが、彼女はその発散で止まりません。屋敷内に火をつけ、ブランから渡されたクリアを投げ込みました。

屋敷を動かしている燃料もクリアです。火は爆発へとつながり、マイルズの邸宅「グラス・オニオン」を破壊します。彼が未来のエネルギーとして誇ったものが、アンディの懸念どおりの危険をさらしました。

さらにヘレンは、『モナ・リザ』の保護装置を解除します。屋敷にある絵は、作中ではルーヴル美術館から借りた本物です。マイルズは絵を直接眺めるために安全装置を解除する仕組みを付け、その方法を客たちに自慢していました。ヘレンはそれを使い、名画も炎にさらします。

あの装置の自慢が、こんな形で返ってくるとは。世界的な名画まで私物感覚で扱う贅沢が、そのまま破滅につながりました。

名声を失ったマイルズを、友人たちが見限る

マイルズは『モナ・リザ』と並んで名前を残したいと望んでいました。名画を焼いた燃料を売り込む男として、その願いがかなってしまうんです。ナプキン一枚を燃やして得た勝利にしては、代償が高すぎますね。

ヘレンはクリアの危険性を露呈させ、マイルズの名声と、仲間を従わせる力を崩します。燃やされたナプキンを元に戻すことはできません。それでも、彼を守り続ける得がなくなった友人たちは、ようやくヘレンに味方する証言を約束しました。

生き残ったライオネル、クレア、バーディーは、アンディを裏切った側からマイルズに不利な証言をする側へ転じます。デュークはすでに殺され、アンディも戻りません。ヘレンは姉を殺した相手を突き止め、その相手が誇っていた成功を壊しました。

最後にヘレンは、浜辺で待つブランの隣に座ります。海からは警察の船が近づいてきました。犯人の前で証拠を失った彼女が、今度は自分の顔でそこにいる。この静かな締め方が、屋敷の大爆発の後に残るんですよね。

考察:ガラスの玉ねぎの中心にいた「天才」

「グラス・オニオン」は、昔の仲間が集まったバーと、マイルズの屋敷の名前です。ガラスの玉ねぎという題名と、彼を天才だと思い込む周囲を重ねると、犯人をめぐる仕掛けも見えてきます。

マイルズには、他人の構想を自分の手柄にする癖があります。会社の発想はアンディのもの。大金を持ち、難しそうな言葉で話す姿に、友人もブランも能力を見誤りました。資産の多さと頭の良さをつい一緒にしてしまう感じ、身に覚えのある人もいるでしょう。

私は、ヘレンが割るガラスの量より、仲間が証言を変える遅さにぞっとします。アンディが死んでも、ヘレンが撃たれても、まだマイルズを守る。彼が支援者として頼れなくなって、やっと態度が変わるんです。

そのため、最後の証言を友情の復活と受け取るには、ずいぶん苦さが残ります。自分たちの得を優先してきた人が、同じ理由でマイルズを切り捨てる。ヘレンの復讐が痛快でも、姉を裏切った人たちへの気持ちは別に残りますね。

マイルズは屋敷と名画を失い、仲間にも見限られる

屋敷と名画を失い仲間にも見限られるマイルズと、警察の船

マイルズは屋敷と名画を失い、仲間からも見限られます。警察の船と証言の約束が、彼を追及する未来につながっています。

もう一度観るなら、グラスと携帯電話に注目

再鑑賞では、デュークが携帯電話をマイルズに見せる場面と、酒のグラスが渡る場面が面白いです。最初は仕事の話に見える携帯電話が、死亡報道を使った脅迫だと分かる。グラスも、マイルズの説明と実際の動きに食い違いがあります。

前半のブランの大げさな振る舞いも、ヘレンが調べる時間を作るためでした。映画の後半で同じ夜が彼女の側から描かれると、会話の裏で進んでいた捜索が分かります。立ち位置や手元を確かめながら観ると、一度目とはずいぶん違う夜ですね。

作品ページはNetflixの『ナイブズ・アウト: グラス・オニオン』です。

島と招待客の雰囲気が分かる、Netflix公式予告です。

よくある質問(FAQ)

アンディは島に来る前から死んでいた?

はい。島の招待客が会ったのは、姉そっくりに装ったヘレンです。前半のアンディへの疑いは、妹が捜査している姿を見た周囲の受け取り方でした。

マイルズがブランを呼んだの?

探偵に島行きを持ちかけたのはヘレン。彼女が持ってきた招待状を利用し、二人で客として入り込みます。到着時にマイルズが戸惑ったのも、そのためです。

デュークはマイルズの共犯だった?

デュークがしたのは、アンディの裁判での偽証と、目撃情報を使った脅迫です。アンディ殺害と島の襲撃を実行した人物はマイルズでした。

モナ・リザを燃やすと、どうしてマイルズが困るの?

借りた名画の焼失に加え、売り込む予定の燃料の危険性まで露呈するためです。仲間にとっても、支援を頼る相手としてのマイルズが崩れます。

まとめ

アンディの成果を奪ったマイルズは、見つかった証拠を隠すために彼女を殺し、脅迫したデュークも消しました。ヘレンは姉を演じてその犯行に迫り、証拠を焼かれた後はクリアと名画で彼の成功を打ち砕きます。

ナプキンを燃やせば皆が黙る、というマイルズの計算は、屋敷の炎で崩れました。姉の命は戻らなくても、妹は最後まで闘った。その姿と、遅すぎる仲間の翻意が残る結末です。

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