※2024年にtvNで放送され、Netflixで配信された韓国ドラマ『涙の女王』、全16話の本編最終回までのネタバレがあります。
ヘインとヒョヌがやっと幸せになったと思ったら、最後にお墓。「え、ここで悲しい結末?」と驚きますよね。
二人は命の危機を乗り越え、娘と暮らす未来を迎えます。墓参りは、その長い人生の後の場面です。一方、ユン・ウンソンはヘインに発砲し、警察に撃たれて死亡。夫婦の再出発と悪役の決着、そして老いたヒョヌの姿まで、最終回は時間を大きく進めます。
離婚した二人が、もう一度一緒に生きようとするまで
結婚3年目、豪邸の中で夫婦が孤立していた
ホン・ヘインはクイーンズ百貨店の社長で、財閥の令嬢。夫のペク・ヒョヌは、同じグループで法務を担う弁護士です。職場で出会って結婚した二人ですが、3年後には会話も寝室も別々になっていました。
ヒョヌは妻の家族から軽く扱われ、家にいても気が休まりません。豪邸なのに、安心してため息をつく場所さえ少ないんですね。離婚を切り出そうとしたところで、ヘインから脳の腫瘍で余命3か月と告げられます。
離婚せずに済むという身勝手な安堵もありました。だから、後に命をかけて彼女を守る姿には、彼自身が変わった重みがあるんです。
流産と、話さなかった悲しみがすれ違いを深くした
二人は以前、子どもを授かり、赤ちゃんの部屋を用意していました。しかし、ヘインが流産し、家具が片づけられた後、ヒョヌは別の部屋へ移ります。互いの悲しみを話せないまま、距離が広がったのでした。
病気をきっかけにヒョヌはヘインと向き合い直しますが、過去に離婚の準備をしていたことが発覚し、第8話では実際に離婚します。
同じころ、ユン・ウンソンとモ・スルヒの策略で、ホン家はクイーンズの経営から追い出されます。二人は実の親子で、スルヒはヘインの祖父マンデに薬を使い、判断できない状態にしていました。家を失ったホン家が身を寄せたのは、ヒョヌの実家がある龍頭里です。
そこでヘインとヒョヌは、離婚後も互いを支えます。会社を奪われた家族の問題と、ヘインの命の問題を一緒に抱えるうちに、再び同じ未来を望むようになるのでした。
ヘインの手術は成功する。ただし、ヒョヌとの記憶を失う

第13〜14話、生きることと記憶の間で迷う
ドイツで新しい治療の可能性が見つかり、二人は手術のために渡航します。ところが、その手術には過去の記憶を失う危険がありました。命が助かると喜んだヘインも、ヒョヌや家族との思い出がなくなると知ると、手術を拒みます。
彼女にとっては、好きな人を好きになった理由も、一緒に過ごした時間も、自分の人生の一部なんですよね。それを丸ごと失う怖さは、ヒョヌに生きてほしいと願われるだけでは消えません。
第14話で決断を変えるきっかけになるのは、車にトラックが衝突する場面です。ヘインが車内にいると思い込んだヒョヌは、素手で窓を割ろうとして手を傷つけます。実際には彼女は車の外にいましたが、失うと思って取り乱す彼の姿を見て、手術を受けると決めるのでした。
日記を託したのに、目覚めた病室にはウンソンがいた
手術前、ヘインは自分たちのことを書いた日記をヒョヌに渡します。記憶がなくなった後の自分に、二人がどう生きてきたかを知ってもらうためです。麻酔がかかる前には、彼の名前を繰り返します。
ところが、手術中にヒョヌは殺人容疑で逮捕され、彼女のそばから引き離されました。目を覚ましたヘインの前にいるのはウンソン。手術で命は助かりますが、家族やヒョヌとの関係を思い出せず、ウンソンの嘘を見抜くための記憶も失っています。
それでも口にしたのは、ペク・ヒョヌという名前でした。ただ、彼が自分にとってどんな人なのかまでは分からないんです。
ウンソンはその隙につけ込み、ヒョヌを危険な元夫だと説明し、自分との関係について嘘を吹き込みます。家族からも彼女を遠ざけ、夫の代わりに自分が選ばれる状況を作ろうとするんです。人の記憶がないのをいいことに、他人の結婚生活まで自分のものにしてしまう。見ていて腹が立ちますよね。
第15話、無罪判決と水族館、日記がウンソンの嘘を崩す
ヒョヌは無罪になるが、ヘインの誤解はすぐには解けない
ヒョヌを助けるのは、友人で弁護士のキム・ヤンギたちです。真犯人に関する映像などが示され、ヒョヌは無罪となって釈放されます。ウンソンが彼を犯罪者として遠ざけ続ける計画は、ここで崩れました。
彼女はヒョヌに冷たく接する一方で、彼のことが気になり、ナ秘書とともに後を追います。家族に温かく迎えられる彼の姿は、ウンソンが作った人物像とは違うんです。
さらに二人は、水族館へ招かれます。その予約をしていたのは、手術前のヘイン自身でした。この水族館は、かつてヒョヌがヘインにプロポーズした場所です。再訪した二人の前で結婚式の映像が流れ、手術前の彼女が関係をやり直そうとしていたことが分かります。
記憶をなくす前の自分が、手術後の自分に会う予定を残していた。この仕掛けが切ないんですよね。ヒョヌから聞く説明だけでなく、ヘイン自身の選択が、ウンソンの話を疑う理由になります。
燃やされた日記が届き、ヘインはヒョヌに会いに行く
ウンソンは二人の絆を消そうとして、ヘインの日記を燃やそうとしていました。しかし日記は焼け残り、ドイツの病院から彼女のもとへ届きます。自分が書いた文章の中には、ヒョヌを大切に思い、彼との時間を失いたくなかった気持ちが残っていたのでした。
日記を読んだヘインは、ウンソンに教えられた夫婦の話が嘘だったと気づき、ヒョヌとの再会へ動きます。自分がどれほど彼を愛していたかを知り、会いたくなったんですね。
けれど、再会は阻まれます。ヒョヌは車にはねられて病院へ運ばれ、ヘインは連れ去られました。第15話は、ようやく誤解が解けた二人が、また引き離されるところで終わります。
最終回、ユン・ウンソンの最後は警察による射殺

ヘインは別荘に監禁され、ヒョヌは負傷したまま救出へ
第16話のヘインは、ウンソンに連れ去られた別荘で目を覚まします。彼はヘリコプターで出発して結婚し、クイーンズを二人で経営するつもりでした。ヘインの気持ちを確かめることもなく、自分が思い描いた未来を押しつけます。
ヘインは反発すると危険だと察し、日記を読んでもヒョヌを信じていないふりをします。ウンソンに合わせる態度は、彼を選んだ証拠ではありません。逃げる機会を待つための芝居です。
そのころ、ヒョヌは病院を出て、グレイスやヤンギの助けを借りてヘインの居場所を探します。スルヒの動きも手がかりになり、別荘へ到着。停電の隙にヘインを連れ出し、二人は雪の中を逃げました。
ただし、ヒョヌは交通事故のけがを抱えています。ヘインは彼を支えながら逃げますが、ウンソンが銃を持って追いついてしまうんです。
ヘインに銃口を向け、ヒョヌが銃弾を受ける
ウンソンはヘインに、自分と一緒に来るよう迫ります。彼女はそれを拒み、記憶を失っていても彼のそばでは落ち着けなかったと告げました。
警察が到着して銃を下ろすよう警告しますが、ウンソンはヘインに向けて発砲。ヒョヌが彼女をかばい、銃弾を受けます。その直後、ウンソンは警察に撃たれて死亡します。逮捕されて生き残る結末ではありません。
ヘインを手に入れたいという執着は、最後には彼女の命を奪おうとする暴力へ変わりました。一方、ヒョヌがしたのは、自分の命が危なくても彼女を守ること。この場面まで来ると、二人の行動の違いがはっきりします。
撃たれたヒョヌは再び病院へ運ばれ、手術を受けます。ヘインはそばを離れず、両家の家族も回復を待ちました。やがて彼が意識を取り戻し、ようやく夫婦の命の危機が去ります。ここは本当に、助かってよかった!
スルヒの悪事が法廷で暴かれ、ホン家はクイーンズを取り戻す
兄の事故を仕組んだのもスルヒだった
別荘にいたヘインは、ウンソンとスルヒの会話を聞き、幼いころに兄が亡くなったボート事故もスルヒが仕組んだものだったと知ります。
兄の死は、ヘインと母親の関係に長く影を落としていました。母はヘインを責めていたのです。その日の事故にはスルヒの企てがあり、溺れたヘインを救った少年は、実はヒョヌでした。
最終回では、ヘインの母ソンファが当時の写真からそのつながりに気づき、ヒョヌの母に話します。これまで彼を冷たく扱ってきたことも謝りました。二人の結婚を支える両家の関係にも、変化が生まれるんですね。
ダヘの証言と、グレイスが確保した映像で反撃する
ウンソンが死んでも、スルヒは会社を諦めません。息子の株を引き継ぎ、祖父の裏金を使って支配を固めようとします。ホン家はヒョヌとともに、不正な資金による株の取得を争う裁判に臨みました。
そこで証言するのが、ヘインの弟スチョルの妻、チョン・ダヘです。彼女はスルヒの指示で身元を偽り、スチョルと結婚していたことなど、自分も加担した不正を明かします。
ヘインも、別荘で聞いた親子の会話を法廷で証言しました。記憶を失った自分を利用され、連れ去られた彼女が、今度は兄の死に関わる真実を自分の言葉で明かすんです。
さらに、スルヒが祖父マンデに薬を使う映像が示されます。グレイスが証拠の端末をすり替えて確保していたため、スルヒの証拠隠滅は成功しませんでした。言い逃れを続けていたスルヒは逮捕され、収監されます。
裁判を経て、クイーンズの経営はホン家に戻ります。ウンソンを倒しただけで会社まで戻るわけではなく、協力者の証言と映像、ヒョヌの法廷での反撃が必要だったんです。
グループの会長にはヘインの伯父ボンソクが就き、父ボムジュンは経営から離れます。母ソンファと穏やかに暮らし、ヒョヌの両親とも親しくなるのでした。
ダヘとグレイスも罪を償う。ボムジャには新しい恋がある
スチョルはダヘとゴヌを家族として迎え直す
ダヘは、スチョルに愛されているからこそ、自分の罪を曖昧にしたまま暮らす道を選びません。自首すると決め、グレイスにも同じように責任を取ろうと働きかけます。二人はホン家を助けますが、それまでの不正が消えるわけではなく、刑務所に入るのでした。
後日、ダヘが出所すると、スチョルは息子ゴヌと一緒に迎えに来ます。ゴヌはスチョルと血がつながっていませんが、彼は息子として大切にしてきました。ダヘの不在の間もその家族を守り、再会を待っていたんです。
最初は頼りなく見えたスチョルが、妻と子どもを支える側になる。この変化も最終回のうれしいところですね。グレイスも刑期を終え、スチョルから家族の食事に誘われます。
ボムジャとヨンソンは、二人のペースで交際を始める
ヘインの叔母ボムジャは、龍頭里のヨンソンに思いを寄せます。第15話では、つけたままのマイクで告白してしまい、その声が村の人たちにも聞こえました。告白を町内放送にする予定は、本人にもなかったでしょうね。
最終回では、二人は交際を始めます。恋愛に不慣れなヨンソンと、積極的なボムジャ。夫婦の命をめぐる大騒動のそばで、この二人には少しのんびりした恋が残るんです。
ヘインの記憶はどうなる? 二人は悲しい過去も抱えて再出発する

レストランの会食の後、星の飾りで流産の記憶が戻る
会社に戻ったヘインは、百貨店を客が過ごしやすい場所にしようとします。記憶を失っても、以前と同じような改善を求める姿に、彼女自身の人柄が残っているんですね。
ヘインは、ヒョヌがプロポーズ向きのレストランを予約したと聞いて期待します。ところが、それは職場の会食でした。ここまで来て、まさかの会社の予定! 本人としては、ちょっと待って、ですよね。
レストランから帰ったヘインは、ヒョヌの部屋で星の飾りを見て、失った赤ちゃんの記憶を取り戻します。楽しい思い出だけが返ってくるのではありません。二人が離れてしまった原因に触れる、つらい記憶でもあるんです。
翌日の散歩でプロポーズを受け入れ、娘との生活へ
翌日、散歩に出た二人は、また傷つくことが怖い気持ちも話します。毎日の暮らしで疲れ、けんかをし、失望することがあっても、それでも一緒に生きると選び直しました。大事件を乗り越えた後に、普通の夫婦の日々の話をするところがいいんですよね。
ヒョヌは改めてプロポーズし、ヘインは受け入れます。未来の映像では、二人と娘がドイツで過ごす姿も描かれました。かつて新婚旅行をし、後には治療を受けた場所に、今度は家族で訪れるんです。
結末で取り戻すのは、愛情と家族としての日常です。思い出せる場面が増え、分からない部分も抱えながら、二人は新しい時間を重ねていきます。
ラストの墓は2074年のヘイン。老いたヒョヌと再会の意味

娘との日々の後、数十年先の墓参りへ進む
家族で過ごす映像の後、物語は老いたヒョヌの姿へ移ります。彼はドイツで、ヘインの墓に花を供えました。墓の表示が示すのは、ヘインが2074年まで生きたことです。
治療や銃撃の後にすぐ亡くなったのではなく、二人には数十年をともにする未来があったのでした。
ただ、片方が先にいなくなる寂しさは残ります。幸せに暮らした時間を描いたうえで、残されたヒョヌの老後まで見せるので、喜びだけでは終わらないんですよね。
花畑の再会は、二人の約束につながる場面【考察】
最後には、若い姿のヘインとヒョヌが花畑で再び一緒になる映像が置かれます。これは、一人になったらもう一人が迎えに来るという、二人の約束と重なります。
私はこの再会を、死を越えても一緒にいる二人を表した場面と受け取りました。長く暮らして、先に旅立った相手が待っていてくれる。老いたヒョヌが墓を訪れる寂しさに、温かい余韻を残す解釈です。
もう一度味わうなら、第14話の約束と第16話のラストを見比べる
墓と花畑の場面が気になったら、第14話冒頭の新婚旅行と、第16話終盤の夫婦の未来を続けて見返すと、二人の約束と最後の再会がつながります。記憶を失った後のヘインの選択を追うなら、第15話の水族館と日記の場面も大切です。
本編の視聴先はNetflixの『涙の女王』作品ページです。結末を知った後の水族館は、手術前のヘインがどれほど再会を望んでいたかに目が向きますね。
Netflix Japanの公式予告編で、夫婦のすれ違いと作品の雰囲気を振り返れます。
よくある質問(FAQ)
ヘインは病気で若くして亡くなるのですか?
いいえ。ドイツで治療を受けた後、ヒョヌとの家庭を築きます。最終場面に墓はありますが、2074年という表示から、若いころの病気で命が終わる話ではないと分かるんですね。
ヘインはヒョヌのことを完全に思い出しますか?
名前、日記、よみがえる過去の場面を通じて、夫への愛を取り戻していきます。ただし、失った思い出の一つ一つがすべて回復したという結末ではありません。残った空白も含めて、関係を築き直す姿が描かれました。
ウンソンは最後に逮捕されるのですか?
生きて警察に連行される展開ではなく、発砲した現場で命を落とします。彼の銃撃からヘインを守ったヒョヌは重傷ですが、その後の治療で生還するんです。
スルヒとダヘは、それぞれどうなりますか?
スルヒは犯罪の証拠を突きつけられ、刑務所へ送られます。ダヘも不正への加担を認めて服役しますが、刑期を終えるとスチョルとゴヌが迎えます。責任を取った後の暮らしも、彼女には残っているんですね。
最後のヒョヌも亡くなった、という意味ですか?
花畑で若い二人が再会する姿に、私は死後も一緒にいる二人を感じました。ただ、ヒョヌの死そのものは映像になっていません。
まとめ
『涙の女王』は、別れかけた夫婦が病気と記憶喪失を越え、改めて相手と生きると決める物語でした。ウンソンの執着は銃撃と死へ行き着き、スルヒの会社支配も裁判で終わります。
ラストには、娘と過ごした日々と、そのずっと先の別れがあります。私は、墓の寂しさまで含めて、二人に長い人生があったことがうれしいんです。最後に一緒になる若い二人の姿は、その人生を温かく締めくくります。