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仮面ライダー龍騎 最終回ネタバレ|TV版はなぜ戦いを消した?

仮面ライダー龍騎 最終回ネタバレ|TV版はなぜ戦いを消した?



ここからは『仮面ライダー龍騎』TV本編の結末ネタバレです。2002〜2003年放送の全50話を対象に、第49話「叶えたい願い」から第50話「新しい命」のラストまで触れます。劇場版『EPISODE FINAL』とTVスペシャル『13RIDERS』は別の結末。配信作品『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』や『ディケイド』、ゲーム版の展開も、このTV版の結末には含めません。

「真司は死んだはずなのに、なぜ最後は普通に暮らしているの?」。最終回を見て、ここで引っかかりますよね。主人公が最終決戦まで残ると思っていたら、その一話前にいなくなる。リモコンを持つ手が止まるやつです。

結末を先に言うと、真司は第49話で命を落とし、ライダーバトルの最後に残るのは蓮です。その後、神崎士郎が妹・優衣の願いを受け入れ、戦いのない世界へと変わります。ラストの真司は、その日常を生きる真司。蓮の勝利だけでは、『龍騎』は終わらないんです。

第49話の真司は、少女を守った傷で命を落とす

少女の救助から真司の最期まで

迷い続けた真司に、大久保が自分の願いを問い直させる

真司は、ウェブ情報サイト「OREジャーナル」の記者見習い。鏡の中の世界・ミラーワールドにいるモンスターから人を守るため、龍騎になりました。ところが、ライダーには互いを倒して最後の一人になるという戦いが待っています。人を助けたいのに、助ける側の人間同士で争わされるんですね。

戦う相手にも事情があります。蓮は恋人の小川恵里を救いたいし、北岡秀一は自分の病から逃れるために命を求めている。誰かの願いを切り捨てて戦いを止めることに、真司はずっと悩んでいました。

第49話では、大久保編集長にライダーのことを打ち明けます。大久保は、答えが出なくても考え続けてきたことを認めたうえで、真司自身の思いも選択に入れるよう促す。相手の事情を聞くたびに自分を後回しにしていた真司への言葉です。優しいだけの説教で終わらないところが、あの編集長のいいところ。

致命傷を負ってからも、蓮と一緒に人々を守る

街にはミラーモンスターのレイドラグーンが大量に現れ、人々を襲い始めます。真司と蓮が救助に走るなか、真司は逃げ遅れた少女をかばい、背中を深く刺されてしまう。致命傷を受けたのは変身前で、相手はほかのライダーではありません。

それでも真司は龍騎に変身し、蓮とともにモンスターを撃退します。通常の龍騎として戦った後、強化形態の龍騎サバイブになり、ナイトサバイブと並んで最後まで戦う。勝者になるための決闘とは違う、目の前の人を助けるための戦いでした。

現実世界へ戻った真司は、助けた少女が母親と再会した姿を見届けます。そして倒れ、蓮に抱えられながら、自分が叶えたい願いを伝えました。ミラーワールドを閉じ、ライダー同士の戦いを止めたい。その選択が誰かをつらくさせても、自分はそれを望むのだと。

蓮は生きて願いを叶えるよう呼びかけますが、真司はその場で息を引き取ります。自分の答えを見つけた直後の死。ここは、勝負に負けた主人公の退場として片づけたくない場面ですね。真司は最後まで、誰かを守るために変身していました。

優衣を救うための戦いを、優衣自身が拒んでいた

優衣の命は、20歳の誕生日に消えるものだった

ライダーバトルを仕組んだ神崎士郎の目的は、妹の優衣に「新しい命」を与えることでした。願いを叶える戦いには、主催者自身の切実な事情が隠れていたんです。

優衣は幼いころに一度亡くなっています。そのとき鏡の中のもう一人の優衣と一体になり、その命で生きてきました。ただし、その命には20歳の誕生日までという期限がある。士郎が戦いの決着を急がせるのは、妹を失う日が迫っているからでした。

第49話で真相を思い出した優衣は、士郎が与えようとする命を拒み、真司と蓮、兄の前で消えていきます。彼女は、自分のために他人が犠牲になることを望んでいませんでした。

兄の「生きてほしい」と、妹の「終わりにしてほしい」

優衣が拒んだのは、他人の犠牲によって自分だけが生き延びる救い方です。士郎の側には妹を失いたくない思いがある。でも優衣は、兄と一緒に、みんなが幸せに笑っている絵を描きたいと願う。救いたい人と、救い方でここまで食い違ってしまうんですね。

士郎は優衣が消えても戦いを続けさせます。妹の望みを受け入れられず、まだ救えると考えている。そのため、優衣の消滅だけではライダーバトルは終わりません。

この食い違いを覚えていると、第50話で士郎が戦いをやり直そうとする場面の痛さが分かります。同じ結果を繰り返しても、妹はその命を受け取ってくれない。兄がどれほど必死でも、妹の願いまで変えることはできないのです。

第50話の北岡・吾郎・浅倉は、決着をつけられずに終わる

北岡・吾郎・浅倉の最期と関係

北岡は病死し、令子との食事にも行けない

ゾルダに変身する北岡秀一は、不治の病に侵された弁護士です。永遠の命を求めてライダーバトルに参加しましたが、最終盤では引退を決め、桃井令子を食事に誘っています。吾郎に戦いへの虚しさを話す姿もあり、終わりが近いことを感じさせます。

それでも北岡には、浅倉威との決着が心残りでした。最後にもう一度戦おうとしますが、身体にはその力が残っていません。北岡は事務所で病のために亡くなりました。令子は食事の約束の場所で待ちますが、彼が来ることはない。あれだけ言葉で相手を丸め込んだ人にも、もう返す言葉がありません。

最後のゾルダの正体は、北岡を看取った吾郎

浅倉の前にゾルダが現れるため、北岡が最後の力を振り絞って来たようにも見えますよね。けれど、最終回で王蛇と戦うゾルダに変身していたのは、由良吾郎です。北岡の秘書兼ボディーガードだった吾郎が、彼を看取った後、カードデッキを手にして戦いに向かいます。

吾郎は北岡の代わりに浅倉と決着をつけようとしますが、王蛇に敗れ、命を落とします。変身が解けて倒れている吾郎を見て、浅倉はようやく相手が北岡ではなかったと知る。勝ったはずの浅倉に、満足は残りませんでした。

浅倉は現実世界で警官隊に突進し、射殺される

浅倉は現実世界へ戻り、自分を包囲する警官隊に気づきます。鉄パイプを持って突っ込み、銃撃を受けて倒れる。王蛇がほかのライダーに倒される結末ではなく、人間の浅倉が現実世界で射殺される最期です。

北岡は浅倉に負けたのではなく、病によって戦場に来られなかった。吾郎はその心残りを引き受け、浅倉は望んだ相手と決着をつけられなかった。三人の最後が、きれいな勝ち負けで収まらないのがつらいところですね。

最後のライダーは蓮――恵里は目覚め、蓮は動かない姿に

恵里が目覚め、蓮が動かない病室

オーディンは士郎の代理で、士郎の叫びとともに消える

真司を看取った蓮は、仮面ライダーナイトとしてオーディンとの最終決戦に臨みます。オーディンは、戦いを仕組んだ士郎の代理として戦うライダーです。蓮が目指していたのは、昏睡状態の恋人・小川恵里を救うこと。真司を失っても、その願いを捨てられません。

戦いの途中、士郎は優衣が新しい命を拒み続けることに苦しみ、絶叫します。それに呼応してオーディンも苦しみ始め、蓮を最後のライダーと認めて消滅。蓮の前に新しい命が現れます。

「蓮がオーディンを倒して優勝」とだけ覚えていると、この決着は少し違って見えるはず。最後まで戦う蓮の姿と、妹を救えない士郎の崩れ方が重なった結果なんです。

新しい命で恵里を救っても、喜び合う場面にはならない

蓮は手に入れた新しい命で恵里を救い、彼女は病室で意識を取り戻します。指にはペアリングがあり、そばには壁に寄りかかる蓮の姿。恵里が声をかけても、蓮は身じろぎしません。

ここで描かれるのは、目を覚ました恋人と、眠るように動かない蓮です。「願いが叶った!」と二人で喜び合う場面にはならない。恵里の何気ない呼びかけが、かえって胸に残ります。

ただし、これはまだ戦いがあった世界の病室。病室の蓮と、その後の日常で真司と出会う蓮は、世界が変わる前後の別の場面です。最終回には、このあともう一つの結末が続きます。

世界が変わるラストで、真司たちはライダーにならない日常へ

兄妹の会話を経て戦いのない日常へ

士郎が優衣の願いを受け入れ、やり直しをやめる

士郎は戦いを繰り返して優衣を救おうとしてきました。第50話でも、鏡の中の優衣が、また最初から繰り返すのかと兄に問いかけます。新しい命を得て生き延びるより、兄のそばにいて、一緒に願いたい。優衣が求めるのはその終わり方でした。

士郎はついに、妹を失うことと、妹自身の望みを受け入れます。幼い兄妹と成長した兄妹が絵を描くイメージの後、物語はライダーバトルのない日常へ。最後の世界では、真司たちはライダーとして戦わずに暮らしています。

真司が病院で蘇生され、そのまま仕事に復帰したという出来事ではありません。戦いを繰り返す世界そのものが変わり、真司が記者として走り回る朝が描かれます。士郎が優衣の願いを受け入れたことが、この日常につながるんですね。

東條・手塚・浅倉・北岡も、日常の中にいる

真司はOREジャーナルから「金色のカニ」の取材に出かけますが、バイクはガス欠。押して歩いていると東條悟の自転車とぶつかり、手塚海之には運勢の悪さを指摘され、浅倉には邪魔だとバイクを蹴られます。北岡も、弁護士として令子の取材を受けている。

亡くなった人たちの顔が、ここでは普通に街にある。うれしい一方で、戦いがなくなっても浅倉の機嫌は悪いままです。そこはサービスしてくれないんですね。

真司が喫茶店「花鶏(あとり)」に立ち寄ると、店から出てきた蓮と鉢合わせします。避けようとして同じ方向へ動き、互いに邪魔だと言い合う。二人は一緒に戦った仲間だと確かめ合うことなく、すれ違いますが、視線には少し間があるんです。

その後、真司は店でコーヒーを頼み、沙奈子に紅茶しかないと返されます。平和になっても注文は通らない! そして店内の写真には、幼い士郎と優衣。兄妹が大人の姿で日常へ戻ってきた場面で締めるのではなく、その写真を残して物語は終わります。

TV版の結末の意味を考察すると、救いと喪失が両方残る

ここからは結末への考察です。私はこのラストを、願いを叶えるために誰かを倒す仕組みから、人々が抜け出す結末だと受け取っています。勝者が一人いるだけでは救えなかった人たちに、戦わずに生きる日常が戻る。その変化に救いを感じるんですね。

真司は自分の手でライダーバトルを終わらせられませんでした。それでも、最後に選んだ「戦いを止めたい」という願いと、エピローグの日常は重なります。真司の死亡だけを切り出すと、彼が見つけた答えとラストのつながりまで見失ってしまうでしょう。

士郎にやり直しをやめるよう働きかけるのは優衣です。妹を救いたい兄が、妹自身の願いをようやく聞く。その兄妹のやり取りが、戦いを終える場面にあります。

一方で、積み重ねた真司と蓮の関係が、いつもの会話として続くわけではありません。あの気まずいすれ違いを見ていると、仲間だった時間が消えた寂しさも残りますよね。私には、二人がまた出会えたことが小さな希望に見えます。

「全部なかったことになったから無意味」とも、「全員が戻って完全に幸せ」とも、私は感じません。真司たちの新しい日常を喜びながら、神崎兄妹の写真には別の寂しさを感じる。ティッシュを片づけるには、まだちょっと早いラストです。

注意:映画・スペシャルの結末をTV版に重ねない

TV本編第49〜50話、劇場版『EPISODE FINAL』、TVスペシャル『13RIDERS』では結末が異なります。作品名が同じでも、TV版での真司の最期や蓮の決着を、別作品の出来事で補うと筋が変わってしまいます。

『RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』や『ディケイド』の龍騎の世界、ゲーム版も、それぞれ別の作品・展開です。このTV版の最終回を振り返るときは、2002〜2003年の全50話の最後として読んでください。

また、「13人のライダー全員の最期」をひとまとめにすると、映画やスペシャルの人物まで入り込みます。13人は関連作品を合わせた顔ぶれでもあるため、全員がTV本編で同じ戦いを経たとは扱えません。

見直すなら、第49話の願いと第50話の兄妹の会話に注目

第49話と第50話を続けて見直すときは、大久保が真司にかける言葉から、少女の救助と蓮への告白までを追ってみてください。真司が他人の事情を聞くだけの人から、自分の願いを選ぶ人になる流れが見えます。

第50話では、ゾルダの変身が解ける場面、恵里の病室、鏡の中の優衣と士郎の会話、花鶏でのすれ違いを続けて見る。決闘が終わるだけでは戻らなかった日常が、兄妹のやり取りの後に描かれるところに注目したいですね。

最初の真司と蓮の出会いを振り返る動画は、東映特撮YouTube Officialの第1話「誕生秘話」です。

全編の視聴先を探す場合は、東映の放送・配信案内で『仮面ライダー龍騎』の取扱いを調べてください。契約前には、利用するサービスでTV版第49話・第50話の配信と料金を確認します。

よくある質問

真司が死ぬのは最終回ですか?

一話手前の第49話です。子どもをかばった際の重傷が命を奪い、第50話のオーディン戦を担うのはナイトになっています。

戦いの最後に勝ち残ったのは誰ですか?

秋山蓮が変身するナイト。新しい命を得た後に恋人の意識が戻るという、蓮の願いに関わる決着まで描かれます。

最後に倒れたゾルダは北岡ですか?

倒れて変身が解けた人物は吾郎です。北岡はすでに事務所で亡くなっており、浅倉は望んだ相手との決闘を果たせませんでした。

真司が日常に戻るのは、すべて夢だったからですか?

夢から目覚める描写で終わる作品ではありません。優衣と士郎のやり取りを経て現実が変わり、ライダーバトルをしない真司たちの暮らしがエピローグになります。

神崎兄妹も、最後の世界で普通に暮らしていますか?

真司たちと同じように生活する成人の兄妹の姿は、最後の日常場面には出てきません。花鶏に飾られた幼い二人の写真が、兄妹について残る印象的なカットです。

まとめ

TV版『龍騎』は、人を守って倒れた真司、恋人のために戦い抜く蓮、妹を救おうとした士郎、それぞれの願いを最後まで描きます。北岡と吾郎、浅倉の決着にも、望みどおりには終われない痛さが残りました。

そして優衣の思いを士郎が受け入れた後、街にはライダー同士の争いから離れた人々の姿がある。花鶏の前で真司と蓮が言い合うだけの場面を、あんなにうれしく見られるとは。戦いの先に戻ってきた、ちょっと騒がしい日常がTV版の最後です。

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