電話を使った詐欺

老人ホーム権利詐欺の手口を事例解説!電話で出来る対策も紹介!

高齢者は、電話を使った詐欺では特に狙われがちで、高齢者をターゲットにする手口もあります。

その1つが

『老人ホーム権利詐欺』です。

 

高齢になると、今後の生活をどうするか気になるもの。

老人ホームへの入居を考える人もいますよね。

そういった、『年齢的に気になること』に乗じる詐欺です。

 

この記事では、

  • 『老人ホーム権利詐欺』の手口
  • 『老人ホーム権利詐欺』を防ぐために電話でできる対策

について、事例を交えて解説します。

 

デンタ
僕はまだそんな年じゃないから、大丈夫だな。

いやいや、手口と対策を知っておけば、実家の親や身の回りの高齢者を被害から守ることもできますよ!

そのためにも、ぜひ読んでくださいね!

 

『老人ホーム権利詐欺』ってどんな手口?

その老人ホームの話、大丈夫?

『老人ホーム権利詐欺』とは

『老人ホーム権利詐欺』が、どういった詐欺かというと、『老人ホームに優先的に入れる権利(入居権)』などの話をして

  • 架空の入居権や会員権を購入させる
  • 『あなたの入居権の名義を、入居希望者に貸してほしい』と騙り、後から『名義貸しは犯罪』と言って解決金などをだまし取る

という手口の詐欺です。

 

老人ホーム権利詐欺では、

  • 地域支援センターなどの職員
  • 老人ホームの運営会社
  • 福祉関係などの業者や、被災者支援団体

などを複数の詐欺師が演じてターゲットをだます、『劇場型詐欺』がよく行われます。

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『老人ホーム権利詐欺』の事例

では、『老人ホーム権利詐欺』の事例を見ていきましょう。

老人ホームの会員権を買わせようとする手口

最初の事例は、『老人ホームの会員権を買わせようとする』という、比較的シンプルな手口です。

 

ある日、福祉関係の業者から電話があり、

業者役の詐欺師

新しい老人ホームができるので、優先的に入居できる会員権を買いませんか?

と電話がきました。

 

断ると、

業者役の詐欺師

今購入しないと、会員になる権利が他の人の手に渡ってしまい、損をしますよ。

と、購入を促されました。

 

この事例では幸い、ターゲットにされた人が途中で『怪しい』と気づくことができました。

でも、もし購入していたら、お金をだまし取られた可能性は高いです。

名義貸しを持ちかけて解決金を要求する手口

老人ホーム権利詐欺でよくあるのが、『名義貸しを持ちかける』という手口です。

 

A社の社員を名乗る人から

A社社員役の詐欺師

新しく老人ホームができるのですが、この老人ホームは、あなたがお住まいの地域の人にしか入居する権利がありません。

入りたい人がいるので、名義を貸してもらえませんか?

絶対にご迷惑はおかけしませんから。

と電話がありました。

 

『まだ老人ホームに入る予定もないし…』と思い承諾すると、後日その施設から

施設職員役の詐欺師

入居権をお買いいただき、ありがとうございました。

という電話がありました。

 

さらに次の日、警察を名乗る人物から

警察官役の詐欺師

名義貸しは違法行為ですよ。

でも、示談金を払えば解決できます。

宅急便でお金を送ってください。

と言われ、お金を送ってしまいました…。

 

この手口も劇場型詐欺です。

  • 最初に電話してきた社員を名乗る人物
  • 老人ホームの施設の職員を名乗る人物
  • 警察を名乗る人物

は全て、同じ詐欺グループの仲間です。

『被災した高齢者に入居権を譲ってほしい』と騙る手口

老人ホーム権利詐欺の中には、『災害の被災者を助けたい』と騙る手口もあります。

 

ある日、地域支援センターの職員を名乗って

地域支援センター職員役の詐欺師

あなたは特別養護老人ホームの入居権者になっています。

という電話がかかってきます。

『入居権には心当たりがない』『まだ老人ホームに入る予定はない』と断ると

地域支援センター職員役の詐欺師

災害で家を失い、仮設住宅で暮らしている高齢者がいらっしゃるんです。

もしよかったら、その人に入居権を譲ってあげていただけませんか?

と頼まれます。

 

承諾すると、しばらくして被災者支援団体を名乗る人から電話があり、

被災者支援団体職員役の詐欺師

入居権を譲っていただき、本当にありがとうございます。

手続きはこちらですべて行いますが、名義はあなたの名義で入居してもらいます。

と連絡してきます。

 

さらにしばらくして、被災者支援団体を名乗る人から再び電話があり、

被災者支援団体職員役の詐欺師

被災者のかたは、近日中に入居できることになりました。

本当にありがとうございます。

費用は当会で立て替えますし、後から国の補助金が下ります。

あなたにお支払いをしていただくことは一切ありません。

といった連絡が入ります。

 

ホッとしていると、地域支援センターの職員からまた電話があり

地域支援センター職員役の詐欺師

えっ、名義を貸してしまったんですか!?

それは違法行為ですよ!

なんとかしなければいけないので、また連絡します!

と言われます。

 

その後、被災者支援団体の人から電話があり、

被災者支援団体職員役の詐欺師

このままでは違法行為になってしまうので、名義変更をします。

それには費用が必要ですが、名義があなたの名義になっているので、一旦立て替えてください。

この費用を払えないと、入居予定だった被災者が路頭に迷ってしまいます。

と、お金を払うように要求してくるのです。

 

こんな電話が次々かかって来たら、混乱しそう…。

そうでしょう?

それこそが詐欺師の狙いで、混乱と不安に陥れて、お金を払わせようとするのです。

この手口では実際に、1,500万円以上ものお金をだまし取られてしまった人もいます。

個人情報を伝えたり、問い合わせをしたりしてしまった事例

金銭的な被害には至らなかったものの、

  • 自分の個人情報を詐欺師に伝えてしまった
  • 頼まれるままに問い合わせをしてしまった

という事例があります。

個人情報を伝えてしまった事例

ある日、医療関係企業のB社から、老人ホームの社員権のパンフレットが届きました。

その後、C社を名乗る人から

C社社員役の詐欺師

B社の老人ホームの社員権のパンフレットが届いていませんか?

もし届いているなら、社員権がまだ残っているか問い合わせていただけませんか?

という電話がありました。

 

B社に問い合わせると、

B社社員役の詐欺師

残り少ないですが、今のうちならまだなんとか買えますよ。

と言われました。

 

C社の人に連絡してそれを伝えると、

C社社員役の詐欺師

老人ホームの入居待ちの方がたくさんいるんです。

パンフレットが届いた人にしか入居権がないので、名義を貸してもらえませんか?

と頼み込まれ、人の役に立てるならと思い、個人情報を伝えてしまいました…。

頼まれて代わりに問い合わせてしまった事例

D社から、近日完成予定という老人ホームのパンフレットと、入居権の申込書が届きました。

その後、Eという業者を名乗る人から

E社社員役の詐欺師

この老人ホームに入居を希望している人が何人もいるんです。

でも業者は申し込みができませんし、入居権申込書が届いた人にしか申し込みができません。

まだ空きがあるかどうか、あなたのお名前で問い合わせていただけませんか?

絶対にご迷惑はおかけしません。

と頼まれ、D社に問い合わせをしてしまいました…。

なぜ個人情報を伝えたりすることが『危ない』のか
デンタ
個人情報を伝えたり、頼まれて問い合わせたりするだけでも危ないの?

もちろんです!

なぜかというと

  • 個人情報を次の詐欺に利用される
  • 詐欺師の話に応じることで『だましやすい相手』『うまく押せばお金をだまし取れそうな相手』とみなされる
  • カモリストに載せられてしまう

といった可能性があるからです。

つまり、詐欺師と会話をしたり個人情報を伝えたりすることは、次の詐欺被害に繋がる可能性があるのです。

 

ですから、詐欺師には絶対に個人情報や家族構成などの話をしてはいけません!

なぜ『老人ホームの入居権』でだまされるのか?

キョウカ
『老人ホームの入居権』って、あまり聞かない話だけど、なんでだまされるの?

だまされる要因はたくさんありますが、一番の理由をひと言で言うと、

『詐欺師のだまし方が非常に上手いから』です。

 

たとえば、

  • 詐欺師が事前にターゲットの個人情報を入手し、正確な名前で呼んでくる
  • 実在の公的な機関や福祉関係の団体、福祉関係の企業らしい名称を騙るので、実在の機関や会社の職員だと思ってしまう
  • 詐欺師が綿密な台本を使ってリアリティたっぷりの芝居をする

といったことから、話を信じ込まされてしまうのです。

 

中にはなんと、

被害者自身が、被害に遭ったことに気付いていないケースもあるくらいです。

詐欺師が、どれだけ巧妙に詐欺を仕掛けてくるか、よくわかりますね。

 

それに加えて、人によっては

  • 家にいる時間が長く、詐欺師からの電話に接触しやすい
  • 人生経験が豊富なことなどから『だまされない自信』があり、逆に油断してしまう

といった、高齢者ならではの要素が加わることもあります。

 

老人ホーム権利詐欺を防ぐための電話での対策とは!?

電話の対策で詐欺から身を守ろう!

高齢者の詐欺被害を防ぐためには、電話機での詐欺対策が不可欠です!

ここからは、電話機でどう対策をするかを解説します。

必ずやっておきたい『電話機での詐欺対策』

高齢者の詐欺被害を防ぐために、

防犯機能付きの電話機、もしくは詐欺電話防止装置を使う

ということは必須です。

『防犯機能付き電話機』『詐欺電話防止装置』ってどんなもの?

電話機の『防犯機能』は、基本的なものとしては

  • 着信があると、相手に『防犯のため、この通話を録音します』という警告メッセージを流す
  • 電話が鳴る前に『迷惑電話にご注意ください』というアナウンスが流れる
  • 通話を自動的に録音する

という機能です。

 

この機能、特に相手への警告と通話の録音をすることで、

詐欺師や悪徳業者からの電話を、高確率でシャットアウトすることができるのです。

 

詐欺師からの電話を取らないで済むから、だまされないってわけだね。

そういうことです!

いくら腕利きの詐欺師でも、ターゲットと接触しなければ、だましようがありません。

 

『詐欺電話防止装置』というのは、

防犯機能のない電話機に防犯機能を追加できる機器です。

電話機の防犯機能同様、警告や自動録音などの機能がそなわっています。

工事などは不要で、簡単に使い始められますよ!

 

さらに、『防犯機能付き電話機』にも『詐欺電話防止装置』にも、機種によっては

  • 警察や自治体と連携して、自動的に迷惑電話のリストを更新し、ブロックしてくれる
  • 設定をしておくと、ボタン1つで緊急連絡先に電話をかけられる
  • 玄関チャイムの音を鳴らすボタンがあり、訪問者が来たフリをして通話を終わらせられる

など、いろいろな機能が付いたものもあります。

 

防犯機能付きの電話機や詐欺電話防止装置は、家電量販店やネットショップなどで買えます。

さらに、自治体によっては

詐欺電話防止装置を貸し出している

こともあります。

気になったら、役所などに問い合わせてみてください。

留守番電話機能を使っての防犯は有効?

電話機の機能を使う防犯対策には、『留守番電話機能を使う』という方法もありますが、

高齢者の場合には、防犯機能付き電話機、もしくは詐欺電話防止装置のほうが、ずっと安全で楽です。

 

留守番電話を使う防犯対策は

  1. 家族や友人などの電話番号を電話機に登録して、常時留守電にしておく
  2. 電話が鳴ったら着信元を確認し、登録してある番号のみ電話に出る
  3. 知らない番号からの電話は受話器を取らず、相手がメッセージを入れて電話を切るのを待つ
  4. 相手が電話を切ってから、着信元を調べ、メッセージを確認して、必要な時だけこちらから電話をかける

という方法で、この電話の出方を厳守する必要があります。

 

でも、高齢者の場合は

  • 長年の『電話が鳴ったら出る』という習慣を変えにくい
  • 『電話がきた時に表示を確認して電話に出るか出ないかを判断する』ことが面倒だと感じる
  • 『家にいるのに留守電にして出ないのは、居留守をしているようで心苦しい』『留守電は失礼』と感じる

といったことから、つい電話を取ってしまう可能性があるのです。

かかってきた電話に出てしまっては、防犯対策の効果がなくなってしまいますよね。

 

一方、防犯機能付き電話機や詐欺電話防止装置なら、今まで通り電話に出ても問題ありません。

人が注意や努力をしなくても、機械が自動的に詐欺電話をブロックしてくれるからです。

ですから、高齢者のいる家庭なら、ぜひ

  • 防犯機能付き電話機
  • 詐欺電話防止装置

のどちらかを使ってください。

電話機での対策が必須なのはなぜ?

電話機での詐欺対策は、今や『必須』と言っても過言ではありません。

 

おおげさだなぁ。

話せば詐欺だってわかるんだから、そこまでしなくてもいいんじゃない?

いえいえ、今どきの詐欺はそんなに甘くありませんよ!

なにしろ相手は、人をだますことについて研究し尽くしているのです。

手口も巧妙で、『気を付ける』では被害を防ぎきれません。

 

また、最初の詐欺電話での被害を防いだとしても、その後警察を装って

警察官役の詐欺師

振り込め詐欺の電話が来ませんでしたか?

と電話してくる、ややこしい手口の詐欺もあります。

 

詐欺を防げてホッとしてるところにそんな電話が来たら、信じちゃいそう。

そうですよね。

それこそが、詐欺師の狙いです。

 

そういったことを考えると、詐欺被害を防ぐにはやはり

電話機の防犯機能や詐欺電話防止装置などで、詐欺師が電話でコンタクトできないようにする

という方法が、最も効果的なのです。

電話機以外でできる詐欺防止対策

電話機以外でできる詐欺防止対策もあります。

 

たとえば、

  • 電話の前に、【電話でお金を要求されたら詐欺!】【怪しい電話が来たらすぐに『#9110』か『188』に相談!】などと書いて貼っておく
  • 普段から、家族や友人同士でコミュニケーションを取り、いつもと違う様子に気付きやすくする
  • 困った時は相談しあえる、助けを求めあえる関係を作っておく
  • 認知症がある場合は、成年後見人制度や家族信託の利用を検討する

といったことです。

 

ただしこれらの方法は、

『電話機での防犯対策をした上で、さらに防犯を強化する方法』として実行してください。

電話機での防犯対策なしに詐欺を防ぐのは、難しいからです。

 

デンタ
電話機の対策がハードウェアで、コミュニケーションとかの対策がソフトウェアっていう感じだね。

その通りです!

ハードとソフト、両方での対策が大事ですよ!

詐欺被害に遭ってしまったら

万が一、

  • 詐欺の被害に遭ってしまった
  • もしかしたら被害に遭ったかもしれない

という時は

すぐに警察に相談し、指示に従ってください。

『自分の勘違いだったら悪いから』なんて思う必要は、ありません!

 

また、お金を振り込んでしまった場合は、振込先の金融機関にも連絡しましょう。

 

メモ

振り込め詐欺の場合、『振り込め詐欺救済法』によって、お金がある程度返ってくる可能性もあります。

落ち着いて対応してくださいね。

政府広報オンライン 『振り込め詐欺救済法』に基づき、振り込んでしまったお金が返ってくる可能性があります。

 

もし、あなたの身近な人が詐欺の被害に遭った時は、できるだけ責めないであげてください。

悪いのは、100%だます側であって、被害者に非はありません。

 

『被害に遭ってはいないけど、怪しい電話が来て不安』っていう時はどうしたら良いの?

そんなときは

消費生活センター

⇒電話番号:188

警察の相談窓口

⇒#9110

に電話して、相談してください。

そして、今後どういったことに気を付ければよいかなども、ぜひ教えてもらってくださいね!

 

まとめ

老人ホーム権利詐欺は、

  • 老人ホームの架空の入居権を買わせようとする
  • 『あなたの持っている入居権の名義を貸してほしいと持ちかけ、後から警察役の詐欺師が『名義貸しは違法』などと言って解決金を要求する

といった手口の詐欺です。

 

だまされずに済み、金銭的な被害がなかったとしても、詐欺師と話をしてしまうと

  • 個人情報を聞き出される
  • 『だませる可能性がある人』とみなされ、カモリストに載せられる

といったことから、再び狙われる可能性も高いです。

詐欺師からの電話そのものを防ぐことが大切になります。

 

そのためには、電話機での対策が最も効果的。

  • 防犯機能付き電話機
  • 詐欺電話防止装置

を使えば、詐欺師からの電話を簡単にシャットアウトできます。

 

安心な毎日を送るためにもぜひ、しっかりと対策をしてくださいね!

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