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【完全ネタバレ】初代メタルギアのストーリー結末とMGSVの真実を徹底解説!アウターヘブン蜂起の全貌

通勤電車の窓から見えるどんよりとした冬空を眺めながら、ふと

「世界を救う仕事がしたい」

なんて思うこと、ありませんか?

私は毎日あります。

現実はスーパーのポイント倍率を気にする毎日ですが。

 

こんにちは、普段はライターとしてキーボードを叩きまくっている、ごく普通の40代主婦です。

小4の息子が最近ゲームにハマりだして、

「ママ、昔のゲームって難しいの?」

なんて聞いてくるんですが、心の中で

「甘いな、小僧」

と呟いています。

今のゲームみたいに親切なチュートリアルがあると思うなよ、と。

 

さて、あなたは今、こんな「モヤモヤ」を抱えていませんか?

  • 『MGSV』をクリアしたけれど、結局「アウターヘブン蜂起」で何が起きたのか、時系列が複雑すぎて理解できず消化不良を起こしている。
  • 「初代メタルギア」をプレイしたいけれど、レトロゲーム特有の難易度や不親切さに心が折れ、ストーリーの核心を知る前に挫折してしまった。
  • ネット上の解説記事は「あらすじ」ばかりで、ヴェノム・スネークの心情や、ビッグ・ボスの真意といった「本当に知りたい深い考察」が見つからず、時間を無駄にしている。

わかります、その気持ち。

最近のゲームは映画のように壮大ですが、その分、過去作との繋がりや設定が複雑化していて、全てを自力で追うのは「ワンオペ育児」並みに過酷ですよね。

特に『メタルギア』シリーズは、後付け設定(レトロコン)の嵐。攻略サイトを見ても情報が古かったり、ファミコン版とMSX版の情報が混在していたりで、正史にたどり着くのが大変です。

 

でも、安心してください。

この記事を書いている私は、シリーズ全作品をリアルタイムで追いかけ、設定資料集を枕元に置いて寝るほどの重度のマニアです。

主婦業の傍ら、夜な夜なアウターヘブンに潜入し続け、公式の年表と睨めっこしてきた私が、その全てを解説します。

私のライターとしてのリサーチ力と、ゲーマーとしての執念(と主婦の勘)を総動員しました。

 

この記事では、

初代『メタルギア』のオープニングからエンディングまでのストーリーを完全ネタバレで詳細に解説

します。

単なる攻略チャートではありません。

なぜビッグ・ボスは裏切ったのか?

スネークが倒したラスボスの正体は?

そして、鏡の前で自身の顔を見たヴェノム・スネークは何を思ったのか?

 

この記事を読むことで、ネットの断片的な情報に振り回されることなく、

メタルギアサーガにおける最大の「ミッシングリンク(失われた環)」を完全に理解できます。

もう、難解な設定に頭を抱える必要はありません。

 

結論から言いましょう。

この記事を読み終えたとき、あなたは初代『メタルギア』の無機質なドット絵の向こう側に、

「父と子、そして影たちの壮絶な愛と悲劇」

を見るはずです。

そして、この物語を知ることで、シリーズ最新作や今後のリメイク作品を、今の10倍深く楽しめるようになることをお約束します。

 

さあ、準備はいいですか?

ミッション・スタートです。

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メタルギアシリーズのストーリーを時系列順に結末までネタバレ

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伝説の起源貧乏が生んだ「かくれんぼ」の発明

物語の核心に触れる前に、どうしても話しておきたい「裏話」があります。

ここを知っていると、ストーリーの味わいが深まるんです。

例えるなら、料理を食べる前に、シェフがどんな苦労をしてその食材を手に入れたかを聞くようなものです。

MSX2という「制約」

時は1987年。

バブル景気に向かって日本が浮足立っていた頃。

当時入社2年目の新人だった小島秀夫監督は、上司から無茶振りをされていました。

「『戦場の狼』みたいな、派手な戦争ゲームを作れ」と。

 

でも、当時の開発機であった「MSX2」というパソコンには、致命的な弱点がありました。

専門的な話は省きますが、要するに

「敵をたくさん出すと画面がチラついて消えちゃう」

んです。

戦争ゲームなのに敵が出せない。

これ、定食屋なのにご飯が出せないようなものです。

「詰んだ」と誰もが思いました。

逆転の発想とステルスの誕生

ここで諦めないのが天才の天才たる所以です。

「戦えないなら、逃げればいいじゃない」

小島監督は、映画『大脱走』をヒントに、

「敵に見つからないように進む」

というゲームデザインを考案しました。

 

これこそが、「ステルスゲーム」というジャンルの爆誕です。

主人公は無敵のランボーではありません。

見つかったら即、蜂の巣にされる孤独な潜入者。

だからこそ、物陰に隠れ、敵の足音に耳を澄ませるという、かつてない「緊張感」が生まれました。

 

ハードウェアの性能が低かったからこそ、知恵でカバーした。

これって、私たちの日々の生活にも通じますよね。

予算がないから工夫して美味しいご飯を作る、みたいな。制約こそが創造の母なんです。

 

そして、この「隠れる」という行為が、物語のテーマである「隠された真実」や「影」というキーワードに深くリンクしていくことになります。

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任務概要OPERATION INTRUDE N313

1995年、アウターヘブンの脅威

物語の舞台は1995年。

現実世界ではWindows 95が出て大騒ぎしていた年ですが、メタルギアの世界ではもっとヤバいことが起きていました。

 

南アフリカの奥地、ガルツバーグの北200km。

ここに突如として出現した武装要塞国家、その名も「アウターヘブン(Outer Heaven)」

直訳すると「天国の外側」。

地獄とも天国ともつかない、傭兵たちの楽園です。

 

この国を統治するのは、正体不明の「伝説の傭兵」。

彼は世界中から優秀な傭兵を集め、とんでもない兵器を開発しているという噂が流れます。

その兵器があれば、世界の軍事バランスが一変する。

そんな情報をキャッチした西側諸国(主にアメリカ)は、ハイテク特殊部隊「FOXHOUND(フォックスハウンド)」に出動を要請します。

失敗した英雄、グレイ・フォックス

FOXHOUNDの総司令官であるビッグ・ボスは、まず部隊最強のエース、コードネーム「グレイ・フォックス」を送り込みました。

「フォックス」の称号を持つ男。

彼なら楽勝だと思われたのですが……。

 

数日後、彼からの通信が途絶えます。

最後に残されたメッセージは、たった一言。

「メタルギア…」

 

不穏すぎます。

エースが消息不明。

残された謎の言葉。

事態は深刻さを増しました。

新人ソリッド・スネークの投入

エースがやられた。

じゃあ次は誰を行かせるか?

ここでビッグ・ボスが指名したのが、まだ入隊したばかりの新人、ソリッド・スネークでした。

 

彼に与えられた任務「OPERATION INTRUDE N313」の内容は以下の通り。

  1. 捕まったグレイ・フォックスを救出する
  2. 「メタルギア」の正体を突き止める
  3. メタルギアを破壊する

装備は無線機とタバコだけ。

「武器は現地で拾え(OSP:On-Site Procurement)」

という、超絶ブラックな命令です。

「いや、せめて銃くらい持たせてよ!」

と私なら上司に詰め寄りますが、スネークは「了解」の一言で任務に就きます。

真面目か。

 

こうして、スネークは単身、水路からアウターヘブン要塞への潜入を開始します。

伝説の始まりです。

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ストーリー詳細解説・前編潜入と探索

ここからは、ゲームの攻略順に沿って、物語を詳細に追っていきます。

スネークの視点で、その過酷な旅路を追体験してみましょう。

ビル1への潜入と「ダンボール」との出会い

水路を泳いで潜入したスネーク。

まずは「ビル1」と呼ばれる最初のエリアを目指します。

丸腰なので、敵に見つかったら終わりです。

トラックの荷台に隠れたり、死角を突いて移動したり。

 

ここでスネークは、運命の出会いを果たします。

そう、「ダンボール箱」です。

 

トラックの荷台に積んであったダンボール。

これを被ると、なぜか敵兵は

「なんだ、ただの箱か」

とスルーしてくれます。

動いてるのに。

このシュールさと実用性の同居こそ、メタルギアの真骨頂。

スネークはこの箱を被り、監視カメラの目を欺きながら、ハンドガンや弾薬を現地調達していきます。

捕虜救出と情報の断片

要塞内には、アウターヘブンに抵抗して捕まった捕虜たちがいます。

彼らを助けると、お礼に情報をくれます。

「3階にはガスが充満しているぞ」

「北の扉はカードキーが必要だ」

中には

「ダイアンを知っているか?」

なんて聞いてくる捕虜も。

 

彼らを助けると、スネークの「階級(CLASS)」が上がります。

階級が上がるとライフが増えたり、持てる弾数が増えたりします。

人助けが自分を強くする。

いいシステムですよね。

現実でも、部下を助けたら私のボーナスが上がればいいのに。

グレイ・フォックスとの再会

ビル1の牢屋で、ついにスネークはグレイ・フォックスを発見します。

やつれ果てた伝説の英雄。

彼は壁を叩いて場所を知らせてくれました。

救出されたフォックスは、驚くべき事実を口にします。

「メタルギアとは、核搭載二足歩行戦車のことだ」

衝撃の事実です。

当時の核兵器は、巨大なサイロや潜水艦から撃つものでした。

場所が決まっているから、監視もできるし迎撃もできる。

でも、もし「足」が生えていたら?

道なき道を進み、山を越え、谷を渡り、世界のどこからでも核を撃てる。

 

それは、既存の核抑止力を無意味にする「移動する悪魔」でした。

「メタルギアを破壊するには、開発者のマッドナー博士を探せ。彼はビル2にいる」

フォックスはそう言い残し、脱出経路を探すために別行動をとります。

立ちはだかる個性的なボスたち

アウターヘブンには、ビッグ・ボスが世界中から集めた「一芸に秀でた変人たち(失礼)」がボスとして登場します。

  • シュート・ガンナー(Shotmaker)
    元スペツナズ(ソ連の特殊部隊)。
    監獄を守るショットガンの名手です。
    「暴動鎮圧用」とか言いつつ、殺す気満々で撃ってきます。
    リモコンミサイルで吹き飛ばしましょう。
  • マシンガン・キッド(Machinegun Kid)
    元SAS(イギリス特殊空挺部隊)。
    とにかく足が速い。
    走りながら正確にマシンガンを撃ってきます。
    壁に隠れて待ち伏せするのが吉。
  • ファイヤー・トルーパー(Fire Trooper)
    元GSG9(ドイツ対テロ部隊)。
    火炎放射器で燃やしに来ます。
    「消毒だー!」とは言いませんが、殺意は本物です。

彼らを倒し、戦車を地雷で破壊し、スネークはビル2へと進みます。

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ストーリー詳細解説・後編裏切りと決断

物語は中盤から、不穏な空気を帯び始めます。

プレイヤーの、そしてスネークの信頼を揺るがす出来事が次々と起こるのです。

マッドナー博士と娘の救出劇

ビル2の奥深くで、スネークはついにマッドナー博士を発見します。

「ロボット工学の世界的権威」である彼は、メタルギアの開発を強要されていました。

しかし、彼は協力を拒みます。

「娘のエレンが人質なんだ。彼女を助けてくれないと何も話せん」

 

お父さん、気持ちはわかりますが、こっちも命がけなんですけど。

仕方なくスネークは、ビル1の地下まで戻り、エレンを救出します。

「父は私のために……どうか父を、世界を救ってください」

健気な娘の頼みなら断れません。

 

再び博士のもとへ戻ると、彼は観念してメタルギアの弱点を教えてくれます。

「メタルギアは未完成だ。脚部の装甲が薄い。そこにプラスチック爆弾を仕掛けるんだ」

そして、爆弾を仕掛ける「順番」も教えてくれます。

右、左、右……

と、まるでダンスのステップのように。

狂い始めるビッグ・ボス

さて、このあたりから「ある異変」が顕著になります。

頼れる上司、ビッグ・ボスからの無線連絡がおかしいのです。

 

これまでは的確なアドバイスをくれていたのに、急に

「スネーク、トラックに乗れ」

と言ってきます。

素直に乗ると、なんとスタート地点近くまで強制送還されてしまうのです。

「え? バグ?」と誰もが思います。

 

さらに進むと

「左の扉に入れ」

入ると落とし穴で即死。

 

明らかにスネークを殺そうとしています。

「疲れているのか?」

なんてレベルじゃありません。

これは明確な「殺意」です。

会社で上司に

「この書類、シュレッダーにかけといて(重要書類)」

って言われるような恐怖。

スネークの中に、疑念が芽生えます。

仲間たちの喪失

潜入をサポートしてくれていたレジスタンスたちにも危機が迫ります。

リーダーのシュナイダーは、要塞の秘密を知った直後、通信中に何者かに襲撃され、悲鳴とともに途絶えます。

「誰だ!? うわぁぁぁ!」

後味の悪さが残ります。

 

それでもスネークは止まりません。

数々の罠、毒ガス、高圧電流を突破し、ついに要塞の最深部、地下100階の「ビル3」へ到達します。

メタルの破壊と「電源を切れ」

ビル3の格納庫手前。ここでビッグ・ボスから、焦りに満ちた通信が入ります。

「作戦は中止だ! 直ちに帰還せよ!」

「聞こえるかスネーク! ゲームの電源を切るんだ!(TURN OFF THE MSX!)」

出ました。

ゲーム史に残る伝説のメタ発言。

キャラクターがプレイヤーに向かって「電源を切れ」と命令してくる。

当時、純粋な子供たちの中には、怖くなって本当に切ってしまった子もいたそうです。

 

でも、今の私たちは大人です(そしてスネークもプロです)。

この命令を無視して、格納庫へ突入します。

 

そこには、鎮座していました。

核搭載二足歩行戦車「TX-55 メタルギア」。

まだ起動していませんが、その威圧感は圧倒的です。

周囲の護衛兵器(レーザー砲)の猛攻を避けながら、スネークはマッドナー博士の教え通り、脚部にプラスチック爆弾をセットしていきます。

 

ドカン、ドカン、ドカン。

爆発音と共に、悪魔の兵器は崩れ落ちました。

世界は救われたのです。

……少なくとも、核の脅威からは。

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結末のネタバレアウターヘブンの崩壊と黒幕

メタルギアを破壊した直後、基地内に警報が鳴り響きます。

「自爆装置が作動しました。退避してください」

カウントダウンの始まりです。

 

脱出を急ぐスネークの前に、一人の男が立ちはだかりました。

それは、FOXHOUND総司令官であり、今回の作戦の指揮官であったはずのビッグ・ボスその人でした。

ビッグ・ボスの告白

「よくぞここまで来た。私がアウターヘブンの統率者、ビッグ・ボスだ」

 

驚愕の真実。

彼は西側の特殊部隊司令官という表の顔を持ちながら、裏では自らが理想とする「兵士たちが政治に利用されない楽園(アウターヘブン)」を築き上げ、世界に戦いを挑んでいた黒幕だったのです。

 

「なぜ部下の私を送り込んだのですか?」

スネークの問いに対する答えは、残酷なものでした。

 

「情報撹乱(ディスインフォメーション)だ」

 

彼は、新人で実戦経験の浅いスネークをあえて潜入させました。

スネークが適当なところで失敗するか、あるいは間違った情報を持ち帰れば、西側諸国は「アウターヘブンなんて大したことない」と油断する。

その隙にメタルギアを完成させる。

つまり、スネークは最初から「捨て駒」だったのです。

 

「だが、お前はやりすぎた。私の野望を完全に打ち砕いてしまった」

 

スネークの能力は、伝説の英雄の予測を遥かに超えていました。

メタルギアという切り札を失ったビッグ・ボスは、最後の決断を下します。

 

「私は死なん。お前も道連れだ! 来い、スネーク!」

最後の死闘

崩壊を始める地下基地で、師匠と弟子の死闘が始まります。

相手は伝説の英雄。

マシンガンを乱射しながら迫ってきます。

スネークは残された武器、ロケットランチャー(またはグレネードランチャー)を構えます。

 

狭い部屋での撃ち合い。

一発、また一発とロケット弾が命中し、ついにビッグ・ボスはその場に崩れ落ちました。

 

「スネーク…また会おう…」

 

謎めいた言葉を残し、彼は爆炎の中へと消えていきました。

脱出とエピローグ

スネークはハシゴを登り、地上への脱出路を駆け抜けます。

背後で爆発音が轟き、アウターヘブンは火の海に包まれます。

間一髪で脱出したスネーク。

彼が見たのは、南アフリカの荒野に昇る朝日か、それとも燃え上がる要塞の煙か。

 

無線で本部へ報告します。

「こちらソリッド・スネーク…メタルギア破壊に成功。オペレーション・イントルード N313、完了した! なにもかも終わった…なにもかも…」

 

ラジオからは「南アフリカで大規模な地震が発生」というニュースが流れるのみ。

スネークの孤独な戦いは、歴史の闇に葬られました。

 

そしてスタッフロールの後、黒い画面に浮かぶメッセージ。

「聞こえるか… ソリッド・スネーク… 私は死なん… いつか決着をつけてやる… また会おう…」

恐怖!

まだ終わってなかったの!?

このクリフハンガーで、物語は続編『メタルギア2 ソリッドスネーク』へと続いていきます。

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【最深考察】MGSVが変えた「意味」ヴェノム・スネークの悲劇

さて、ここからがこの記事の真骨頂です。

ここまで解説した内容は、あくまで1987年当時の設定に基づいたストーリーです。

 

しかし、2015年に発売された『メタルギアソリッドV ファントムペイン(MGSV)』という作品が、この初代の物語に、とんでもない「意味」を付与してしまいました。

この事実を知っているかどうかで、初代のラストバトルの見え方が、ただのアクションから「壮絶な悲劇」へと変貌するのです。

スネークが倒したのは「誰」だったのか?

結論から言います。

初代『メタルギア』のラスボスとしてスネークと戦い、殺されたビッグ・ボス。

彼は、本物のビッグ・ボスではありませんでした。

 

彼は、本物のビッグ・ボスの影武者(ファントム)である「ヴェノム・スネーク」だったのです。

「二人のビッグ・ボス」という真実

MGSVで明かされた真実。

それは、1984年以降、世界には二人のビッグ・ボスが存在していたということです。

  1. 本物のビッグ・ボス(ネイキッド・スネーク)
    世界を欺き、裏で真の理想国家「ザンジバーランド」を建設するために暗躍していた。
    初代『メタルギア』の期間中、彼はアメリカ側のFOXHOUND総司令官として、安全な場所から指揮を執っていた(無線の一部は彼だった可能性があります)。
  2. 影武者のビッグ・ボス(ヴェノム・スネーク)
    元は優秀な衛生兵。
    昏睡中に暗示と整形手術を受け、ビッグ・ボスの「影」となった人物。
    プレイヤーがMGSVで操作し、共にマザーベースを大きくしたのは彼です。
    そして、アウターヘブンの統治を任されていたのも、このヴェノムでした。

ヴェノム・スネークの「最期の任務」

この設定を踏まえて、もう一度ラストシーンを想像してください。

 

ヴェノム・スネークは、自分が影武者であることを受け入れていました。

MGSVのラスト、彼は鏡の前で「OPERATION INTRUDE N313」と書かれたテープを聞きます。

それは本物のビッグ・ボスからの指令でした。

「計画のために、アウターヘブンと共に消えろ」と。

 

本来、ヴェノム・スネークは歴戦の勇士です。

MGSVであれだけの激戦を潜り抜け、最強のウォーカーギアや義手(バイオニックアーム)を使いこなす彼が、装備の乏しい新人のソリッド・スネークに後れを取るでしょうか?

普通に考えれば、スネークなんて瞬殺です。

 

でも、彼は敗れました。

ここからは私の考察ですが、もしかすると彼は

「本物のビッグ・ボスの息子(クローン)であるソリッド・スネークの手によって葬られること」

を、自らの最期の任務として受け入れたのではないでしょうか。

 

「お前はやりすぎた」というセリフ。

あれは、計画を狂わされた怒りだけじゃなく、予想を超えて成長した「息子」への、ある種の称賛が含まれていたのかもしれません。

 

アウターヘブンの深部でスネークを待ち受けていたヴェノム。

鏡の前で「鬼」の角が生えた自分を見て、彼は何を思ったのか。

彼は悪の親玉として死ぬことで、本物のビッグ・ボスを生かし、そして次世代の英雄であるソリッド・スネークを完成させたのです。

 

そう考えると、あの無機質なドット絵の戦闘が、急に切ない「自己犠牲の儀式」に見えてきませんか?

かつてプレイヤー自身が操作し、愛着を持ったヴェノム・スネーク。彼を、プレイヤー自身の手(ソリッド・スネーク)で葬らなければならない。

小島監督、なんて残酷で美しい物語を作るんでしょうか。

エンディングのメッセージの意味

そして、最後に流れる「私は死なん」というメッセージ。

あれは、死んだヴェノムからの言葉ではありません。

遠く離れた場所で生き延びている、本物のビッグ・ボスから、息子スネークへの宣戦布告だったのです。

 

「私の影を倒したくらいでいい気になるなよ」

 

そんな本物の声が聞こえてくるようです。

こうして物語は、影を失った本物との決着を描く『メタルギア2』、そして『メタルギアソリッド』へと繋がっていくわけですね。

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プレイ環境とバージョンの注意点

ここまで読んで「実際にプレイしてみたい!」と思った方へ。重要な注意点があります。

「昔ファミコンでやったよ!」という方もいるかもしれませんが、実はそれ、ちょっと事情が複雑なんです。

ファミコン版という「黒歴史」

1987年末に発売されたファミコン版(海外ではNES版)は、小島監督が関わっていない、別のチームによる移植作品でした。

これがまた、とんでもない改変がされていまして。

 

最大の問題は、「メタルギア」が出てこないこと。

タイトルが『メタルギア』なのに、ラスボスはスーパーコンピューターを守る謎の機械。

メタルギア本体は影も形もありません。

「ハンバーグ定食頼んだのに、ハンバーグがなくて千切りキャベツだけ来た」レベルの詐欺です。

 

さらにマップ構成もめちゃくちゃで、いきなりジャングルから始まったり(本来は水路)、ステルスの緊張感がなくなっていたり。

小島監督自身も後に

「あれは僕のゲームじゃない」

と公言しているほどです。

今遊ぶなら「MSX2版」一択

というわけで、正当なストーリー(正史)を体験するなら、絶対にMSX2版です。

「そんな古いパソコン持ってないよ!」

という方もご安心を。

現在は2023年に発売された『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』で、現行機(PS5, Switch, Steam等)で簡単にMSX2版が遊べます。

 

もしこれからプレイするなら、ぜひこの「マスターコレクション」を選んでください。

ファミコン版もオマケで入っていますが、あくまで「歴史の資料」として楽しむのが正解です。

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遺産と未来2025年の視点から

反戦と遺伝子の物語

初代『メタルギア』は、単なるレトロゲームではありません。

冷戦下の1987年に「核兵器を無力化するために戦う」というテーマを掲げたことは、エンターテインメントの枠を超えたメッセージでした。

 

そして、後のシリーズで明かされる「遺伝子(GENE)」と「宿命」の物語。

スネークとビッグ・ボスの対決は、ギリシャ神話のような「父殺し」の構造を持っています。

初代のラストバトルは、スネークが父(の幻影)を超え、自らの運命を切り開いた瞬間でもありました。

リメイクへの渇望

2025年12月現在、シリーズファンの中で最も熱望されているのが、この初代『メタルギア』および続編『メタルギア2』のフルリメイクです。

 

『MGS Δ』の成功により、コナミは「原作に忠実なリメイク」が高く評価されることを再確認しました。

もし最新のUnreal Engine 5でアウターヘブンが蘇ったら?

ヴェノム・スネークの苦悩が、リアルなカットシーンで描かれたら?

想像するだけで、ゲーマーの血が騒ぎますよね。

 

『MGSV』で回収しきれなかった伏線をすべて回収し、物語を完全な円環にするためには、この「アウターヘブン編」のリメイクが不可欠です。

私たちは、その発表を心待ちにしています。

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おわりに永遠に語り継がれる物語

いかがでしたでしょうか。

たった一本のレトロゲームの中に、これほどのドラマと、後のシリーズへと続く壮大な伏線が隠されていたことに驚かれたかもしれません。

 

初代『メタルギア』の結末。

それは、ソリッド・スネークという英雄の誕生であり、同時にヴェノム・スネークという「もう一人の英雄」の鎮魂歌でもありました。

 

仕事に家事に追われる毎日ですが、たまにはこうやって、深すぎる物語の世界に浸ってみるのも悪くありません。

現実逃避?

いえいえ、心の栄養補給です。

 

もし未プレイの方がいたら、ぜひ一度、この原点に触れてみてください。

あるいは、実況動画を見るだけでもいいです。

そこには、35年以上経っても色褪せない、魂を揺さぶるドラマが待っています。

 

さて、そろそろ最寄り駅に着きそうです。

私も「家庭」という名の戦場へ潜入(帰宅)します。

敵(散らかった部屋)に見つからないように、まずは洗濯物を取り込まないと……。

今日の夕飯は

……現地調達(スーパーの半額惣菜)かな。

 

それでは、また次の記事でお会いしましょう。

メタルギアシリーズのストーリーを時系列順に結末までネタバレ

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