『ペントハウス3』は、韓国SBS放送版の第14話で完結します。
ダンテを倒したのに、スリョンはなぜローガンと幸せに暮らさなかったのか。最後の再会を見て「結局、生きているの?」となった人もいますよね。死んだと思った人物が何度も戻ってくる作品なので、つい画面の隅まで探してしまいます。
スリョンは崖で自ら死を選び、ローガンも後にがんの再発で亡くなります。最後の2人は死後の世界で再会した姿。ダンテは銃撃と転落で死亡し、ソジンは無期懲役の判決を受けた3年後、自ら命を絶ちました。
悪役への復讐は決着します。ただ、復讐した側まで無傷では帰れなかった。その苦さと、ロナたちがようやく自分の人生を歩く姿が、最終回には一緒に残るんです。
復讐の始まりはソラ殺害――犯人のユニも、最後には命を落とす

ソラを突き落としたのは、ロナの母オ・ユニ
最初の事件でミン・ソラをヘラパレスから突き落とした人物は、オ・ユニです。娘ペ・ロナをチョンア芸術高校に入れるため、首席で合格したソラがいなくなれば補欠のロナが繰り上がる、と考えてしまいました。
犯行の夜、ユニは泥酔していて、すぐには自分のしたことを思い出せません。記憶が戻ったときに突きつけられるのは、ソラを殺した犯人が自分だったという事実。娘の夢を応援していた母親が、別の子の未来を奪っていたんですよね。
ソラの実母はシム・スリョン。娘の死の真相を追い、ダンテらに復讐する彼女にとって、ユニの犯行は味方だと思っていた相手から受ける裏切りでした。ソラを虐待し、事件を隠したダンテたちも、最終回までに報いを受けます。
シーズン1で死んだのはナ・エギョで、スリョンは生存していた
シーズン1の終盤、スリョンがダンテに刺されて死んだように見える場面があります。しかし、実際の被害者は彼女とそっくりのナ・エギョ。スリョンと入れ替わったエギョを、ダンテが殺していました。
生き延びたスリョンは、シーズン2で今度はエギョの姿を装って戻り、ユニやローガンと手を組んでダンテを追い詰めます。ロナも殺されかけますが、スリョンの救命によって生存。終盤にはヘラパレスの住人たちの犯罪が裁判で暴かれ、ダンテやソジンらが服役することになりました。
ところが、その決着の直後にローガンの車が爆発します。刑務所まで送ったのに、まだ終わらない! ここからシーズン3の復讐へつながるのです。
ウンビョルを救ったユニを、ソジンが殺してしまう
ローガンの車に爆弾を仕掛けたのはダンテでした。ただしローガンは生存しており、スリョンと再び手を組みます。一方、ダンテとソジンも服役から逃れ、再び権力を握ろうと動き始めました。
ユニは誘拐されたハ・ウンビョルを救出し、車で逃げます。しかし追ってきたダンテに崖際まで追い詰められ、車の転落を必死に食い止めることに。駆けつけたソジンは娘を救い出しますが、そのあと車を押し、ユニを崖下へ落として殺してしまうんです。
助けたのは、かつて敵対した相手の娘。ユニの最期は、ロナのためにソラを殺した過去とは大きく違います。とはいえ、命を救う行動をしたから過去の殺人まで帳消しになる、とは思えません。ここはユニの変化と、残る罪の両方が苦いところですね。
ウンビョルは母の犯行を目撃していました。スリョンとローガンもユニが死んだときの車載映像を手に入れ、ソジンによる殺害を知ります。スリョンの復讐には、娘ソラに加え、ユニの死への怒りも重なっていきました。
ダンテの最後は銃撃と転落――ヘラパレスも爆破される
追い詰められても、ダンテはスリョンの幸福を壊そうとする
スリョンたちはダンテとソジンの利害の食い違いを突き、2人を互いに争わせます。逃亡したダンテは船で国外へ逃げるつもりが、罠にはまって日本の精神科病院へ。そこでペク・ジュンギという名前で拘束されました。
それでもダンテは病院から脱出し、韓国へ戻ります。スリョンとローガンの約婚を知ると、ヘラパレスに爆弾を設置。スリョンに1人でペントハウスへ来るよう迫りました。もう富も家庭も失っているのに、最後まで他人の幸せだけは許せないんです。
爆弾の存在を知ったローガンは、住人の避難を進めます。その間、スリョンはダンテと向き合い、銃を構えました。
起爆ボタンを押したダンテが、ヘラ像の噴水へ落ちる
スリョンが撃っても、ダンテは一度起き上がって襲いかかります。もみ合いの末、スリョンの放った弾丸が頭部に命中。しかし、その瞬間にダンテは起爆ボタンを押し、高所からヘラ像の噴水へ転落しました。
ダンテはここで死亡し、彼が仕掛けた爆弾によってヘラパレスも崩壊します。ソラが転落した場所にダンテも落ち、富と支配の象徴だった建物まで失われる。この決着の構図は、かなりはっきりしています。
スリョンも崩壊する建物に取り残されますが、ローガンが救出し、2人は脱出します。ダンテとの対決を生き延びたスリョンには、ソジンとの最後の対決が待っていました。
スリョンの最後はなぜ自死だった? 崖の回想で明かされる選択

ユンチョルの死を経て、ウンビョルが母を告発する
ソジンは認知症を装い、責任を逃れようとしていました。元夫ハ・ユンチョルはその嘘を見抜き、娘ウンビョルを連れ出そうとしますが、ソジンとの争いで転落し、命を落とします。
ユンチョルはすでにロナを救った際の負傷で視力を失い、体も弱っていました。最後に愛情を向けた相手はユニ。スリョンが駆けつけるころには、また1人、復讐に関わった人を失っていたのです。
ウンビョルは、ソジンが父を死なせたという話を最初は受け入れません。そこでスリョンはウンビョルを連れ、ユニが殺された崖へソジンを呼び出しました。母の言動を目の当たりにしたウンビョルは、母がユニを殺したと警察へ通報します。
警察が迫る中、ソジンとスリョンは崖際でもみ合いになり、スリョンが転落。第13話の時点では、ソジンに突き落とされたように見える終わり方でした。
救命胴衣とGPSを置いてきたスリョンは、自ら手を離した
第14話の回想で、転落までの事情が明かされます。ローガンは、もしものときにスリョンを助けられるよう、特別な救命胴衣とGPSを渡していました。ところがスリョンは、それらを身につけず、ソジンに会いに行っていたんです。
崖でスリョンはソジンにつかまったあと、自ら手を離して落ちます。最終回で明かされる真相は、スリョン自身が救助を受ける備えを手放し、死を選んでいたというものです。ローガンは残された物を見つけ、やがて遺体発見の知らせを受けました。
スリョンは、ナ・エギョ、ユニ、ユンチョルらを失ったことに強い罪悪感を抱いていました。ローガンのそばで幸せを感じる一方、亡くなった人々を思うと、その先の幸福を自分に許せなかった。最期には、彼らに許しを請いたい気持ちを語ります。
スリョンは周囲の死を自分のせいだと思い詰めていました。ローガンはその自責を否定し、彼女を慰めて支えていました。
考察:復讐を果たしたスリョンに残った喪失の痛み
スリョンはダンテを倒し、ソジンの罪を娘の前で暴きます。それでも、失った人々が戻ることはない。その痛みが、復讐を果たした喜びを上回ってしまったように感じます。
ただ、理由が分かっても「それなら死ぬしかなかった」とは思えません。子どもたちもローガンも残っているので、「そこは生きていてほしかった」と言いたくなりますよね。スリョンの選択を必然や正解と受け止めるより、彼女が幸福を選べなくなった悲劇として見ると、私はしっくりきます。
ソジンは無期懲役に――娘の証言と、3年後の最期
ウンビョルは母の嘘を暴き、歌う人生を自ら断とうとする
裁判でもソジンは認知症のふりを続けます。そこに証人として立ったのが、ウンビョルでした。娘は母の病気が演技だと告げ、母の犯罪について証言します。
ウンビョルは、自分のために母が罪を重ねたと責任を感じ、もう歌わないという意思を示して首を傷つけます。娘の行動にソジンは取り乱し、演技を保てなくなりました。その末に下される判決が、無期懲役です。
母が勝ち続けるために娘へ押しつけてきた声楽の成功を、娘自身が拒む場面なんですよね。母の期待に応えて歌うことと、自分が生きたい人生が、とうとう切り離されます。
法廷ではソジンがスリョンの死について責任を問われました。最後の回想では、スリョンが自ら手を離したことが明かされます。
喉頭がんを患ったソジンは、娘を遠くから見て命を絶つ
3年後、ソジンは喉頭がんを患い、刑務所から一時的な外出を許されます。向かった先には、教会で聖歌隊を指導しているウンビョルがいました。
ソジンは娘の前に姿を見せず、穏やかに暮らす様子を遠くから見つめます。そして娘への謝罪と、自分のようには生きず幸せになってほしいという願いを残し、自ら命を絶ちました。
ウンビョルは、刑務所での公演に向けて聖歌隊を指導していました。けれど、母娘が直接再会することは最後までなかったのです。
地位も財産も失い、誇ってきた歌声に関わる病気を抱え、娘の日常にも戻れない。ソジンの結末は、単に刑務所へ送られて終わるより、ずっと孤独なものになっています。
3年後のロナたちはどうなる? 恋愛と仕事に残った希望

ロナはソプラノ歌手、ソクフンはピアニストとして再会する
ペ・ロナは世界で活躍するソプラノ歌手になり、チュ・ソクフンはピアニストとして歩んでいます。2人の交際も続いており、忙しい生活の合間にソウルで再会。食事の場面には、ようやく恋人同士で会えた喜びがあります。
帰国公演では、ソクフンがロナの伴奏を務めます。ロナはローガンへの感謝を示し、歌を亡き母ユニにささげました。母に歌う姿を見せられない寂しさは残りますが、母が願った声楽家の夢は、ロナ自身の努力で実現したんです。
豪華な食卓に誰かの脅迫がついてくるドラマで、2人が普通に食事をするだけでもほっとします。ここはパスタを最後まで食べていてほしいですね。
ソッキョンは働き、ウンビョルは聖歌隊を指導する
チュ・ソッキョンは、飲食店でアルバイトをしながら歌を教えます。以前のように裕福な家の力で押し通す暮らしから、自分で働く日々へ変わりました。
シーズン3では、彼女がスリョンの実娘で、ソラとは双子だったことも判明しています。かつていじめたソラが自分と血を分けた姉妹だったという痛みを抱えたうえでの再出発。歌を教える姿には、他の子を押しのけて勝つことから離れた変化を感じます。
ウンビョルは法廷での自傷後も生存し、3年後には教会で聖歌隊を指導していました。若い世代には、大人の競争から離れ、音楽や仕事を自分のために続ける未来が残ります。
マリは再び豊かに、ギュジンは詐欺で逮捕される
カン・マリは新しいペントハウスへ移ります。生き残った大人の中では前向きな着地。一方のイ・ギュジンは、3年後にも詐欺を働き、また警察に逮捕されました。ここまで来て、また逮捕です! そこまで懲りないところだけは変わらないんですね。
ソッキョンの勤務先には、ダンテに似たホームレスの男性も現れます。男性はダンテとは別人で、ソッキョンは彼に食事を差し出しました。
私には、顔が似た男性を見て昔のように見下さず、食事を差し出すソッキョンの変化が印象に残りました。人物の正体に驚く場面でありつつ、彼女が人に接する態度も見せる一場面だと受け取っています。
ローガンも亡くなっていた――ラストの再会と赤い糸

公演で描かれる2人と、死後の再会
ロナの公演には、ローガンとスリョンがいるように見える場面があります。ローガンがスリョンと会場を去る様子もあり、「また生存が判明した?」と期待したくなるところです。
しかし終盤で、ローガンもスリョンの死後、がんの再発によって亡くなっていたことが明かされます。
最後の場面では、亡くなったスリョンとローガンが死後の世界で再会しました。
考察:赤い糸は、引き裂かれた2人が再び結ばれる象徴
再会したスリョンとローガンの手は、赤い糸で結ばれています。2人はともに去っていきました。
この赤い糸を、今度こそ離れずにいられる2人のつながりと読むのは自然だと思います。ただ、幸せそうな再会があっても、現実に残された子どもたちの喪失はなくなりません。
だから私は、恋愛だけなら救いを感じるラスト、家族の物語としては悲しいラストと受け止めています。「ハッピーエンド」の一言で片づけるには、ロナが母へささげる歌が寂しすぎるんですよね。
韓国版は全14話、日本DVD版は全28話
日本のDVD版『ペントハウス3』は、1話を短く分割した全28話構成。DVD-BOX1に第1〜14話、DVD-BOX2に第15〜28話が収録されています。韓国版の最終回は第14話、日本DVD版の最終回は第28話です。数字だけ同じでも、物語の位置が違うんです。
崖の回想とロナの公演で明かされる結末
韓国版シーズン3第12〜14話で確かめたい場面
結末が頭の中で混ざったら、次の場面を見返すと人物の生死を追えます。最後の笑顔だけで判断すると、この作品には見事に振り回されますね。
- 第12話から第13話冒頭:ダンテが起爆ボタンを押した瞬間と、崩壊するヘラパレスからローガンがスリョンを救う場面。
- 第13話終盤と第14話の回想:崖での対決に加え、スリョンが救命胴衣やGPSを身につけなかったこと、自ら手を離した瞬間。
- 第14話のロナの公演とラスト:ローガンへの感謝を述べ、母に曲をささげる場面から、スリョンたちを結ぶ赤い糸まで。
日本の分割版は、韓国版と話数の割り振りが異なります。韓国版第14話の後半の回想で、スリョンが自ら手を離したことが明かされます。
登場人物の顔を振り返る公式予告
日本発売元PLAN Kエンタテインメントの『ペントハウス』予告です。シーズン1の人物関係と、ヘラパレスの雰囲気を振り返れます。
FAQ:ペントハウス3最終回で気になること
スリョンは結局、ソジンに殺されたのですか?
最終話の回想では、スリョンは助かるための装備を残して出かけ、崖で自分から手を離しています。直前の対決と裁判だけでは見えなかった、彼女の意思がそこで判明するんです。
ローガンの死因は車の爆発ですか?
爆破事件は生き延びています。その後スリョンを救出し、復讐にも協力しましたが、彼女を失ったあとに再発したがんで亡くなりました。
ロナとソクフンは別れますか?
最後まで恋人関係が続きます。3年後には音楽家同士で再会し、ロナの帰国公演でも歌とピアノで共演する姿が描かれました。
ダンテに似たホームレスは、本人が生き残った姿ですか?
ソッキョンが店で会った男性は、ダンテに顔が似た別人です。ダンテ自身は、スリョンの銃撃を受けて噴水へ転落し、命を落としました。
全員が不幸になる結末なのでしょうか?
親世代には多くの死がある一方、ロナやソクフンは音楽で成功し、ソッキョンやウンビョルも別の暮らしを始めます。大人の悲劇と、子どもたちの再出発が同時に描かれる終幕ですね。
まとめ
『ペントハウス3』では、ダンテとソジンへの復讐を果たしたスリョンが、亡くなった人々への罪悪感を抱えたまま、自ら死を選びました。崖の転落に隠されていた意思、ソジンの孤独な最期、ローガンとの死後の再会まで含めて、長い復讐劇が終わります。
その一方で、舞台に立つロナや、歌を教えながら働くソッキョンには続く日常があります。失ったものは大きい。それでも子どもたちが親と同じ生き方を繰り返さずに済んだことが、この結末に残った希望だと思います。