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プリズナーズ ネタバレ|犯人は誰?ラストの笛でケラーは助かった?

プリズナーズ ネタバレ|犯人は誰?ラストの笛でケラーは助かった?

この記事は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の映画『プリズナーズ』(2013年劇場公開版)の結末までのネタバレを含みます。

あの笛、気になりますよね。ケラーが見つかるかどうかというところで映画が終わるので、思わずリモコンを握り直したくなります。再生ボタンを押しても、続きは増えてくれません。

先に核心を答えると、少女たちの誘拐を主導した真犯人は、アレックスの叔母として暮らしていたホリー・ジョーンズです。笛に反応するロキの姿で、幕が下りるんです。

感謝祭の失踪で、なぜアレックスが疑われた?

アレックスの拘束からケラーの監禁まで

娘2人が消え、キャンピングカーだけが手がかりになる

感謝祭の日、ケラー・ドーヴァーの一家は、友人のフランクリン・バーチの家で食事をします。ケラーの娘アンナと、フランクリンの娘ジョイが一緒に過ごす、いつもの家族同士の集まりでした。

アンナは、父にもらった緊急用の笛をなくしています。ジョイとその笛を探しに出たあと、2人の姿が見えなくなりました。呼びかけても帰ってこない。大人たちの時間は、この瞬間から一変します。

子供たちが近所のキャンピングカーで遊んでいたことが、捜査の手がかりです。担当のロキ刑事は該当する車を見つけ、車内にいた青年アレックス・ジョーンズを拘束しました。

証拠不足の釈放と、ケラーだけが聞いた言葉

アレックスの受け答えは幼く、ロキは彼が計画的な誘拐を実行できるのか疑問を持ちます。車からも、少女たちの誘拐を裏づける物的証拠は見つかりません。警察はアレックスを釈放し、叔母のホリーに引き渡すことになります。

ところが、釈放時にケラーが詰め寄ると、アレックスは、自分が離れるまでは少女たちは泣かなかった、という趣旨の言葉を小声で口にしました。ケラーにとっては、娘たちと接触した人間しか言えない言葉です。ロキに訴えても、ケラーが聞いた言葉だけでは再び拘束する証拠になりませんでした。

さらにケラーは、アレックスが犬を乱暴に扱い、少女たちが歌っていた「ジングルベル」の替え歌を口ずさむ姿を見ます。疑いが確信に変わる材料が重なったんですね。アレックスは少女たちを知っており、誘拐の主犯はホリーです。

父の捜索は、アレックスへの拉致と拷問に変わる

ケラーはアレックスを拉致し、自分が所有する空き家に監禁します。娘の居場所を聞き出そうと殴り、やがて狭い区画に閉じ込めて熱いシャワーを浴びせる拷問にまで進みました。

ジョイの父フランクリンも、ためらいながら加わります。妻のナンシーも監禁を知りますが、夫婦は警察に知らせず、ケラーの暴走を止めきれません。自分の子を助けたいという願いが、他人を閉じ込める行動に変わってしまったわけです。

一方、ケラーの妻グレイスは娘の失踪で衰弱していきます。その間も、ケラーは空き家でアレックスを傷つけ続けました。この時点で、娘を奪われた父が、自らも拉致と監禁の加害者になっています。

ケラーの焦りは分かるんです。家の前で子供の姿を一瞬見失うだけでも、心臓が跳ねますよね。それでも、暴力で追い詰めれば正しい答えが出る、とは思えません。苦しんで黙る姿を、犯人だという証拠にしてしまうのが怖いところです。

ボブの血まみれの服と、神父宅の遺体は何だった?

神父の地下室に残った、迷路のペンダント

ロキは別の手がかりも追い、パトリック・ダン神父の家を捜索します。地下室で見つかったのは、身元の分からない男性の遺体でした。首には迷路の模様があるペンダントをつけています。

神父は、その男が子供たちを殺したと告白したため、自分が殺したと認めます。少女2人の捜索中に、過去の児童殺害につながる遺体が出てきたんです。しかし、この段階では、男が誰で、現在の事件とどう結びつくかが分かりません。

ボブの自殺後、血と衣服の意味がひっくり返る

少女たちの無事を祈る集会で、ロキは不審な男に気づきます。声をかけようとすると男は逃げ、その後、ボブ・テイラーという人物だと判明しました。ロキが彼の家を調べると、壁には迷路の絵。容器の中には蛇と、血のついた子供服がありました。

親たちは衣服の一部を娘の物だと認め、少女たちが殺されたのではないかと疑います。けれど、ボブは取り調べ中も迷路を描くばかりです。ロキが激しく問い詰めるなか、警官の銃を奪い、自ら命を絶ってしまいました。

その後の調査で、衣服に付着していた血は、少女たちの血ではなく豚の血だと分かります。アンナとジョイの衣服は、ボブがそれぞれの家に忍び込んで盗んだ物でした。

つまり、娘の服があるからといって、娘の遺体がそこにあるわけではありません。家に忍び込んで服を盗んだ人間が、誘拐犯に見える状況を作っていたんです。血まみれの服だけで最悪の結論に飛びついた捜査は、ここで行き詰まります。

ボブも、子供の頃にホリー夫妻に誘拐された被害者でした。迷路や蛇への執着は、その過去とつながっています。今回の少女2人をさらった人物ではなく、自分が受けた監禁をなぞるような行動をしていたんですね。

監禁中の迷路の本には、全部解けば家に帰れるという指示がありました。迷路は、子供たちが解放を待ちながら取り組まされた物でもあるんです。ボブが繰り返し描く絵と、アレックスの口にする言葉が、同じ過去を指しています。

真犯人ホリーの告白で、誘拐と迷路がつながる

ホリー夫妻と誘拐された人々の関係

ジョイの言葉が、ケラーをホリーの家へ向かわせる

拷問を受けるアレックスは、迷路について口にします。その意味を知ろうと、ケラーはホリーの家を訪ねました。ホリーは自分たちの過去を話しますが、ケラーは少女たちを発見できないまま帰ります。

やがて、アンナとジョイは監禁場所から逃げようとし、ジョイだけが脱出に成功します。病院でジョイはケラーに、監禁されていた場所に彼もいた、という意味の言葉を告げました。

ケラーは、自分が訪ねたホリーの家だと気づきます。彼がアレックスのことを尋ねていたとき、少女たちは同じ家にいたのです。娘のすぐ近くまで行っていたのに、帰ってしまっていた。ここは、画面のこちらから呼び止めたくなりますよね。

ジョイの証言を聞いたケラーは、病院を飛び出してホリーの家へ向かいました。ロキもケラーの急な行動を追いますが、2人は別々の場所へ進んでいきます。

動機は、子供を奪って親の信仰を壊すこと

ケラーが再び訪ねると、ホリーは銃を向け、本性を現します。彼女と夫は、実の息子をがんで失ったあと、神への信仰を失い、子供の誘拐を繰り返していました。

ホリーは、子供を消すことで親が信仰を失い、悪魔のように変わっていくことを、神に対する戦いとして語ります。ホリーの狙いは子供を奪うだけでなく、残された親まで絶望と暴力に追い込むことでした。

娘を助けようとして青年を拷問するケラーの姿は、まさに彼女の言う変化と重なります。犯人を捕まえたい気持ちが強くなるほど、犯人の望む姿になってしまう。ここが、この映画の嫌なほど鋭いところです。

アレックスはホリーの本当の甥ではありません。幼い頃に夫妻が最初に誘拐した少年で、本名はバリーでした。叔母と甥に見えていた暮らしそのものが、長く続いた誘拐の結果なんです。

アレックスは少女たちをキャンピングカーに乗せており、ホリー宅へ来るきっかけを作っていました。少女たちを帰さず監禁したのはホリーです。

さらにホリーは、アレックスがいなくなって寂しかったため、少女たちを穴に放置せず、家の中に置いていたと話します。ケラーによるアレックスの拉致が、思いがけず少女たちを生かす時間につながっていたんですね。ただ、ケラーはそれを狙って行動したわけではありません。

ケラーは脚を撃たれ、車の下の穴に閉じ込められる

ホリーは、アンナに会いたければ従うようケラーを脅し、薬の入った液体を飲ませます。庭には、車の下に隠された穴がありました。ケラーは脚を撃たれ、その穴に入ることを強いられます。

穴の中にアンナはいません。ケラーが見つけるのは、娘のなくした笛です。娘を探していた父が、今度は自分の居場所を誰かに知らせなければならない立場になりました。

この場所で、アレックスへの監禁とケラー自身の監禁がつながります。人を閉じ込めていた側が、地上の足音を待つ側に変わるんです。父親だから助けに来た、その勢いだけでは抜け出せない穴でした。

ロキは写真からホリーを見抜き、アンナを病院へ運ぶ

ケラーの空き家でアレックスを発見する

病院を出たケラーを追うロキは、ケラーが所有する空き家へ向かいます。そこで見つけたのはケラーではなく、拷問されていたアレックスでした。ケラーが隠していた監禁が、ようやく明るみに出ます。

アレックスの発見を知らせるため、ロキはホリー宅を訪れました。家の中の写真に写るホリーの夫が、あの迷路のペンダントをつけています。神父宅の遺体、ボブの迷路、ホリーの夫。そのつながりから、ロキはホリーが誘拐犯だと気づくのです。

神父宅の遺体は、行方不明になっていたホリーの夫でした。少女たちの事件とは別に見えた遺体が、同じ夫妻による児童誘拐と殺害へ結びつきます。ペンダントが画面に出たときに覚えていれば、ここで点と点がつながりますね。

ホリーとの銃撃、少女2人の生還、バリーの帰還

家の奥で、ロキはアンナに薬物を注射するホリーを見つけます。制止すると撃ち合いになり、ホリーは死亡しました。ロキも銃弾を受けて負傷します。

ロキは負傷したままアンナを病院へ運びます。最後まで自分で娘を助けようとしていたケラーに代わり、アンナを病院に届けるのはロキなんです。

アンナとジョイは生きて戻り、病院で治療を受けるロキを訪ねます。ただ、ケラーの居場所はまだ分かっていません。グレイスは娘を取り戻せても、夫が帰ってこない状態でした。

そして、アレックスには別の決着があります。終盤の新聞記事で本当の家族との再会が明らかになり、バリーは、誘拐から26年を経て家族のもとへ戻ります。生きていた息子がようやく帰るという、少女たちの救出とは違う時間の重さです。

アレックスとボブの違いまで考えると、少女2人の生還だけで晴れやかな気分になれないのも分かります。

ラストの笛でケラーは助かった?音とロキの反応を考える

穴の笛からロキの反応と終幕まで

映画が映すのは、笛の音と振り返るロキまで

終盤、ロキは捜索が行われているホリー宅の庭に戻ります。そこで、かすかな笛の音が鳴りました。一度は流しかけたロキが、繰り返す音に反応して足を止め、庭へ振り返ります。

そこで映画は終わりです。

笛は、穴にいるケラーが地上へ送る救助の合図です。序盤にはアンナが探していた物で、終盤にはケラーが見つけた物でした。父が娘に渡した緊急用の道具が、父自身のために使われるんですね。

病院では、アンナが笛を見つけたと話していたことに対し、グレイスは娘の笛を新しく用意したと説明します。娘が持っている笛を見て、穴にあった笛はどうなったの、と混乱するかもしれません。穴で拾った笛はケラーの手元に残っています。

考察:救出への期待は強い。ただし、ロキの認識は見えない

私には、ロキがケラーを見つける希望を残した終わり方に感じられます。少女を助けるために負傷しても動き続け、関係のなさそうな遺体と写真のつながりまで見抜いた刑事です。最後の小さな音にも反応する姿を見れば、今度も調べてほしいと期待しますよね。

ただ、ロキが音をはっきり笛だと聞き分けたのか、ケラーの合図だと認識したのかは、表情から読む部分です。反応した動作までは映っていても、彼の頭の中や次の行動までは見えませんでした。

もう少しだけカメラを回して!と言いたくなる終幕ですが、すべてを映さないからこそ、観終わってからも音に耳を澄ませてしまうんです。

考察:題名の「囚われた人々」には、ケラーやアレックスも含まれる

『プリズナーズ』は、複数の囚われた人々を意味する題名です。物理的に閉じ込められるのは少女たち、アレックス、そしてケラー。さらに、ホリーは息子を失った怒りに、ケラーは娘を救う執念に囚われている、と私は読みます。

ボブも、かつての監禁場所からは離れていても、迷路と蛇を繰り返す暮らしから抜け出せていません。犯人を当てて終わる話の先に、奪われた時間や、人を傷つけてしまった親の姿が残ります。

ロキも、捜査の途中で冷静さを失う場面があります。ボブを問い詰めた場面では感情を抑えきれず、目の前で彼を失いました。その刑事がアンナを救い、最後には小さな合図に反応する。私はそこに、失敗しても人を助ける仕事を続ける姿を感じます。

『プリズナーズ』は2013年の映画です。

もう一度観るなら、笛・衣服・ペンダントを追ってみる

結末を知ってから観直すなら、人の怪しさだけでなく、物がどこから来たかに注目してみてください。初見では犯人探しに忙しくて、首元の小さなペンダントまで目が回りませんよね。犯人探し、目が二つでは足りません。私なら、一度は止めて見返したくなります。

注目する物観直したい場面つながる疑問
アンナの笛感謝祭に笛を探す話と、ケラーが穴で拾う場面最後の音は、誰が地上へ送る合図なのか
血のついた子供服ボブ宅の捜索と、血液・盗まれた衣服の調査少女の持ち物があれば、少女を殺した証拠になるのか
迷路のペンダント神父宅の遺体と、ホリー宅にある夫の写真過去の児童殺害と、今回の監禁が誰を通じてつながるのか

事件の発端を振り返る公式予告

少女の失踪と父の行動を紹介する、ワーナー・ブラザースの公式予告です(英語)。

よくある質問

『プリズナーズ』の犯人はアレックスですか?

少女2人を監禁し、ケラーに犯行を告白するのはホリーです。アレックス自身には、幼少期に連れ去られたバリーという正体があります。少女たちをキャンピングカーに乗せたのはアレックスでした。

ボブ・テイラーは少女たちを殺していないのですか?

今回の誘拐や少女2人の殺害をした人物ではありません。ボブ宅の血は豚由来で、娘の服があった理由には家への侵入と盗みが関わります。ボブの命は取り調べ中の自殺で失われました。

神父の家にあった遺体は誰ですか?

ホリーと児童誘拐を繰り返していた夫です。遺体のペンダントと、ホリー宅の写真に写る首飾りが、ロキに身元と事件のつながりを気づかせます。

アンナとジョイは2人とも生きていますか?

どちらも生還します。先に逃げ出せたのがジョイで、残ったアンナはロキによって病院へ運ばれました。終盤には、回復した2人がロキの病室を訪れる姿があります。

笛が鳴ったなら、ケラーの生存は確定ですか?

笛の合図を送っている時点で、ケラーは生きています。

まとめ

『プリズナーズ』の真相は、ホリーが夫と重ねてきた児童誘拐へ行き着きます。疑われた青年たちもその過去の被害者で、ケラーは焦りのまま、アレックスに新たな監禁と暴力を加えてしまいました。

少女たちは戻り、バリーも家族にたどり着きます。笛に救いの希望を感じながら、ケラーのしたことの重さも残る。あの終わり方が忘れにくいのは、そこだと思います。

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