土曜日の朝、トーストをかじりながらテレビをぼんやり眺めていると、画面の中でアナウンサーがひたすら冷凍チャーハンを食べ続けている。
あるいは、何十台もの掃除機を並べて、ひたすら小麦粉を吸い続けている。
そう、TBS系列『サタデープラス(サタプラ)』の名物コーナー、「ひたすら試してランキング」です。
我が家でも、この時間は義母と夫、そして小学4年生の息子が食い入るように画面を見つめています。
「あら、このポン酢が1位だって。お父さん、今度これ買ってきてよ」
なんて会話が繰り広げられる平和な朝。
でも、私は知っています。
画面の前のみなさんも、そしてスーパーの棚の前で立ち尽くすみなさんも、心の中でこんなモヤモヤを抱えていることを。
- 「毎週見てるけど、特定のメーカーばかり1位になってない? これってステマじゃないの?」
- 「『忖度なし』って言ってるけど、テレビの演出でしょ? どこまで信じていいのか分からない」
- 「ランキング1位を買ってみたけど、正直『あれ?』って思ったことがある……失敗したくない!」
その気持ち、痛いほど分かります。
現代のスーパーには、ドレッシングだけで50種類以上が並ぶ「選択肢の地獄」が広がっています。
どれを選べばいいか分からない。
失敗して夫や子供に「まずい」と言われたくない。
そんな私たちの心の隙間に、サタプラの「これが正解です!」というランキングは、あまりにも魅力的に響きます。
しかし、ちょっと待ってください。
そのランキング、本当に「ガチ」なんでしょうか?
テレビという巨大なビジネスの中で、スポンサー企業にお金を出してもらっている番組が、本当に「忖度なし」で商品を格付けできるのでしょうか?
この記事を書いている私は、普段はフルタイムの会社員として都内へ片道1時間の満員電車通勤をしつつ、副業でライターをしている40代の主婦です。
長崎の田舎から上京して20年。
東京での一人暮らし経験と、現在は義父母との同居生活で鍛えられた「主婦の直感」、そしてネットの情報の海を泳ぎ回る「ライターとしてのリサーチ力」。
この二つの武器を手に、今日はサタプラの裏側を徹底的に解剖します。
この記事では、サタプラ「試してランキング」が抱える構造的なグレーゾーン、スポンサー企業との切っても切れない関係、そして私たちが無意識にハマっている心理トリックまでを、業界の裏事情も交えながら網羅的に解説します。
さらには、2025年の最新の法規制やBPOの動向も踏まえ、ただ批判するだけでなく、「じゃあどうすればいいの?」という
賢い活用法
までしっかり提案します。
この記事を読めば、あなたはもう、テレビの情報を鵜呑みにして一喜一憂する「情報のカモ」から卒業できます。
「なぜこの商品が1位なのか」
の裏側を理解し、自分にとって本当に必要な「正解」を選び取れる、賢い消費者になれるはずです。
結論から言えば、サタプラのランキングは
「7割信じて、30割疑う」
のが正解です。
では、その「30割の疑い」の正体とは何なのか?
そして残りの「7割」をどう活用すれば、私たちの生活は豊かになるのか?
主婦ライターの私が、ちょっと毒舌も交えつつ、愛を持って切り込みます。
準備はいいですか?
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第1章サタプラ中毒の我が家と、冷めた目の私

まずは、我が家の日常からお話しさせてください。
私の夫は、典型的な「テレビっ子」です。
土曜の朝、サタプラで
「このウインナーが一番ジューシー!」
と紹介されると、その日の午後にはスーパーのカゴにそのウインナーが入っています。
素直というか、単純というか。
「見てみろよ、清水アナが10時間もかけて選んだんだぞ。間違いないって」
夫は得意げに言います。
義母も横で頷いています。
「そうねぇ、あのアナウンサーさん、一生懸命で好感が持てるわよねぇ」
平和です。
非常に平和な日本の食卓です。
でも、ライターとして情報の裏取りをするのが癖になっている私は、心の中でどうしてもツッコミを入れてしまうのです。
「……10時間? たった10時間で何が分かるの?」
考えてもみてください。
家電の耐久性テストなんて、本来なら何ヶ月もかけてやるものです。
味覚だって、体調や食べる順番で変わります。
それをたった一人のアナウンサー(と数人の専門家)が、1日や2日で決めた順位。
それが「神の啓示」のように扱われ、放送直後のスーパーから商品が消える「サタプラ売れ」という社会現象まで引き起こす。
あるコーヒーゼリーが放送後に売り上げ72万%アップしたというニュースを見た時、私は戦慄しました。
72万%ですよ?
ドラゴンボールのフリーザ様だって、いきなり戦闘力72万倍にはなりません。
この影響力の大きさこそが、サタプラの魅力であり、同時に「怪しさ」の根源でもあります。
私たちはなぜ、ここまでランキングに弱いのでしょうか。
そして、その裏でほくそ笑んでいるのは誰なのでしょうか。
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第2章なぜ私たちは「ランキング」という神託を求めるのか

サタプラが人気なのは、単に情報が役立つからだけではありません。
もっと根本的な、現代人の心の闇……
というと大袈裟ですが、心理的な弱点に見事にハマっているからです。
選択のパラドックス:ドレッシング50種類の地獄
皆さんは、仕事帰りの疲れた頭でスーパーのドレッシング売り場に立った時、絶望したことはありませんか?
和風、ごま、シーザー、イタリアン、中華、ノンオイル……。
メーカーも大手からPB(プライベートブランド)、ちょっとお高い専門店系まで、軽く50種類は並んでいます。
心理学に
「選択のパラドックス」
という言葉があります。
人は選択肢が多すぎると、選ぶ自由を喜ぶどころか、選ぶこと自体にストレスを感じ、結果として不幸になるという理論です。
「どれが一番美味しいの?」
「失敗したくない」
「高いのを買ってハズレだったらどうしよう」
脳のリソースが枯渇した私たちにとって、この「選択」という作業は苦行以外の何物でもありません。
そこに現れるのが、サタプラです。
白衣の天使(アナウンサー)が微笑んで言います。
「私たちが全部試しました! 迷わなくていいんです! これが1位です!」
これはもう、救済です。
神託です。
私たちがサタプラに求めているのは、「商品のスペック」ではありません。
「選ぶ面倒くささからの解放」なのです。
「テレビで1位だったから買った」という事実は、もし家族に「これ微妙だね」と言われた時の言い訳(免罪符)にもなります。
「私が選んだんじゃないの、テレビが言ってたの!」と。
「10時間検証」という労働の正当化
サタプラの特徴といえば、画面の隅に表示される「検証時間 12時間30分」といったテロップ。
そして、髪を振り乱しながらひたすら試食し、ピンセットで具材を数え、重さを量るアナウンサーの姿。
これを見て、「効率悪いな」と思う人は稀でしょう。
多くの人はこう思います。
「うわぁ、大変そう……」「ここまでやってくれたんだから、信用できるわ」と。
ここには
「労働の正当化(Effort Justification)」
という心理効果が働いています。
人は、ある結果を得るために多大な労力が費やされたことを知ると、その結果の価値を無条件に高く見積もる傾向があります。
「これだけの汗と涙が流されているのだから、このランキングには嘘がないはずだ」
そう信じたくなるのです。
私もライターとして、記事を書くのに何冊も本を読んでリサーチします。
でも、読者が求めているのは「私がどれだけ苦労したか」ではなく「正しい情報」ですよね。
しかしサタプラは、この「苦労(プロセス)」そのものをエンターテインメントとして見せることで、情報の信頼性を担保するという、非常に高度な(そしてちょっとあざとい)演出を行っているのです。
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第3章:業界の闇?「忖度」と「ステマ」のグレーゾーンへようこそ

さて、ここからが本題です。
「忖度なし」を謳うサタプラですが、本当にそうなのか?
構造的な「グレーゾーン」に切り込んでみます。
長崎の母ちゃんには見せられない、大人の世界の裏事情です。
スポンサーという絶対君主
テレビ番組は、霞(かすみ)を食べて生きているわけではありません。
莫大な制作費は、スポンサー(広告主)からの広告収入で賄われています。
これは資本主義の基本ルールです。
サタプラも例外ではありません。
2024年から2025年にかけての主なスポンサーを見てみると、以下のような企業が名を連ねています。
- アイリスオーヤマ(家電界の風雲児)
- ニチレイ(冷凍食品の巨匠)
- セブン&アイ・ホールディングス(コンビニ界の覇者)
おや?
と思った方。
その勘は正しいです。
これらの企業の商品は、サタプラのランキングで頻繁に登場し、そして高確率で上位にランクインしています。
「やっぱり金で順位を買ってるんじゃないか!」
と憤りたくなる気持ちも分かりますが、話はそう単純じゃありません。
もし露骨に
「1000万円払うから1位にしてくれ」
という契約があれば、それは完全にクロ。
違法なステマですし、今の時代、内部告発ですぐにバレます。
しかし、テレビ業界にはもっと巧妙な力学が存在します。
それが「アクセシビリティ・バイアス」と「大人の付き合い」です。
番組を作る側からすれば、商品を15種類集めるだけでも大変です。
その時、スポンサー企業は非常に協力的です。
商品の貸し出し、開発担当者の出演、工場取材の許可……。
「番組作り」において、スポンサー企業は最強のパートナーなのです。
一方、スポンサーではない企業、特に競合他社や非協力的なメーカーの商品は、そもそも検証の土俵に上がりにくい。
そして評価の段階でも、
「いつもお世話になっているあそこの商品を、無下にはできないよね」
という空気が働かないわけがない。
人間だもの。
直接的な指示はなくても、「関係性の深い企業の商品が、自然と有利な扱いを受ける」。
これが「構造的な忖度」の正体です。
結果として、アイリスオーヤマの家電やセブン-イレブンの惣菜がよく登場し、よく褒められる。
これは「やらせ」ではなく、ビジネスエコシステムの結果なのです。
「最下位」を映さない優しさという名の隠蔽
サタプラが「ガチ」かどうかを見極める最大のポイント。
それは「最下位を公表するかどうか」です。
皆さんも気づいているはずです。
ランキングで発表されるのは、基本的にトップ5だけ。
たまに「ワースト」的なダメ出しもありますが、商品名が分からないようにモザイクがかかっていたり、「惜しい!」というニュアンスで処理されていたりします。
本当に消費者のことを第一に考える「忖度なし」のジャーナリズムなら、「買ってはいけないワースト商品」こそ実名で教えてほしいですよね?
「この掃除機は吸引力がなさすぎてゴミが増えます」
「このパスタソースは味が薄すぎてお湯みたいです」
そう言ってくれたら、私たちは無駄なお金を使わずに済みます。
でも、サタプラはそれをしません。
なぜか?
敵を作りたくないからです。
もし特定の商品を酷評して、そのメーカーが激怒したらどうなるか。
スポンサーになってくれなくなるかもしれない。
番組への協力を拒否されるかもしれない。
テレビ局にとって、それはリスクが高すぎるんです。
一方、雑誌の『LDK』をご存知ですか?
あの雑誌は広告を一切載せず、全商品を編集部が自腹で買って検証しています。
だから平気で
「D評価」
「買うな」
と実名で書ける。
あれこそが真の「忖度なし」です。
サタプラの「忖度なし」は、あくまで
「テレビ番組として成立する範囲内での(=スポンサーを怒らせない範囲での)、演出された忖度なし」
だと理解しておく必要があります。
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第4章数字は嘘をつかないが、詐欺師は数字を使う

「でも、サタプラはちゃんと点数を出してるじゃない!」
夫はそう反論します。
確かに、
5項目×10点満点=50点満点
という数値化は、客観的に見えます。
しかし、ここにもマジックがあります。
評価基準というブラックボックス
長崎出身の私としては、「味」の評価には特に敏感です。
東京に来て最初に衝撃を受けたのは、うどんのつゆが黒いことと、醤油が辛いことでした。
九州の醤油は甘いんです。
刺身醤油なんてシロップかと思うくらい甘い。
そんな私の舌で「醤油ラーメンランキング」をつけたら、間違いなく九州系の甘い醤油を使ったラーメンが1位になります。
でも、東京の人が審査したら「甘すぎる」と低評価になるでしょう。
つまり、
「味」という項目は、誰が審査するかによってどうにでもなる「調整弁」
なんです。
番組ではプロの料理人が審査員として登場しますが、彼らの好みがランキングに反映されないはずがありません。
さらに言えば、「どの5項目を選ぶか」も番組側の自由です。
例えば、あるスポンサー企業の掃除機を1位にしたいとします。
その掃除機は「吸引力」はイマイチだけど、「軽さ」と「安さ」はずば抜けている。
そんな時は、評価項目における「吸引力」の配点比重を下げ、「軽さ」と「コスパ」という項目を設定して重視すればいいんです。
そうすれば、嘘をつくことなく、堂々とその商品を「総合1位」にできます。
数字は嘘をつきませんが、数字の使い方は嘘をつける。
「客観的なデータ」に見えるものも、実は「主観的なルール設定」の上に成り立っていることを、私たちは忘れてはいけません。
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第5章:2025年現在私たちは騙されているのか?

時代は進み、今は2025年11月。
ステマに対する世間の目はかつてないほど厳しくなっています。
そんな中、サタプラの立ち位置はどうなっているのでしょうか。
BPO勧告という衝撃と、テレビ界の焦り
記憶に新しいのが、2025年7月にBPO(放送倫理・番組向上機構)が出した勧告です。
TBS系列の『熱狂マニアさん!』という番組で、ニトリの商品を過剰に宣伝しすぎたことが「放送倫理違反」だと認定されました。
「これ、番組なの? それとも2時間の長いCMなの?」
と視聴者が混乱するような作りが問題視されたわけです。
これはサタプラにとっても対岸の火事ではありません。
同じTBS系列、同じような商品紹介バラエティ。
制作現場には激震が走ったはずです。
「やりすぎると怒られるぞ」
「もっと中立っぽく見せないとマズいぞ」
現在、サタプラが以前にも増して「数値データ(重さや加熱時間など)」を強調したり、あえてマイナーな地方メーカーの商品をランクインさせたりしているのは、このBPO勧告の影響があると考えられます。
露骨な「特定企業推し」はリスクが高い。
だからこそ、より巧妙に、より自然に見える形でバランスを取っている。
そう見るのが妥当でしょう。
それでもなくならない「サタプラ売れ」
法規制が厳しくなっても、BPOに怒られても、サタプラの影響力は衰えません。
なぜなら、企業側も番組側も、そして私たち視聴者も、この「祭り」を求めているからです。
企業は売上が欲しい。
番組は視聴率が欲しい。
視聴者は「失敗しない買い物」がしたい。
この三者の利害が一致している限り、サタプラというシステムはなくなりません。
72万%アップという数字は、もはや経済現象です。
これだけの力を持つメディアを、企業が放っておくはずがない。
あの手この手で「取り上げてもらうための努力」をするでしょう。
それを「企業努力」と呼ぶか「裏工作」と呼ぶかは、見方次第です。
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第6章他メディアとの仁義なき戦い

サタプラの立ち位置をより明確にするために、他のメディアと比較してみましょう。
| メディア | 特徴 | 信頼性の源泉 | 忖度度 |
|---|---|---|---|
| サタプラ | アナウンサーの長時間検証 | プロセスの可視化 | 中(スポンサーあり) |
| 雑誌LDK | 専門機関テスト・全実名 | 自腹購入・広告なし | 低(ガチ辛口) |
| YouTuber | 長期使用レビュー | 個人の信用・マニア視点 | 低〜中(案件次第) |
| ヒルナンデス | タレントのリアクション | 楽しさ・共感 | 高(ほぼ宣伝) |
LDKとの決定的な違い
雑誌『LDK』は「テストするモノ批評誌」として、広告を一切入れないスタイルを貫いています。
だからこそ、大手メーカーの商品でも
「洗浄力が足りない」
「味が悪い」
とバッサリ斬ることができます。
もしあなたが「真実」を知りたいなら、LDKの方が確実です。
しかし、サタプラにはLDKにはない強みがあります。
それが「シズル感」と「分かりやすさ」です。
テレビの大画面で見る、ジュージューと焼けるハンバーグの映像。
アナウンサーが美味しそうに食べる表情。
これは文字と写真だけの雑誌には真似できません。
「失敗したくない」という理性の欲求はLDKで満たせますが、「美味しそう!食べたい!」という感性の欲求はサタプラが満たしてくれるのです。
YouTuberとの使い分け
家電などは、専門知識を持ったYouTuberのレビューの方が参考になることが多いです。
彼らは
「1ヶ月使ってみた」
「半年で壊れた」
といった長期レビューを発信できるからです。
サタプラの「10時間」では、耐久性や長期的な使い勝手の変化までは見抜けません。
高額な家電を買うときは、サタプラで候補を知り、YouTuberで詳細を確認する。
この二段構えが最強です。
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第7章:主婦ライター直伝!サタプラ・サバイバル術5選

ここまで散々、
「サタプラは完全には信用できない」
という話をしてきました。
「じゃあ、もう見るなってこと?」
いえいえ、違います。
私は毎週見てますし、これからも見ます。
だって面白いもん。
大事なのは「信じる」ことではなく、「使いこなす」ことです。
ここからは、私が実践している
「サタプラの情報に踊らされず、良いとこ取りをするためのサバイバル術」
を伝授します。
術ノ壱:総合順位は無視せよ!「部門別」こそ真実
先ほど言ったように、総合順位は配点のさじ加減で変わります。
だから私は、総合ランキングはエンタメとして流し見します。
注目すべきは「部門別1位」です。
- 「機能性部門1位」
数値で測定しているので信頼性が高い。 - 「コスパ部門1位」
10gあたりの価格など、絶対的な事実に基づいている。
もしあなたが「とにかく安いものが欲しい」なら、総合1位の高い商品を買う必要はありません。
コスパ部門の1位を買えばいいんです。
自分のニーズに合った「部分的な真実」だけを抜き取る。
これが賢い見方です。
術ノ弐:Amazonの「★1レビュー」を読みに行け
サタプラで「これ最高!」と紹介された商品があったら、すぐにポチってはいけません。
スマホを取り出し、Amazonや価格.comを開きます。
そして、あえて
評価の低い「★1」や「★2」のレビュー
を読みに行きます。
そこには、番組では語られなかった「不都合な真実」が書かれています。
「重すぎて手首が腱鞘炎になりそう」
「音がうるさすぎて近所迷惑」
「味がケミカルで無理」
もちろん、中にはただのクレーマーもいますが、複数の人が同じ欠点を指摘していたら、それは事実である可能性が高い。
その欠点が自分にとって許容できるか(例えば、音はうるさいけど吸引力が凄いならOK、とか)を確認してから買う。
これをやるだけで、買い物に失敗する確率は激減します。
術ノ参:一週間「寝かせる」勇気
放送直後のスーパーは戦場です。
サタプラで紹介された商品の棚は空っぽ。
ここで「売り切れだ! 欲しい!」と焦ってはいけません。
人間の心理として、手に入らないものほど欲しくなるものですが、そこはグッと我慢。
一週間、待ちましょう。
一週間経てば、在庫も復活します。
そして何より、放送直後に飛びついた人たちのリアルな口コミがSNSに上がってきます。
「テレビで見て買ったけど、期待外れだったわ……」
という屍(しかばね)たちの声を聞くことができるかもしれません。
あるいは「やっぱり最高だった!」という称賛の声が続いているかもしれません。
一週間経ってもまだその商品が欲しければ、それは本物です。
衝動買いを防ぐための「冷却期間」を設けること。
これも防衛策の一つです。
術ノ肆:スポンサー企業の商品は「話半分」で聞く
番組の冒頭や途中で流れるCMを見て、どの企業がスポンサーかを確認しましょう。
もしスポンサー企業の商品が1位になった場合は、
「商品は良いかもしれないが、演出で3割増しに褒められているかもしれない」
と、心の中で補正をかけることが大切です。
逆に、スポンサーではないメーカー、特に地方の中小企業の商品が上位に入った場合、その信頼度は極めて高いと言えます。
政治力のない企業が勝つということは、実力が本物である証拠だからです。
そういう商品こそ、サタプラが見つけてくれた「宝物」です。
術ノ伍:義母対策としてのサタプラ知識
同居嫁として、これが一番大事かもしれません(笑)。
義母がサタプラを見て
「これ買いましょう」
と言ってきた時、無下に断ると角が立ちます。
そんな時は、サタプラの知識を逆手に取るんです。
「お義母さん、これ総合1位ですけど、部門別の味評価はこっちのメーカーの方が上でしたよ。お義母さん、味にこだわりがあるから、こっちの方がお口に合うんじゃないですか?」
こう言えば、義母のプライドをくすぐりつつ、より確実な商品へと誘導できます。
サタプラを共通言語にして、家庭内の平和を守る。
これぞ主婦の知恵です。
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第8章:【深掘り考察】なぜ「コンビニ」ばかり強いのか?

最後に、もう一つ気になっていることを深掘りさせてください。
最近のサタプラ、やたらとコンビニの商品が強くないですか?
ローソンのスイーツ、ファミマのパン、セブンの惣菜。
「コンビニへの忖度だ!」
と言うのは簡単ですが、私はここにもっと深い「現代のリアル」を感じます。
「買える」ことのエンタメ性
もしサタプラが、北海道の山奥で職人が一人で作っている「幻のチーズケーキ」を1位にしたらどうなるでしょう?
「へぇ、美味しそう」とは思うけど、買えませんよね。
お取り寄せで半年待ちとか言われたら、興味も失せます。
テレビ番組にとって一番怖いのは、視聴者に「自分には関係ない」と思われることです。
その点、コンビニは最強です。
放送が終わった瞬間、サンダル履きで買いに行ける。
「あ、これさっきテレビでやってたやつだ!」
と店で手に取る瞬間の喜び。
これを視聴者に提供できるのがコンビニ商品なんです。
番組制作者側からすれば、視聴率を稼ぎ、SNSで話題にしてもらうためには、視聴者が「自分事化」しやすい商品を扱う必要があります。
それが結果として、全国どこにでもあるコンビニ商品の優遇に繋がっている。
これは企業への忖度というより、視聴者への
「アクセシビリティ(利便性)」の提供
なんです。
「お取り寄せの名品」より「近所のコンビビスイーツ」。
私たちが求めているのが「手軽な幸せ」である以上、ランキングがコンビニだらけになるのは、ある意味で私たちの欲望を反映した結果なのかもしれません。
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結論サタプラは「鏡」である
長々と書いてきましたが、結論です。
サタプラ「ひたすら試してランキング」は、信用できるのか?
答えは「70%信じて、30%疑え」です。
アナウンサーたちが汗を流して検証しているデータ(重さや数など)は本物です。
そこには嘘はないでしょう。
しかし、そのデータの切り取り方、順位の付け方、商品の選び方には、間違いなく「大人の事情」や「演出」が含まれています。
でも、それを責めても仕方ありません。
テレビはボランティアではなくビジネスですから。
むしろ私たちは、この番組を「鏡」として見るべきです。
「選ぶのが面倒くさい」
「失敗したくない」
「みんなと同じものがいい」
そんな私たちの心理が、サタプラという番組を人気者にし、ランキングという神託を生み出しているのです。
だから、賢く利用しましょう。
番組が提示する「正解」を鵜呑みにするのではなく、「提案」として受け取る。
「へぇ、こんな商品があるんだ。面白そう」
と楽しみつつ、最後は自分の目と舌、そしてスマホ(検索)で確認する。
そうやって情報を咀嚼(そしゃく)できるようになった時、サタプラは単なる「怪しいランキング番組」から、私たちの生活を豊かにする
「最強のカタログ」
へと進化します。
今週末のサタプラ、私はまた義母と一緒に見るでしょう。
「あら、これ美味しそう」と言う義母に、「ネットの評判見てみますね〜」とスマホを片手に微笑む。
そんな距離感が、今の私たちにはちょうどいいのかもしれません。
皆さんも、よい週末を。
そして、よいお買い物を!
