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ミザリー(映画)ネタバレ|アニーは死んだ?ラストに現れる理由

ミザリー(映画)ネタバレ|アニーは死んだ?ラストに現れる理由

「あなたの一番のファンです」。雪山で命を救われた直後なら、心強い言葉ですよね? 『ミザリー』の最後のレストランまで来ると、同じ一言で背中が冷えます。

『ミザリー』は、ロブ・ライナー監督による1990年の映画です。

結末のネタバレと、監禁・足首への暴力についての記述があります。

結末では、小説家ポール・シェルダンがアニー・ウィルクスを殺して生還します。ラストに現れるアニーは、事件から18か月後のポールが見る幻覚です。あの家を離れても、恐怖は日常についてくるんですね。

命の恩人が監禁犯に変わるまで

Amazon MGM Studiosによる、1990年映画『ミザリー』の公式予告です。

ポールは、女性主人公ミザリーを中心とする恋愛小説シリーズで成功した作家です。ただ、本人は別の小説を書きたくなり、最新刊でミザリーを死なせてシリーズに区切りをつけました。コロラドのロッジにこもって仕上げた新作の原稿を持ち、車で帰途につきます。

ところが吹雪で車が道路から転落。重傷のポールを救ったのが、元看護師のアニーでした。両脚を骨折してベッドから動けない彼を、自宅で看病し始めるんです。

アニーは、雪で道路がふさがり、電話も通じないと説明します。食事も痛み止めも彼女が用意するので、ポールはその世話に頼るしかありません。水を飲むにも誰かの手が必要なとき、看病してくれる人を疑うのは難しいですよね。

実は、アニーは以前からポールの泊まるロッジを見張り、事故の日も車で後を追っていました。命を助けた相手は、自分の行動をずっと追っていたファン。お礼の言葉を引っ込めるタイミングさえ、つかみにくい相手です。

ミザリーの死を知り、連絡したという嘘を明かす

ポールが感謝のつもりで読ませた新作に対し、アニーは汚い言葉が多いと怒りを見せます。さらに町で買ったミザリーの最新刊を読み、主人公の死を知ると激怒しました。

その勢いで、病院や関係者に知らせたという話が嘘だったと明かします。ポールの居場所を知るのはアニー一人。看病のベッドが、そのまま監禁場所になっていたんです。

アニーは、ポールがロッジで完成させた別の新作を燃やすよう命じました。その新作の原稿は一組だけで、それを失えば書き上げた小説も消えてしまう。痛み止めまで握られたポールは、焼却を受け入れます。

復活小説を書くことが、生き延びる条件になる

続いてアニーは、古いタイプライターと紙を用意し、ミザリーを生き返らせる小説を書かせます。ポールは彼女を刺激しないように従いながら、脱出の機会を探し始めました。

アニーは、書かれた内容にも細かく注文をつけます。最初の案には不満を示し、気に入る展開になると、今度は大喜び。読者は一人なのに、原稿への注文が多すぎます! しかも、その注文を断ると身体に危険が及ぶんです。

ポールの食事、薬、移動、執筆内容をアニーが決める暮らしが続きます。彼にとって小説の続きは、彼女の機嫌を保ち、時間を稼ぐための手段にもなりました。

脱出の試みと、新聞の切り抜きが示すアニーの過去

寝室を出ても脱出できない理由

ヘアピンで部屋を出ても、外へ連絡できない

ポールは、アニーの落としたヘアピンで寝室の鍵を外し、留守中に車椅子で家を探ります。ところが玄関は施錠され、電話線も外されていました。

そこで、少しずつためた痛み止めを使う計画を立てました。ミザリーの復活を祝う食事を提案し、アニーのワインに薬を混ぜるんです。

しかし、アニーが飲む前にグラスを倒し、ワインがこぼれてしまいました。用意した薬も、脱出の機会も一度に失う。食卓に座る二人の距離が近いぶん、ポールの落胆までこちらに伝わってくる場面ですね。

執筆を続ける間、ポールは密かにタイプライターを持ち上げ、腕の力も鍛えます。書くための重い道具を、反撃できる身体を取り戻すために使っていました。

アニーは勤務先の乳児死亡事件で裁判を受けていた

アニーが外出した隙に、ポールは台所からナイフを取り、新聞の切り抜きを集めたアルバムを発見しました。

そこには過去の死亡事件とともに、アニーが看護師として勤めていた病院の乳児死亡事件、逮捕、裁判の記事が並んでいます。アニーは乳児死亡事件の容疑で裁判を受け、証拠不足で無罪となっていました。

自分もこの切り抜きの続きになるかもしれない。ポールの立場で考えると、古い事件の記事が一気に怖くなります。食事も薬も任せている相手の過去ですから。

彼はナイフを寝室へ持ち帰り、反撃に備えます。ところがアニーは、ポールが留守中に部屋を出ていたことに気づいていました。

置物の変化で移動がばれ、両足首を砕かれる

手がかりは、ポールが動かした置物です。アニーは、その変化から彼が部屋を出ていたことに気づきました。置物ひとつで留守中の行動がばれる家。ポールには、休まる隙がありません。

アニーに薬で意識を失わされ、目を覚ますとポールはベッドに縛られています。脚の間に木の角材を挟まれ、ハンマーで両足首を砕かれました。

せっかく回復してきた脚を壊し、再び自分の世話から離れられなくする行為です。看病する人が、今度は足を壊す。その手に身体を任せるしかない怖さに、足首を抱え込みたくなりますね。

バスター保安官はポールを発見し、アニーに殺される

家の外では、ポールの連絡が途絶えたことを心配した出版エージェントのマーシャが、地元のバスター保安官に捜索を頼んでいました。やがて事故車が見つかり、ポールは死亡したと考えられます。

バスターは、車のドアがこじ開けられた痕跡から、誰かがポールを救ったと考え、捜索を続けました。町でアニーを見かけ、その過去やポールの小説への執着を調べ、彼女の家へ向かいます。

アニーは訪問を察すると、ポールに薬を打って地下室に隠しました。バスターには、自分はポールの大ファンで、その遺志を継ぐ小説を書いていると説明します。

いったん帰りかけたバスターを呼び戻したのは、意識を取り戻したポールの声でした。地下室の階段下にいる本人を発見した、その直後。アニーが背後から散弾銃を撃ち、バスターを殺します。助ける人が目の前まで来たぶん、この一撃はこたえます。

アニーはポールとの心中を決めました。そこでポールは、ミザリーの小説を完成させてからにしようと説得し、再び時間を稼ぎます。彼女がどうしても読みたい結末を、自分の命をつなぐために使ったんです。

最後の決着は、原稿への放火とドアストッパー

原稿焼却からドアストッパーでの決着まで

小説の完成祝いで、アニーの注意を原稿へ向ける

ポールは、ライター用の燃料を密かに確保していました。そして復活小説を書き上げると、いつもの完成祝いに使うタバコ、マッチ、シャンパンをアニーに用意させます。

さらにアニー自身のグラスも頼み、彼女が部屋を離れた間に原稿へ燃料をかけました。戻ってきた彼女の目の前で、原稿に火をつけます。

ポールは、アニーが最も大切にしているミザリーの物語を燃やし、その隙に反撃します。原稿を助けようと身を投げ出した彼女へ、重いタイプライターを振り下ろしました。

物語を好きな結末に変えるよう命じてきたアニーにとって、その原稿が焼けることは耐え難い。ポールは彼女の執着を知っているからこそ、火へ注意を向けさせたんですね。

タイプライターで倒したあと、もう一度襲ってくる

そこから二人は激しく格闘し、ポールは銃で負傷します。さらに彼女を転ばせると、頭がタイプライターにぶつかりました。

アニーが倒れたため、ポールは床をはって部屋から逃れようとします。ところが彼女は再び起き上がり、ポールに飛びかかる。こちらまで息を止めてしまう、もう一度の襲撃です。

最後にポールがつかんだのは、ドアを押さえるためのドアストッパーでした。それでアニーの頭を殴り、彼女を殺します。

ポールは、動ける範囲にある物を使って生き抜きました。

なお、アニーが最初に燃やさせたのは、ポールがロッジで仕上げた別の新作。終盤でポール自身が燃やすのは、監禁中に書いたミザリーの復活小説です。

ラストのアニーは幻覚――18か月後も残る恐怖

実際の給仕とポールが見るアニーの幻覚

ポールは作家として再出発し、事件の本を書く提案を断る

映画は、決着から18か月後へ進みます。ポールは杖をついて歩き、ニューヨークのレストランでマーシャと食事をしていました。

ミザリーのシリーズを離れて書いた新作は高く評価され、作家としての仕事も続いています。ポール自身も、あの経験が執筆への情熱を取り戻すきっかけになったと話すんです。

ただ、マーシャが監禁体験をノンフィクションにすることを提案すると、ポールは断りました。小説を書く力は戻った一方で、あの事件について語る気持ちにはまだなれない。仕事ができることと、傷が癒えることには、違う時間がかかるんですね。

給仕が一瞬アニーに見え、同じ言葉が繰り返される

ポールが給仕の女性へ目を向けると、そこにアニーの姿を見てしまいます。直後には本来の給仕の姿に戻り、その女性が、自分もポールの一番のファンだと告げました。

アニーは家での格闘で死亡しています。レストランの姿はポールの幻覚で、長く残った恐怖の記憶が、別の人の姿に重なった場面です。

目の前にいるのは、作品を好きだと言ってくれる人。それでも、同じ言葉を使ったアニーの記憶がついてくるのがつらいところですね。

考察|食事の席にまでアニーの記憶がついてくる

私は、この普通の食事の席で終わるのが怖いと思います。家からの脱出には成功したのに、デザートのワゴンが近づくだけで、あの家にいた感覚が戻ってくる。大事件のあとにも食事はするし、誰かに声をかけられる。その日常に、恐怖が入り込んでしまいました。

原作小説との違いは? 足の処置と結末が変わる

原作『ミザリー』は、スティーヴン・キングが1987年に刊行した小説です。事故、監禁、執筆の強要から反撃へ進む骨組みは共通ですが、暴力と脱出後の出来事には違いがあります。

映画はハンマーによる両足首の骨折、原作小説は片足の切断と、その後の親指の切断です。どちらも痛い話ですが、身体に起きることは大きく変わります。

出来事1990年の映画1987年の原作小説
逃走を妨げる暴力ハンマーで両足首を砕く斧で片足を切断し、切断面を焼く。後に親指も切断する
捜索に来る人物バスター保安官。アニーに射殺される州警察官。アニーに殺される
最後に燃やす原稿復活小説の本物の原稿身代わりの紙。本物は隠して保存する
アニーの最期格闘の末、ドアストッパーで殴られて死亡する格闘で負った頭の傷により、納屋で死亡
脱出後のポール18か月後、新作の評価を得る。給仕にアニーの幻覚を見る復活小説を出版。執筆に苦しんだ後、新しい物語を書き始める

原作でも、燃やした紙にアニーの注意を向け、タイプライターを使って反撃します。格闘で頭を負傷したアニーは納屋へ移動し、チェーンソーを手にしたまま命を落としました。警察が家を訪れ、ポールは救出されます。

保存した復活小説は、脱出後に出版されて大きな成功を収めます。それでもポールは酒に頼り、書けなくなった苦しみに悩まされました。

小説の最後で、彼は新しい物語を思いつき、涙を流しながら書き始めます。原作のポールにも、家を出た後の長い苦しみがあるんです。映画の食事の席と、小説で再び文章を打ち始める場面。それぞれの形で、生還後の彼にまで付き合う結末になっています。

もう一度観るなら、シャンパンと二度の原稿焼却が気になる

結末を知ってから観直すと、冒頭の完成祝いが妙に緊張します。ポールはロッジで新作を仕上げ、シャンパンとタバコで一息ついていました。終盤には同じ習慣が、火をつける道具をアニーに用意させる理由になります。

シャンパン、タバコ、マッチ。少し気取った作家の習慣が、最後には命をつなぐんですね。お祝いの品を見ているだけなのに、落ち着いて乾杯できません!

二度の原稿焼却にも、ポールの立場の変化があります。最初は新しい作品を奪われ、最後はミザリーの結末を自分の手で燃やす。アニーに何を渡すかを、ポールが決める瞬間でもあります。

原作も読むなら、復活小説が保存されることで、その後のポールの暮らしがどう変わるかが気になるところです。

FAQ|ミザリーの結末でよくある疑問

アニーは最後まで生きているのですか?

家での争いを制するのはポールで、アニーはそこで命を落としました。後日談では、ポールの記憶がレストランの給仕に重なります。

ポールは殺されますか?

ポールは生き残り、作家の仕事を再開しています。最終場面ではマーシャと食事をし、杖を使って歩ける状態になりました。

ポールが燃やしたミザリーの原稿は、本物ですか?

映画では、アニーのために書いた完成原稿そのものを焼きます。原作のポールは別の紙を燃やし、小説を保存して後に出版しました。

アニーはなぜミザリーを復活させたいのですか?

アニーはミザリーを強く愛し、ポールが書いた主人公の死に激怒しました。自分の望む物語へ変えるために、作者を手元に閉じ込めて続きを強要します。

まとめ

『ミザリー』のポールは、書き続けることで時間を稼ぎ、アニーの執着を逆手に取って監禁を終わらせました。作家を縛った小説とタイプライターが、反撃を可能にしたんですね。

後日談で彼が手にしたのは、新しい小説を書く暮らしです。その食事の席にまでアニーの記憶が入り込むため、生還の喜びには怖さが残ります。「一番のファン」という好意の言葉で身構えてしまう。最後の一言まで、ポールが負った傷を感じる映画でした。

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