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オールド(映画)ネタバレ|結末で姉弟だけ脱出できたのはなぜ?

オールド(映画)ネタバレ|結末で姉弟だけ脱出できたのはなぜ?

ホテルのウェルカムドリンクが怖くなる映画、それが『オールド』です。旅行先で冷たい一杯を出されたら、私ならまず喜んでしまいます。あの笑顔の接客まで疑うのは、なかなか難しいですよね。

結末と登場人物の死に触れるネタバレがあります。『オールド』はM・ナイト・シャマラン監督による2021年の映画です。

オールドの結末で明かされる、ビーチに客を送った目的

持病のある客を新薬の試験へ送る仕組み

リゾートホテルの裏で動いていたのは、新薬の試験を行う製薬会社ウォーレン&ウォーレンです。一日で人の一生に相当する老化が進むビーチを利用し、薬を投与した人の経過を短時間で観察していました。

狙われるのは、腫瘍やてんかんなどの持病がある客。会社は病気の情報をもとに対象を選び、お得な休暇に見せかけてホテルへ誘います。到着時の飲み物には、その人に試したい薬が混ぜられていたんです。好みに合わせた一杯という接客が、投薬を隠していました。

病気の本人と一緒に来た家族も、命を奪われる実験に巻き込まれます。家族旅行の割引が、ここまで高くつくとは!

今回の実験は73回目でした。研究者たちは、てんかんを抱えるパトリシアの発作を、身体の時間で16年に相当する期間抑えたと評価します。その成果によって多くの人を救えると考え、試験を続けていたのです。

この理屈には、客自身が引き受けたはずのない犠牲まで組み込まれています。研究者の満足そうな顔を見ると、あのビーチの絶望と同じ日の出来事なのかとぞっとしました。

ビーチに入る前、キャパ一家は離婚を控えていた

ガイとプリスカは、別れを目前にして家族旅行へ来ていました。プリスカには腫瘍があり、夫婦の関係には彼女の不倫も影を落としています。きれいな海に来ても、二人の会話にはとげが残っているんです。

息子のトレントは6歳、姉のマドックスは11歳でした。トレントはホテルの支配人の甥、イドリブと仲良くなります。二人は暗号でやり取りし、出会った大人に名前と職業を尋ねて遊んでいたのでした。

支配人は一家に、人目につきにくいプライベートビーチを勧めます。同行するのは外科医チャールズ、妻クリスタル、娘カーラ、母アグネスの一家と、看護師ジャリン、妻パトリシアの夫婦です。

運転手に送られた先には、岩に囲まれた砂浜が広がっています。景色だけなら、いい休日になりそうですよね。

約30分で1年の老化が進み、帰り道で気を失う

女性の遺体と、急に成長した子どもたち

浜辺には、ラッパーのブレンダンが先にいました。芸名はミッドサイズ・セダン。彼の同伴女性は泳ぎに出ており、トレントがその遺体を見つけます。

チャールズはブレンダンを疑い、攻撃的な態度を取るようになります。ブレンダンには血友病があり、鼻血が続いている状態でした。人が死んだという恐怖に、互いへの疑いまで加わってしまったんです。

そこへ、トレント、マドックス、カーラの急な成長が重なります。さっきまでの子どもが、もう年上の顔をしている。アグネスも浜辺で亡くなり、大人たちは約30分で1年分の老化が進むと計算します。いつもの「子どもって大きくなるのが早いですね」では、追いつきません。

女性の遺体も、急速に分解していきます。生きた人の成長と老化、死後の変化までが、ひと続きの短い時間に起きていました。

岩の鉱物と磁気が、身体に影響しているという説明

急な老化の理由として挙がるのは、周囲の岩石の鉱物や磁気が細胞へ及ぼす影響です。帰り道を通ろうとすると気を失い、再び浜辺で目を覚まします。

身体への負担は、深い海から急に浮上する場合にたとえられていました。急速に老いる場所から外へ移る変化に身体が対応しきれず、失神するという説明です。歩いて逃げるにも、意識を保てる経路が問題になるんです。

腫瘍の手術と出産で、身体の変化が命を脅かす

切ったそばから傷口が閉じる、プリスカの手術

プリスカの腫瘍は急激に大きくなります。チャールズが浜辺で摘出の手術を行うことになりました。病院へ運ぶ時間さえ奪われた場所で、ガイは妻を助けるための決断を迫られます。

ところが腹部を切っても、傷がすぐに閉じてしまうんです。チャールズはその速さに追われながら、腫瘍を取り除きました。

この段階のチャールズは、一人を救った医師でもあります。その後の暴走が余計につらく感じるのは、この手術で彼に希望を託したからでしょう。

トレントとカーラの子どもが、短い時間で生まれて死ぬ

思春期の身体になったトレントとカーラは、テントで関係を持ちます。カーラは妊娠し、お腹の子も急速に育つのでした。その日のうちに出産を迎えます。

生まれた赤ん坊は、急激に進む身体の時間に対して栄養の補給が追いつかず、すぐに亡くなりました。大人にとってはほんの少しの間でも、新生児には長い空腹の時間になるんです。

トレントとカーラは、子どもから親へ、さらに子を失った人へと、同じ日のうちに変わってしまいます。大人びた外見の下にある戸惑いが、見ていて苦しかったです。

泳いでも崖を登っても、客は次々に命を落とす

海と崖の脱出で起きた失神と死亡

ジャリンは泳いで救助を求めようとしました。岩を回り込んで外へ向かいますが、海中で意識を失い、溺死します。泳ぎに自信のある人でも、失神が起きれば命に関わる場所だったんです。

カーラは崖を登り、上から脱出を試みます。途中で気を失って落下し、彼女も亡くなりました。海と崖という異なる経路が、同じ失神の危険につながってしまいます。

パトリシアも、てんかんの発作で死亡しました。

一方、精神状態が悪化したチャールズは、ブレンダンをナイフで刺し殺します。薬を試す側が一緒の浜辺へ送った人々の間で、殺人まで起きていました。

夜の襲撃と、ガイ・プリスカが迎えた最期

クリスタルの骨折と、チャールズの感染

クリスタルは、老いた姿を人に見られることを恐れ、暗い洞窟へ隠れます。カルシウム不足の病気を抱える彼女の骨は、急激な老化で脆くなっていました。

洞窟でトレントとマドックスに遭遇すると、クリスタルは二人を襲います。身体を動かすたびに骨が折れ、曲がった状態のまま急速に治る。骨折と治癒が繰り返され、身体が変形した末にクリスタルは亡くなります。手術で助けになった傷の治りの早さが、今度は取り返しのつかない変形につながるのでした。

同じ夜、チャールズはガイとプリスカにも刃物を向けます。プリスカが錆びたナイフで彼を傷つけると、感染が全身へ急速に広がり、チャールズは死亡しました。

別れるはずだった夫婦が、最後は一緒に過ごす

ガイは視力が衰え、プリスカは片耳の聴力を失っていました。二人は老人になり、子どもたちと残された夜を過ごします。

旅行前には離婚を巡って争っていた夫婦が、最後には互いを受け入れ、そばにいることを選ぶのです。ガイとプリスカは、ほどなく老衰で亡くなりました。

私はこの場面で、怪異よりも夫婦の顔に目が向きました。何十年も一緒にいたような疲れと親しさが、たった一日の夜に重なっているんです。二人にとっての家族旅行は、ここで終わります。

姉弟だけが脱出できたのは、イドリブの暗号を解いたから

暗号からサンゴの通路を選び脱出した姉弟

支配人の甥が渡した、サンゴの手掛かり

翌朝、残っていたのは中年の身体になったトレントとマドックスでした。二人は砂のお城を作り、トレントはイドリブから受け取った暗号の手紙を思い出します。

解読した内容は、おじさんがサンゴを嫌っている、というものでした。おじさんはホテルの支配人。二人は、その言葉を海中のサンゴに結びつけます。遊びのために渡されたように見えた紙が、命を救う手掛かりだったんです!

トレントとマドックスが選んだのは、サンゴに囲まれた海中の通路です。そこを通り、意識を失う危険のある場所から抜け出すことに成功します。ジャリンが海へ直接泳いだ経路とは、サンゴの中を進む点が違っていました。

衣服が引っ掛かり、監視役は二人を死亡と判断する

脱出の途中、マドックスの衣服がサンゴに引っ掛かります。二人が水面へ戻るのが遅れました。

崖の上から観察していたホテルの運転手は、二人が浮上してこないため、全員死亡したと施設へ報告します。監視を終えるころには、姉弟はまだ生きていたのでした。

犠牲者の手帳を警察へ渡し、ホテルの実験を止める

手帳の照合から関係者の逮捕と島からの救出

姉弟が浜辺で見つけていた手帳には、以前そこに送られた人々の名前などが残っていました。トレントは、遊びの中で職業を聞いた宿泊客が警察官だったことを覚えています。脱出後、トレントはその人に手帳を渡すのでした。

警察官が名簿を照合すると、載っている人たちは行方不明者だと分かります。二人の体験に、過去の犠牲者の記録が加わり、製薬施設の犯罪が発覚します。先に亡くなった人の書き残したものが、外の社会につながったんです。

その間にも、ホテルは次の客を迎えようとしていました。トレントとマドックスは飲み物の提供を妨げ、支配人に向き合います。周囲の客がスマートフォンで撮影する中、二人は実験の実態を明かすのでした。

施設の関係者は逮捕され、二人はヘリコプターで島を離れます。向かう先は叔母のもと。救出された姉弟の身体は、中年になったままです。昨日まで幼い甥と姪だった二人が、自分より年上の姿で戻ってくるのですから、叔母もすぐには受け止めきれないでしょう。

私は、生還した二人をすぐに抱き締められる大人がいてほしいと思いました。

視聴前の注意|明るい海辺でも、身体の恐怖が強い

日本での映倫区分は、年齢による鑑賞制限のないGです。身体が壊れていく怖さはかなり強めでしょう。食事をしながら気軽に流すには、胃に来る一本だと思います。

妊娠や乳児の死という題材に、つらさを感じる人にも重い内容です。リゾートの明るさと出来事の残酷さの落差も大きく、旅行気分のまま眺めていると、こちらの気持ちが追いつきません。

映画『オールド』の公式予告

海辺の異変を紹介する、Universal Picturesの公式予告です(英語)。

FAQ

成長したトレントとマドックスを演じたのは誰?

思春期のトレントはアレックス・ウルフ、マドックスはトーマシン・マッケンジーが演じています。終盤の大人になった姉弟は、イーモン・エリオットとエンベス・デイビッツでした。成長の段階に合わせて俳優が交代するため、時間が進む怖さを顔の変化でも感じます。

ホテルの運転手を演じているのは監督本人?

M・ナイト・シャマラン監督本人です。仕掛けを作った監督が、映画の中でも客をあの場所へ運ぶ。ちょっと意地悪な配役ですよね。

日本ではいつ公開された映画?

日本での劇場公開日は2021年8月27日でした。邦題は『オールド』、原題は『Old』です。

まとめ

結末の考察|人の時間を成果として数える怖さ

私には『オールド』の結末が、人の人生をどう数えるかという問いにも感じられます。研究者が成果として数える時間には、その人が一緒にいたかった家族や、これから過ごすはずだった日々まで入っているんです。

善い目的を口にする大人の計画を、子ども同士の小さな友情が崩す。その救いがあるからこそ、なくした時間の重さも胸に残る映画でした。

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