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教皇選挙ネタバレ|新教皇は誰?結末は何を意味する?

教皇選挙ネタバレ|新教皇は誰?結末の秘密をローレンスが守った理由

投票用紙に名前を書くたび、隣に座る聖職者への疑いが増えていく。『教皇選挙』の息苦しさは、あの静かな礼拝堂にあります。お祈りの合間に票読み。職場の根回しを思い出す生々しさです。

『教皇選挙』は、エドワード・ベルガー監督による2024年の映画です。

※結末・人物の秘密のネタバレあり。

新教皇に選ばれるのは、選挙の直前に現れたベニテス。彼には生まれつき子宮と卵巣がありました。最後の告白には驚きますが、そこへ至る選挙戦も、なかなか胃に来るんですよね。

前教皇の死から始まる、4人の有力候補の争い

有力候補の立場とベニテスの到着

ローマ教皇が亡くなり、後継者を決めるコンクラーベが始まります。進行を任されるのは、教皇を補佐する高位聖職者・枢機卿たちをまとめるローレンスでした。外部との接触を断った選挙で、彼は運営と候補者の調査を抱えることになります。

厳かな儀式と、候補者たちの張り詰めた空気が伝わる英語の公式予告です。

ベリーニ、アデイエミ、トランブレ、テデスコの立場

当初の有力候補は4人。目指す教会の姿が違うので、相性もかなり悪いです。

  • ベリーニ:アメリカ出身の改革派。ローレンスの友人で、前教皇の路線を受け継ぎたい人物です。
  • アデイエミ:ナイジェリア出身。社会的な価値観では保守的で、同性愛にも厳しい姿勢を取ります。
  • トランブレ:カナダ出身の穏健派。教皇の死の直前に面会していた人物でもありました。
  • テデスコ:イタリア出身の伝統主義者。過去の教会のあり方へ戻すことを強く望んでいます。

そこへ、メキシコ出身のカブール大司教ベニテスが到着します。前教皇が秘密裏に枢機卿へ任命していたため、ローレンスたちも彼の存在を把握していなかったんです。いきなり加わった彼は、候補者同士の駆け引きから少し離れた位置に立っています。

取り仕切るローレンス自身も、信仰に揺れていた

ローレンスは祈りや信仰に苦しみ、前教皇へ辞任を申し出たことがありました。その申し出を退けられた彼が、大役を引き受けているのです。候補者を見定める本人も、自分の居場所に迷っていました。

選挙に先立つ説教では、自分の正しさを疑わない確信が、人々の結束や寛容さを壊すと語ります。そして、疑いを抱き、過ちへの赦しを求められる教皇を願いました。この言葉に、ベニテスは心を動かされます。

最初の投票ではアデイエミが先行し、当選に届く票を得た人はゼロ。ベリーニとローレンスに改革派の票が分散したことも、友人同士の緊張を生みます。本人の辞退したい気持ちと、周囲から集まる期待が、早くも食い違うんですね。

アデイエミの失速は、食堂での騒ぎから

投票を重ねて勢いを増すアデイエミを止めるのは、食事中に修道女シャヌミとの間で起きた騒ぎでした。大勢の前での一件に、ローレンスも不審を抱きます。

シャヌミから話を聞くと、約30年前にアデイエミと関係を持ち、息子を産んでいたことが分かります。子は別のキリスト教徒の家庭へ託されていました。ローレンスに問い詰められたアデイエミも、過去の関係を認めます。

アデイエミは、昔の過ちで教皇への道を閉ざされることに抵抗しました。一方、食堂の一件から噂が広がり、支持は急速に崩れます。

さらに厄介なのは、長くナイジェリアにいたシャヌミが、この時期にバチカンへ異動してきたこと。偶然の再会にしては、都合がよすぎますよね?

トランブレの票買収で、ベリーニまで揺らぐ

証拠発見からトランブレの脱落まで

修道女の異動と、前教皇の部屋にあった銀行記録

修道女たちを取りまとめるシスター・アグネスの協力で、シャヌミの異動を手配したのがトランブレだと判明します。ローレンスは、アデイエミを失脚させるための工作を疑いました。

トランブレには、もう一つ気になる証言もあります。前教皇の側近ウォズニアックが、教皇は亡くなる前に彼へ辞任を求めたと話していたのです。本人の否定と食い違うため、ローレンスはさらに調べます。

ついに封印された前教皇の部屋へ入り、銀行記録を発見しました。記録が示す不正は、トランブレが枢機卿たちへ金を渡し、支持票を買っていたことです。

「テデスコを止めたい」が、不正を伏せる理由になる

証拠を見せられたベリーニは、ローレンスへ文書を処分するよう求めます。自身の当選が遠のいた彼は、テデスコを阻むためトランブレ支持へ回っていました。

改革を願う友人まで、勝つために不正を飲み込もうとしている。ローレンスが怒るのも分かります。応援していた同僚が、急に「この件は内々で」と言い出したような嫌な感じでした。

それでも彼は証拠のコピーを作り、翌朝、枢機卿たちへ配ります。豪華な建物で進む選挙を揺るがすのがコピー用紙、という妙な生々しさ! 追及を受けたトランブレは反論を続けました。

ここでアグネスが発言し、シャヌミを呼び寄せた彼の関与を明らかにします。裏で働いてきた彼女の証言によって、トランブレの弁明は崩れました。彼は有力候補から脱落し、ベリーニはローレンスと和解して、友人自身がテデスコに対抗するよう後押しします。

爆発後の演説が、ベニテスへの支持を決める

選挙を管理してきたローレンスは、自分が教皇になる可能性を受け入れ、自分の名を投票用紙に書きます。その投票の最中、外で起きた爆発がシスティーナ礼拝堂を損傷させました。厳重に隔離された選挙にも、外の暴力が入り込んできます。

テデスコは事件を受けて、イスラムへの敵意をあらわにしました。教会は戦うべきだと訴え、強硬な自分こそ指導者にふさわしいと迫ります。混乱と恐怖を、自分への支持へ変えようとする演説です。

その場で口を挟んだのがベニテスでした。戦地での活動を通じて、憎悪が人々を傷つける姿を見てきた彼は、テデスコに戦争の実情を問い返します。そして、暴力に暴力で応じることを退け、教会が人々のために果たす役割を語りました。

枢機卿たちの支持が動くきっかけは、恐怖の中でも憎悪に流されなかったベニテスの演説です。再開された投票で圧倒的な票を集めた彼は、教皇名にインノケンティウスを選びます。ローレンスも、その結果に安堵しました。

身体の秘密が明らかになるのは、この後。投票した人々が彼に託したのは、危機に直面したときの言葉と姿勢なんです。

ベニテスの告白と、ローレンスが守った秘密

新教皇選出後の告白と秘密を守る選択

取りやめたジュネーブでの手術は何だったのか

補佐役のオマリーは、ベニテスの経歴を調べる中で、前教皇の支払いによるジュネーブへの医療渡航の予定をつかんでいました。本人が取りやめた、その診療の内容が判明します。報告を受けたローレンスは、新教皇と二人きりで話しました。

ベニテスが検討していたのは、子宮を摘出する手術です。彼が自分の身体の特徴を知ったのは、成人後に虫垂の手術を受けたときでした。男性として育ち、聖職者になった彼にとっても、医師の発見は大きな驚きだったのです。

ベニテスは前教皇へ事情を打ち明けていました。前教皇は身体のことを知ったうえで、彼を枢機卿に任命したのです。

身体を変えるより、神に与えられた自分を受け入れた

手術の予定を取りやめた理由は、神がつくった自分の身体を、そのまま受け入れようと考えたからです。ベニテスは悩んだ末に、自分はこれまでずっと同じ自分だったと気づきます。

そしてローレンスの説教に触れ、世の中の確かな分類の間で生きる感覚を自分は知っている、と語ります。人を簡単に決めつけることへの疑いを、彼は自分の人生として経験してきたのです。

ローレンスはこの告白をほかの枢機卿たちへ知らせず、新教皇に役目を託します。

最後は亀を水へ戻し、窓辺で修道女の笑い声を聞く

面談の後、ローレンスは建物の中で見つけた亀を抱き上げ、外の噴水へ戻します。周囲には、新教皇の誕生を喜ぶ人々の歓声が響いていました。張り詰めた大仕事のあとに亀のお世話。この小さな動作に、私はほっとします。

自室へ戻ると、窓のシャッターが上がります。外の空気と光を迎え入れた彼の視線の先には、中庭の3人の若い修道女たち。ローレンスは笑い声を聞き、微笑みます。

ベニテスは男性として育ち、子宮と卵巣を持って生まれた

インターセックスとは、生殖器や染色体などに、典型的な男性・女性の区分に収まらない、生まれつきの性の特徴があることです。一方、性自認は、自分の性別をどう認識しているかを指します。

「女性が男性に変装していた」と受け取ると、身体の特徴と、意図的に誰かを欺く行為が混ざってしまいます。

考察|秘密を守る選択は、買収を暴いた姿と矛盾する?

ローレンスは不正を公にするために動いた人です。だから、終盤の沈黙に引っかかる気持ちも分かります。私には、彼が「公にすべき害」と「個人が抱える事情」の違いに向き合ったように思えました。

票買収は、金で他人の判断をゆがめ、選挙を壊す行為です。ベニテスが打ち明けたのは、生まれつきの身体の特徴です。両者を同じ欠点として裁けば、清廉さを守るはずの調査が、その人の存在を排除するためのものになってしまいます。

信頼できる人物に任せることと、その人のすべてを知り尽くすこと。その二つを一緒に求めてしまう、自分の欲張りさまで問われる結末だと感じます。

考察|3人の修道女と窓に感じる希望

閉ざされた空間で男性たちの議論が続いた後に、女性たちの笑い声が心地よく響く。私はこの終幕に、教会が人の多様さを受け入れる希望を感じました。窓から入る光も、息を詰めていた時間を終わらせてくれるようです。

アグネスの言葉が選挙を動かしたことも含め、普段は奉仕する側にいた人々の存在が、ぐっと大きく感じられます。窓辺のローレンスは、そうした人々と同じ世界に戻ったように見えるんです。

新教皇のもとで誰もが生きやすくなる未来を期待したくなる、柔らかな余韻でした。

もう一度観るなら、ローレンスの「教皇名」の会話

再鑑賞で気になるのは、ベリーニがローレンスへ、教皇になったら何と名乗るのか尋ねる会話です。彼は「ヨハネ」と答えます。控えめに振る舞ってきた人の口から、教皇としての自分の名前が出てくるんですよね。

その場面で、私の中の「運営役だから公平な人」という安心が少し揺れます。責任感の強さと、権力に引かれる気持ちが同居している。展開を追うときとは、ローレンスへの距離が変わりそうです。

FAQ|『教皇選挙』で気になること

ベニテスは、それまで誰に投票していた?

彼が支持していたのはローレンスです。教皇にふさわしいと考え、自分が投票したことを本人にも打ち明けます。後半の展開を知ると、この支持にもベニテスの人柄を感じますね。

黒い煙と白い煙には、どんな意味がある?

黒煙は選出に至らなかった合図、白煙は新教皇が決まった合図です。外で待つ人々は、この煙によって選挙の結果を知ります。

映画『教皇選挙』は実話?

ロバート・ハリスが2016年に発表した小説を原作に持つフィクションです。実在するバチカンと選挙の儀式が舞台なので、架空の候補者たちの争いにも現実味があるんですね。

まとめ

ベニテスは演説で支持を集めて新教皇に選ばれ、ローレンスは選出後の告白を受け止めて秘密を守ります。

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