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リメンバー・ミー(ピクサー)ネタバレ|結末でココに歌うのはなぜ?

リメンバー・ミー(ピクサー)ネタバレ|結末でココに歌うのはなぜ?

大勢の観客の前で歌うことに憧れていたミゲルが、なぜ最後は、ひいおばあちゃんのココに歌うのでしょう。

『リメンバー・ミー』は2017年製作、日本では2018年に公開されたピクサーの長編アニメ映画です。あの小さな部屋での演奏には、破れた家族写真も、家じゅうで嫌われていた音楽もつながってきます。

結末、毒殺の犯人、家族の生死に関するネタバレがあります。

ヘクターの正体はココの父。家族を引き裂いた毒殺の真相

ヘクターの血縁とデラクルスによる毒殺

ヘクターはママ・ココの父で、ミゲルの高祖父、つまりひいひいおじいちゃんです。ミゲルが憧れるエルネスト・デラクルスは、そのヘクターを殺し、彼の曲とギターを奪った人物でした。

生前の二人は一緒に音楽活動をしていました。ところがヘクターは、妻イメルダと娘のもとへ帰りたくなります。作曲を担う相棒を失えば自分の成功も遠のくと考えたデラクルスが、ヘクターを毒殺したのです。

ヘクターは帰郷を果たせず、その楽曲はデラクルスの名声に変わりました。家族にとっては、音楽のために出ていった父が帰ってこないまま。殺された人が「家族を捨てた男」として恨まれるのですから、あまりにひどい話ですよね。

「リメンバー・ミー」は娘への子守歌だった

デラクルスの代表曲として広まった「リメンバー・ミー」も、ヘクターが幼いココのために作った歌です。離れて過ごすときも、自分が娘を愛していることを覚えていてほしい。その思いが、父と娘の歌に込められていました。

ミゲルが最後に選ぶ曲には、ココ自身が父と歌った記憶があります。曲名が同じでも、人気歌手をまねる演奏と、家族に呼びかける演奏では、向いている相手が変わるんです。

音楽禁止のリヴェラ家で、ミゲルがギターを手放せない理由

ミゲルはメキシコの町サンタ・セシリアに暮らす12歳の少年です。一家の仕事は靴作りで、音楽は代々ご法度。祖母エレナは、その掟をきっちり守らせます。

掟を作ったのはママ・イメルダでした。夫の帰りを待つ暮らしから立ち上がり、靴作りを覚えてココを育て、家業を残した人です。家族にとって靴は暮らしを支えたもの、音楽は家庭を壊したもの、という受け止め方が続いてきました。

それでもミゲルは、秘密の場所でデラクルスの映像を見ながら、手作りのギターを練習します。家じゅうが靴職人なのに、一人だけギターを抱えている。秘密の練習場所があるのも納得ですよね。

破れた写真にあったのは、あの白いギター

死者の日、ミゲルは祭壇の写真の折れた部分に気づきました。イメルダと幼いココのそばに立つ男性は顔を破り取られていますが、その手にはデラクルスと同じ白いギターがあります。

ミゲルは、憧れのスターこそ自分の先祖だと大喜びです。音楽への情熱にも家族のつながりにも、一度に答えが見つかった気になったのでしょう。ところが音楽家になると宣言すると、エレナは彼のギターを壊してしまいました。

出場したかった町の音楽コンテストには、楽器が要ります。家を飛び出したミゲルが頼ったのは、デラクルスの霊廟に飾られたギターでした。

ギターを鳴らしたら死者の国へ。帰れる期限は日の出まで

死者の訪問とミゲルの帰還に必要な条件

ミゲルが霊廟のギターを一度かき鳴らすと、生きている人々には彼の姿が見えなくなります。その一方で、墓地を訪れた先祖のガイコツたちと話せるようになりました。犬のダンテも、彼についてきます。

先祖たちに連れられ、ミゲルはマリーゴールドの橋を渡って死者の国へ。そこでは亡くなった人々が、にぎやかな街で暮らしています。

写真と祝福には、それぞれの役割がある

映画の死者の日には、生者の祭壇に写真が飾られた死者が家族を訪ねられます。イメルダが橋を渡れずにいた原因は、ミゲルが彼女の写真を祭壇から持ち出していたことでした。

ミゲルには、死者の持ち物を盗んだ呪いがかかっています。日の出までに家族の祝福を受けて生者の世界へ帰らないと、死者の国に残る運命です。

イメルダは帰してくれようとするのですが、条件は今後いっさい音楽をしないこと。ミゲルはいったん元の世界へ戻ってすぐギターを弾き、また死者の国へ戻されました。帰宅できても、好きなものを一生捨てる約束が付いてくる。ミゲルには到底受け入れられない条件だったんです。

そこで、音楽家のデラクルスなら夢を認めて祝福してくれると考え、彼を探しに逃げ出します。相手が先祖だという、写真から生まれた思い込みを信じていました。

ヘクターとの旅で知る「二度目の死」と、初めてのステージ

ミゲルを手伝うのは、どうにか生者の世界へ渡ろうとしているヘクターです。デラクルスに会う手助けをする代わりに、帰ったら自分の写真を祭壇に飾ってほしい。そんな取引で二人の旅が始まりました。

ヘクターはミゲルの顔をガイコツ風に塗り、生きた少年だと気づかれにくくします。困ったときの知恵はよく回るんですよね、この人。

チチャロンが消え、ヘクターの焦りが分かる

デラクルスのパーティーへ近づくため、二人は死者の国の音楽コンテストに出ようとします。ギターを求めて訪ねたのは、ヘクターの知り合いのチチャロンでした。

チチャロンはヘクターに一曲を頼み、その歌を聴いたあと消えてしまいます。生者の世界で彼を覚えている人がいなくなったためです。生者の記憶が尽きると、死者の国での存在も失われます。ヘクターも、その消滅が迫っていることを感じていました。

「ウン・ポコ・ロコ」で二人が息を合わせる

人前での演奏に慣れていないミゲルは、ステージで緊張しています。そこからギターを弾き、「ウン・ポコ・ロコ」を歌い始めると、会場は大盛り上がり。ヘクターも加わり、二人で歌って踊りました。

ヘクターは、少年の演奏を隣で支えてくれる大人です。憧れのスターは遠くにいても、一緒に舞台へ上がる相棒は目の前にいる。この場面の楽しさには、そんな温かさも感じます。

けれども、追ってきた家族に気づいたミゲルは逃走。ほかにも祝福をくれる親族がいると知ったヘクターは、それを隠していたミゲルに怒り、二人は仲たがいしてしまいました。

追いついたイメルダも、かつて音楽を愛していたと打ち明けます。音楽より娘を優先した彼女の思いを聞いても、ミゲルは音楽を諦めきれず、一人でパーティーへ向かうのでした。

憧れのデラクルスと対面し、洞窟で家族を見つける

パーティーに忍び込んだミゲルは、歌ってデラクルスの注意を引きます。自分が子孫だと話すと、デラクルスは温かく歓迎。音楽好きな少年を認めてくれる姿に、ミゲルも心を許していました。

そこへヘクターが現れ、曲の盗用を問い詰めます。帰郷をめぐる二人のやり取りと、デラクルスの出演映画にある毒殺の場面が重なり、隠されていた殺人の経緯が明らかになるのです。

秘密を知られたデラクルスは、ヘクターの写真を取り上げ、二人を深い穴へ閉じ込めました。少年を迎えた愛想のよさも、自分の名声が脅かされた途端に消えます。ここでミゲルの憧れは、完全に崩れました。

娘の名前を聞いて、写真の家族がつながる

穴の底で、ヘクターは自分を忘れかけている娘の名前を打ち明けます。ココ。ミゲルにとって、大好きなひいおばあちゃんの名前でした。

二人はそこで初めて、自分たちの血縁に気づくのです。ミゲルが家で聞いてきた話と、ヘクターが帰りたい場所が、同じ家につながりました。

失踪した夫を恨むイメルダ、父を待つココ、自分を肯定してくれる先祖を探すミゲル。家族それぞれの痛みのそばに、ずっと音楽があったんですね。

ダンテに導かれ、イメルダと、翼を持つ大きな精霊ペピータが救出に来ます。ミゲルから毒殺の真相を聞いたイメルダは、ヘクターを助けるために協力しました。

コンサートで悪事が発覚。写真を失ってもミゲルは帰る

家族はヘクターの写真を取り戻すため、デラクルスのコンサート会場に潜り込みます。争奪戦の途中でステージに出たイメルダが歌うのは「哀しきジョローナ」です。

歌いながら写真を奪い合うのですから、舞台の裏も表も大忙しです。音楽を禁じていた家族の長が、ここでは大観衆の前で堂々と歌っています。

やがてデラクルスはミゲルを捕まえ、高い場所から突き落としました。その一部始終と悪事を認める言葉がカメラで会場に中継され、観客は彼の本性を知ります。喝采は非難へ変わり、ペピータに投げ飛ばされたデラクルスは巨大な鐘の下敷きになりました。

生前もデラクルスは舞台の鐘に押しつぶされて亡くなっています。死者の国で繰り返す同じ落下には、盗んだ成功の果てに受ける報いを感じました。

イメルダが最後にくれるのは、条件のない祝福

落ちるミゲルはペピータに救われますが、ヘクターの写真は手元から失われます。日の出は迫り、ヘクターの体も消えそうです。

ミゲルはまだ彼を救いたいと願います。それでも家族が最優先したのは、目の前の少年を生きて帰すことでした。

イメルダは音楽をやめる条件を外し、祝福を与えてミゲルを生者の世界へ送り返します。

結末でミゲルがココに歌う理由――父を覚えている娘に届くから

ミゲルの歌でココが父を思い出す結末

帰ってきたミゲルはギターを持ち、ココのもとへ駆け込みます。エレナが止めようとしても、どうにか父のことを思い出してほしいと語りかけました。

必死に話すミゲルに、ココから十分な反応は返ってきません。そこで始めるのが、「リメンバー・ミー」の弾き語りです。

やがて、ココの口からも歌がこぼれます。幼い日に父と交わした時間をたどるように、ミゲルと一緒に歌い始めました。ココが父の記憶を取り戻し、ヘクターは消滅を免れます。

スターを目指していた少年の歌を、家族が静かに聴いている。大きな舞台を通ってきたぶん、この距離の近さに胸が詰まるんですよね。

ココがしまっていた顔写真と手紙

歌のあと、ココは家族写真から破り取られた父の顔の部分を取り出します。父との思い出を話し、手元に残していた手紙も家族に示しました。

一家が遠ざけていた人とのつながりを、娘は長い間、大切に持っていたのです。家族のみんなが知らなかったココの時間が、小さな写真から戻ってきました。

エレナたちもミゲルと和解し、リヴェラ家の音楽禁止は解かれます。

一年後のラスト。亡くなったココも家族と橋を渡る

ココも加わった家族の訪問とミゲルの歌

次の死者の日、ミゲルは生まれた妹に祭壇の写真を紹介しています。そこにはヘクターの顔が戻った家族写真と、この一年の間に亡くなったココの写真が飾られていました。

手紙に残っていた歌の内容は、楽曲の本当の作者を示す証拠になります。生者の世界でもヘクターの功績が認められ、デラクルスの名声は失われました。

そしてヘクターは、イメルダ、ココ、親族たちと一緒にマリーゴールドの橋を渡ります。ようやく家族のもとを訪ねられる、次の一年が来たのです。

家でミゲルが歌う最後の曲は「音楽はいつまでも」。家族も演奏に加わり、亡くなった先祖たちがそばで見守ります。

ココの部屋で歌った「リメンバー・ミー」から、みんなで歌う曲へ。私は、この広がりが好きです。靴作りで守ってきた家に、ミゲルの音楽がちゃんと居場所をもらえた感じがします。

死者の日は実在する祭礼。橋と写真の規則は映画の設定

メキシコには、故人の写真や供え物で祭壇を飾り、亡くなった家族を迎える死者の日の習わしがあります。家や墓を飾る時間そのものに、故人を思う気持ちが表れるんですね。

一方、写真で渡航を確かめる橋の仕組みは、この映画が作った死者の国の設定です。実際の祭礼から着想した花の道に、家族へ帰るための物語上の条件が重ねられています。

本編を見返すなら、ギターの金歯にも注目したい

白いギターに付いたドクロには、一本だけ金色の歯があります。ヘクター自身も一本の金歯が特徴です。持ち主を示す手がかりが、こんなところにもあったんですね!

本編はディズニープラスの作品紹介・視聴案内からたどれます。購入・レンタルの案内はディズニー公式の作品ページにもあります。

音楽と死者の国の雰囲気が分かる、ディズニー・スタジオ公式のMovieNEX予告編です。

FAQ

原題の『Coco』は、どういう意味?

ママ・ココの名前です。ミゲルの旅を見届けると、家で待っていた彼女の大きさを感じるんですよね。

ミゲルとヘクターの日本語の声は誰?

ミゲル役は石橋陽彩さん、ヘクター役は藤木直人さんが担当しています。イメルダ役は松雪泰子さん、ママ・ココ役は大方斐紗子さんです。

まとめ

大好きなものを認めてほしい子どもと、もう家族を傷つけたくない大人。両方の願いを抱えたまま、あの一夜の先へ進めたのが、この結末のうれしさです。

音楽を聴き終えたあと、家にある古い写真の人について、少し話を聞きたくなる。そんな余韻まで残る映画でした。

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