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ソウ(2004)ネタバレ|ラストの死体は誰?犯人はすぐそばにいた

ソウ(2004)ネタバレ|ラストの死体は誰?犯人はすぐそばにいた

ここからは、映画『ソウ』(原題:Saw/2004年の長編第1作)の結末までネタバレします。2003年の同名短編や、続編・派生映画で明かされる後日談は別の話です。

浴室の中央で、ずっと死体に見えていた男が立ち上がる。エンドロールが始まっても、リモコンを置く手が止まるラストですよね。

ジグソウの正体は、ゴードン医師の患者ジョン・クレイマー。妻子を監禁していたゼップも、毒を盛られて命令に従っていた参加者です。

ただ、犯人の名前だけでは「なぜゴードンは足を切ったの?」「ゼップを倒したのに、なぜアダムは帰れないの?」が残ります。二人が協力していた浴室と、家族のいる家で起きたことをつなぐと、あのラストの嫌な仕組みがはっきりするんです。

浴室のルールは「6時までにアダムを殺せ」

アダムとゴードンに渡された違う課題

アダムは古びた浴槽で目を覚まし、反対側には医師のローレンス・ゴードンがいます。二人とも足首を鎖でつながれ、中央には頭から血を流した男。手元に拳銃とテープレコーダーがあり、自殺した死体のように見えます。

この浴室、カビ取り剤でどうにかなる段階を超えていますね。二人はここへ連れてこられた経緯をすぐには思い出せず、ポケットに入っていた録音テープを手がかりに動き始めます。

協力したい二人に、違う課題が渡される

アダムへの録音は、ただ死を待つのか、生きるために行動するのかと問いかける内容です。一方、ゴードンには具体的な期限と殺害命令が与えられます。

人物録音が突きつけること
アダム生き延びるため、自分で行動すること。
ゴードン時計が6時を指すまでにアダムを殺すこと。失敗すれば妻アリソンと娘ダイアナが殺され、自分も浴室に放置される。

助かる方法を一緒に探したいのに、片方には相手を殺せという条件。ゴードンが迷う時間そのものが、アダムには命の危険になるわけです。

ノコギリで切れるのは鎖ではない

アダムはトイレのタンクから袋を取り出し、二本のノコギリを見つけます。二人は鎖を切ろうとしますが、うまくいかず、アダムの一本は折れてしまいました。

ノコギリは頑丈な鎖を切るためではなく、自分の足を切って拘束を外すための道具だったのです。

その悪意のある仕掛けから、ゴードンは連続事件の犯人ジグソウを思い浮かべます。彼は以前、この事件で疑われたことがありました。

死んだふりも、着信専用の電話も脱出につながらない

浴室は隠しカメラで監視されています。さらに手がかりを探すと、ゴードンは箱に入ったタバコ、ライター、携帯電話を発見。ところが、その電話は着信を受けるだけで、外へ救助を求める発信ができません。

添えられた指示は、中央の男の血に毒があると告げ、タバコを血に浸してアダムを殺す方法を示します。ゴードンは本当に殺す代わりに、アダムにタバコを吸わせて死んだふりをする作戦を立てました。

しかし、倒れたアダムに鎖を通じて電流が流れ、身体が反応してしまいます。作戦は失敗。道具はあるのに助かれない、意地の悪い品ぞろえですよね。

ゴードンが疑われた過去と、ジグソウを逃がした捜査

ゴードンが犯人のやり方を知っているのは、医師だから推理が得意、という話ではありません。過去の捜査で、彼自身に疑いが向いていたんです。

ペンライトが疑いを呼び、アマンダの証言が手口を示す

ジグソウの事件では、被害者が罠から脱出するために自分を傷つけるよう追い込まれます。有刺鉄線を抜けようとして死亡した男性や、ろうそくを使う危険な罠で焼死した男性もいました。

事件現場でゴードンのペンライトが見つかり、刑事のデイヴィッド・タップとスティーヴン・シンは彼を調べます。アリバイによって疑いは晴れますが、ゴードンは生還者アマンダ・ヤングの証言を聞くことになりました。

アマンダには、時間切れになると顎を引き裂く金属製の装置が装着されていました。解除用の鍵は、同じ部屋に倒れていた男性の腹の中。その男性はまだ生きていたんです。

彼女は男性の腹部を切り、鍵を取り出して装置を外すことに成功します。そして警察では、犯人が自分を助けたという趣旨の証言をしました。生還して感謝している本人がいる。この証言が、ジグソウの異様な「命を大事にさせる」という考え方を見せます。

シンを失ったタップは、ゴードンへの疑いを捨てられない

タップとシンは、アマンダの事件の映像を手がかりに犯人の拠点へたどり着きます。そこで拘束された別の男性を救おうとするものの、ジグソウはタップの喉を切って逃走。追ったシンは散弾銃の罠で命を落としました。

生き延びたタップは、その後警察を離れても捜査を続けます。ゴードンがジグソウだという疑いを捨てられず、彼の家を見張り、行動を探るために人を雇いました。

その依頼を受けた写真家が、浴室でゴードンと向き合っているアダムです。偶然選ばれた他人同士、と思っていた二人にも、すでにつながりがありました。

アダムはゴードンを知っていた。写真に写るゼップは誰?

携帯電話に、監禁されているアリソンから連絡が入ります。妻はゴードンに、アダムを信用しないよう告げました。彼は今日より前から、ゴードンのことを知っているからです。

問い詰められたアダムは、金を受け取ってゴードンを尾行し、写真を撮っていたと認めます。依頼主はタップ。ゴードンが医学生の女性と密会していたことも、アダムには知られていました。

二人は、浴室へ連れてこられる前の出来事も思い出しました。ゴードンを襲ったのは豚のマスクを着けた人物で、アダムが拉致されたのは自宅です。

さらに、手元の写真にはゴードンの家にいる男が写っています。ゴードンはその顔を見て、同じ病院で働くゼップ・ヒンドルだと気づきました。

妻子を拘束し、浴室の映像を見ているゼップ。ここまで揃えば、彼が事件を仕切る犯人に見えますよね。病院の関係者という点も、ゴードンとの接点を説明してしまいます。

6時を過ぎて家族は逃げる。でもゴードンには届かない

妻子の脱出を知らないゴードン

期限が来てもアダムは生きています。ゼップは命令を実行するため、アリソンとダイアナを殺そうとしました。ここから、家と浴室で起きることが決定的にすれ違います。

アリソンの抵抗とタップの介入で、妻子は助かる

アリソンは拘束を解いており、ゼップに抵抗します。銃声と争う気配に気づいたタップも家へ入り、妻子はゼップの手から逃れることができました。

ゼップは逃走し、タップは追跡を続けます。浴室につながる地下へ向かった二人は再び争い、タップはゼップに胸を撃たれて倒れました。妻子を救った人まで、浴室へ助けに来られなくなるんです。

アリソンとダイアナは生きて脱出しますが、ゴードンはその無事を知らないまま追い詰められます。

足を切断したゴードンが、アダムを撃つ

ゴードンが電話越しに聞いたのは、争いと銃声でした。妻子に何が起きたのか分からず、携帯電話にも手が届きません。再び着信しても、話すことができない状態です。

追い詰められたゴードンは、ノコギリで自分の足を切断します。拘束から抜けると、中央の男が持つ拳銃を取り、アダムに発砲しました。

弾はアダムの肩に当たり、彼は倒れます。ただし、致命傷にはなっていません。撃ったのはゴードン、撃たれたのはアダムです。

ゴードンには、相手を殺して家族を守れという命令が残っています。観客には妻子が逃れたことが分かっているのに、本人にはその情報がない。ここは足の切断だけでなく、連絡さえ取れれば違ったはずの場面としてもつらいですね。

アダムはゼップを殺し、ゴードンは救助を求めて去る

浴室に来たゼップは、期限に間に合わなかったゴードンを殺そうとします。ところが、倒れていたアダムが反撃し、トイレのタンクの蓋でゼップを殴り殺しました。

ゴードンは出血を続けており、助けを探すために浴室から這い出します。

残されたアダムは、鎖の鍵を探そうとゼップの身体を調べます。そこで見つかったのは、別の録音テープでした。

ゼップの録音と、ラストで立ち上がる「死体」の正体

ジョンの正体とゼップの実行役としての関係

ゼップを倒せば終わり、という期待は、その録音で崩れます。命令を出していた声はゼップ自身のものではなく、彼に向けても課題を告げていたんです。

ゼップも毒を盛られ、解毒剤を求めて動いていた

ゼップは、ジグソウからゆっくり作用する毒を盛られていました。生き延びて解毒剤を得るため、ゴードンの家族を監禁し、指定された条件に従って殺す役割を引き受けていたのです。

ゼップは妻子を脅す実行役でしたが、ゲームを作ったジグソウ本人ではありません。

脅されていたことは、彼が家族やタップにしたことを消しません。それでも、二人を閉じ込めた黒幕をゼップだと考えていたアダムには、犯人がまだ別にいるという事実が突きつけられます。

ジョン・クレイマーは、最初から浴室にいた

録音のあと、中央の死体に見えた男が動き、立ち上がります。その男こそジョン・クレイマー。ゴードンが病院で診ていた、末期がんの患者でした。

血まみれの頭の傷は死体に見せるための偽装です。ジョンは被害者のように床に横たわり、二人が追い詰められる様子をすぐそばで見ていました。

犯人捜しをしていた二人のすぐそばに、犯人本人。ちょっと、席が近すぎます!

隠しカメラの向こうにいるゼップへ疑いが集まる一方、床の男は「もう死んでいる」という前提で扱われていました。ラストでひっくり返るのは、犯人の名前と、浴室にいる人数の捉え方なんです。

アダムの鍵は、冒頭ですでに排水口へ流れていた

ジョンはアダムに、鎖の鍵が浴槽にあったと告げます。映画冒頭、アダムが目覚めた際に浴槽の水が抜け、その鍵も排水口へ流れてしまっていました。

アダムはゼップの拳銃を取ってジョンを撃とうとします。しかしジョンは、リモコンで鎖に電流を流して抵抗を止めました。

ジョンは明かりを消し、扉を閉め、生きているアダムを浴室に置き去りにします。

最後に告げるのは「ゲームオーバー」。

第1作の最後で、誰がどうなったのか

浴室の扉が閉まった時点の人物の状態

「死亡した人」と「その後が映らない人」は分けて考えたいところ。浴室の扉が閉まった時点の各人物は、次の状態です。

人物第1作で描かれた着地
ジョン正体を現し、アダムを閉じ込めて立ち去る。
ゼップ毒による強制参加が判明。アダムの反撃で死亡。
ゴードン足を失った状態で浴室から退出。
アダム銃創を負いながら生存。鎖につながれたまま暗闇に残される。
アリソン/ダイアナ監禁から逃れ、ゼップによる殺害を免れる。
タップ家族を救う争いに介入。追跡先で胸を撃たれる。
シン過去の捜査で、犯人の仕掛けた銃の罠により死亡。
アマンダ過去の罠から生還し、捜査で体験を証言。

ゴードンは家族を案じて身体を犠牲にし、アダムは最後にゼップから彼を守ります。殺害命令を突きつけられた二人の間に助け合いが生まれても、二人揃って帰る場面には届かない。アダムだけが残されるから、結末はただの犯人当てでは済まないんですよね。

考察:アダムを残す結末は、公平な試験なのか

ジョンは命を粗末にする人間に生きる価値を分からせようとしています。ただ、これを「命の大切さを教えた」で片付けるのは、私は無理です。

アマンダは生還した一方、鍵を取り出すために別の人間を殺しました。ゼップには毒と解毒剤で他人の殺害を迫り、ゴードンの妻子まで人質に取っています。参加を自分で選んだ人たちではありません。

私には、アダムの鍵の扱いが特に理不尽に感じられます。彼は目覚めた直後に鍵を失い、その事実を最後まで知らずに脱出を試みました。ゼップを倒しても、ジョンに銃を向けても、最後は電流で止められてしまいます。

「生きるために動け」と命じておいて、動いた人を閉じ込める。ここまで罠を仕掛けられると、参加者の努力だけで結果を説明できませんよね。

これは第1作の出来事からの私の解釈です。

注意:2004年の長編と、続編の後日談を混ぜない

対象は2004年の長編映画『ソウ』の本編です。同名の2003年短編は別作品で、続編・派生映画が補う協力者の話や、浴室を去った後の出来事とも区別します。

第1作だけで、ゴードンの後の生死や、アダムの最終的な死因まで決めることはできません。

ゴードンは出血しながら去り、アダムは救いのない状態で残されました。だから悲惨な将来を想像してしまいますが、画面にない死亡場面まで、初代の結末に足してしまうのは違いますね。

また、下の動画は2021年のUnrated 4K版の販促予告です。2004年の初公開時の劇場予告とは別で、Unrated版と初公開時の版には収録内容の違いがあります。

もう一度観るなら、浴槽・電話・病室に注目

犯人を知った後は、ラストだけを再生するより、冒頭の浴槽と家族からの電話も続けて観ると面白いですよ。台詞の意味と、ゴードンに届かなかった情報をたどれます。

  • アダムが目覚める浴槽:水と一緒に消える鍵に注目。ラストの説明が、冒頭の小さな動きにつながります。
  • 家族と電話で話す場面:争いの音を聞くゴードンと、家で逃げる妻子を見比べると、彼の誤解が分かります。
  • ゴードンが患者を診る病室:ジョンの姿に注目。序盤に患者として登場した男が、終盤でジグソウだと分かります。

初代『ソウ』Unrated 4K版の公式予告です(2021年公開/Lionsgate)。

FAQ:初代『ソウ』の犯人とラストの疑問

ジグソウはゼップではないのですか?

黒幕はジョンです。ゼップは解毒剤を手に入れようとして人質を見張り、命令を実行していました。彼への指示も録音されていたため、浴室の二人と同じく脅される側だったと分かります。

ゴードンはアダムを殺したのですか?

発砲はしましたが、アダムは死亡していません。肩を撃たれた後もゼップに反撃し、ジョンの正体を目撃します。

妻と娘が助かったのに、なぜゴードンは足を切ったのですか?

浴室には家での救出を知らせる情報が届かず、電話も手の届かない所にあったからです。家族の安否を確かめられないまま、ゴードンは拘束を外そうとしました。

アダムはラストで死んだのですか?

閉じ込められる瞬間は生きています。初代の最後にあるのは、救助を求める彼の声。死亡の時点や原因を映して終わる作品ではありません。

鍵が流れた理由まで、第1作で分かりますか?

浴槽の排水に巻き込まれたことは分かります。ただ、誰がどのように鍵を配置したのかという裏事情は、第1作の映像だけでは特定できません。

まとめ

初代『ソウ』は、ゼップへの殺害命令が分かった直後、床の男がジョンとして姿を現す二段構えの結末です。犯人は浴室の外にいると思っていたのに、二人が苦しむ同じ空間で横たわっていました。

妻子の脱出、ゴードンの退出、アダムの置き去りは、それぞれ違う着地。二人とも助かったとも、二人とも死んだとも片付けられないんですよね。名前の答えが出た後にも、アダムを残した浴室の扉は閉ざされたまま。その後味の悪さまで含めて、あのラストです。

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