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九尾狐伝(2020)ネタバレ|最終回のヨンは人間?ランが選んだ結末

九尾狐伝(2020)ネタバレ|最終回のヨンは人間?ランが選んだ結末

赤い傘を持つヨンが帰ってきたら、今度こそ安心して泣けるはず。『九尾狐伝』の最終回は、その安心のあとに、もう一度「え?」となるんですよね。

最終回までの生死・真相・結末のネタバレがあります。

『九尾狐伝~不滅の愛~』は2020年制作の韓国ドラマで、ノーカット版は全16話です。

ヨンとジアの恋は結婚にたどり着き、ヨンを取り戻すために弟ランが自分の命を差し出します。うれしさとつらさが一度に来る結末でした。最後の能力の謎にも、その前の兄弟の選択にも、立ち止まりたくなります。

ジアが追う赤い傘の男は、600年前の恋を待っていた

イ・ヨンとナム・ジアの出会いを映す、日本版の公式予告です。

狐峠の事故で消えた両親と、消えない記憶

1999年、9歳のジアは狐峠の事故に遭い、両親と離ればなれになります。その夜に彼女を救ったのが、赤い傘を持つ九尾狐イ・ヨンでした。大人になったジアは都市伝説を追うテレビ番組のプロデューサーとなり、両親を捜し続けているんです。

花嫁が消えた結婚式場に狐の毛が残っていたことから、ジアはヨンに行き着きます。彼はかつて山の神だった狐で、現代では人間社会を乱す妖怪を退治する立場。家でチョコミントアイスを食べてごろごろするのも好きです。仕事の壮大さと休日の過ごし方の差が、なかなかいいですよね。

ジアにとってヨンは、両親へつながる手がかりでした。一方のヨンは、彼女が亡き恋人アウムにそっくりなことに引かれます。やがてジアの涙に狐玉が現れ、アウムの生まれ変わりだと確信するんです。彼がその再会を待った時間は、600年に及びました。

アウムの最期は、ヨンを守るための願いだった

前世の悲劇を引き起こしたのは、蛟竜、つまりイムギという大蛇の妖怪です。王の体に寄生していたイムギから父を救おうと、アウムは自分の体を差し出しました。今度は彼女を人質に、イムギが山の神ヨンの体を狙います。

ヨンは自分を犠牲にしてアウムを助けようとしました。その寸前にアウムが意識を取り戻し、かつての恩を返す願いとして、自分を殺すよう求めます。狐は恩返しの約束に縛られているため、ヨンはその願いに従い、愛する人を手にかけたんです。

ジアは前世を映す眼鏡で、自分がヨンに殺される姿を目にし、彼への信頼を揺さぶられます。第10話でその死に至る事情を知り、アウム自身がヨンを守ったことを理解しました。ヨンも、目の前のジアを今の彼女として愛すると応えます。似た顔の恋人に昔の人を重ね続けたら、そりゃ気になりますよね。ジアがその気持ちをきちんと言葉にするところも好きです。

ランの恨みがほどけ、ホオズキから両親が帰ってくる

兄弟の入れ替わりから両親との再会まで

第9話、ヨンは弟が閉じ込められた森へ向かう

ヨンの腹違いの弟イ・ランは、兄に捨てられたという思いを抱えていました。アウムを求めてヨンが山を離れたあと、人間たちが森に火を放ちます。ランは人間を殺して回り、戻った兄に斬られたことも、深い恨みになっていたんです。

妖怪オドゥクシニは、その傷を利用します。ランを幼い頃の恐ろしい森へ、ジアを狐峠の事故へ閉じ込め、それぞれの恐怖が作る世界から出られなくしました。ヨンが最初に救いに向かったのはラン。弟を連れて逃げる中で、昔の一撃も急所を外していたことが分かります。

ランは兄から見捨てられたという思いをほどき、生き延びようと立ち上がりました。ジアも、両親と暮らす幻想の家から、ヨンとの日々を思い出して現実へ戻ります。恋人と弟がそれぞれ自分の傷に向き合う、後半の関係を変える出来事です。

第11話、兄弟の入れ替わりで社長をだます

ジアの両親を連れ去った人物は、彼女が勤める放送局のクォン社長でした。社長は人間をホオズキに封じ、その命で自分の寿命を延ばしています。ジアの両親も、家に置かれた実の中に閉じ込められていたんです。

社長は両親を返す条件として、ヨンの体を渡すようジアに迫ります。さらに、命を救われた恩によって社長との取引に縛られていたランも、兄を引き渡すよう追い込まれました。大切な人を助けたい気持ちが、二人への脅しに使われます。

そこでヨンとランは、互いの姿を入れ替える作戦に出ました。兄を薬で眠らせたと信じ込ませ、近づいた社長をヨンが制圧します。ランを縛る契約を変えさせ、ホオズキも奪還。ジアは帰宅し、ようやく両親を抱きしめます。

両親には長い眠りから目覚めたような感覚があり、娘は大人になっていました。失った年月は長くても、三人でまた暮らせるんです。ジアの捜索が実を結ぶ、この再会はしっかりうれしい!

二つのイムギが、ジアの体とヨンの命を狙う

両親との再会のあとも、ジアの体にはイムギの一部が宿っています。外では人間の姿を得たイムギが、テリと名乗って放送局に入り込みました。内側からジアを乗っ取る部分と、外側で動くテリが、ヨンたちを追い詰めていきます。

ジアを守っていた狐玉は、第6話で占い師に渡っています。袋に捕らわれたヨンを救うため、ジア自身が取引に応じたからです。ヨンを助ける選択によって、彼女の中に潜むイムギが目覚める危険が高まりました。

ジアの体を敵が支配するため、ヨンがイムギを攻撃する場面では、ジア自身の命も危険にさらされます。彼女は意識を取り戻して抵抗し、ヨンも宿主を移す方法を探りました。第13話の駆け引きで、その移動に使う鱗をつかみます。

テリは疫病まで広め、ジアの同僚や街の人々に被害を及ぼしました。死者を管理する奪衣婆(だつえば)は災いを止めようと、ジアの死亡日を早めます。ヨンは奪衣婆に助けを求めると同時に、テリとの偽りの協力を進め、自分の体へイムギを移す覚悟を固めていくんです。

第15話、毒と鱗を飲んだヨンが三途の川へ落ちる

毒と鱗を使いテリを連れて川へ落ちる流れ

社長は再びジアを襲いますが、彼女の中で目覚めたイムギに殺されます。同僚のセロムによって正気に戻ったジアは、自分がヨンや周囲を傷つけることへの恐れを強めました。

二人を生かす作戦は、月の鏡に破られる

奪衣婆は途中でヨンに救いの道を示します。ジアを瀕死にして、彼女の中のイムギを外へ追い出す。テリ側と一つになったところを、奪衣婆が石にする作戦でした。万一ジアが死ねば、自分が禁忌を破って救うという覚悟まで持っています。

ところがテリは、奪った月の鏡で奪衣婆の力を跳ね返し、彼女自身を石に変えてしまいます。ヨンの仲間たちも暗示によって足止めに使われ、救出は間に合いませんでした。切り札を失ったヨンの前で、ジアへの支配は強まっていきます。

ジアは自分がヨンを傷つけることを恐れ、ランに、自分を止める役目を頼んでいました。決戦でも命を絶とうとしますが、ヨンが制止します。彼女を救うために、彼は鱗を飲み込んだんです。

自分を弱らせ、つながったテリも弱らせる

ジアからヨンへイムギが移ると、ヨンの体を鱗が覆います。しかし、勝利を確信したテリも苦しみ始めました。ヨンはあらかじめ、狐にとって毒となる墓地の月見草を食べていたからです。これは物語の中の妖怪に対する毒です。

ヨンの中のイムギとテリはつながっており、ヨンが弱ればテリも弱ります。ヨンはその隙にテリを抱え込み、ランへ剣を渡しました。二人をまとめて貫くよう求められ、弟はためらいます。

それでもヨンは、自分を完全に乗っ取られる前に終わらせようと、ランを促します。ランは泣きながら剣を突き立てました。ヨンはジアへ愛を告げ、テリを連れたまま三途の川へ落ちていきます。

川の中でテリは消滅し、地上の疫病も消えました。ジアを救ったヨンは、彼女の泣き声を聞きながら沈んでいきます。生きて人間になることが彼の望みだったのに、ここで命を失う。その痛みを抱えたまま、第16話が始まるんです。

第16話、ランが手放す命は「大切なもの」になっていた

ランが命を差し出し携帯電話を残すまで

残された動画と、半年後に届く白いドレス

ジアはヨンの救済を求めて、来世出入国管理事務所へ何度も通います。奪衣婆は三途の川へ落ちた者の復活を阻む決まりを理由に拒みますが、裏では冥界へ働きかけていました。ランは、自分の手で兄を刺した苦しみから、酒に沈みます。

そんなランにシンジュが届けたのは、ヨンの動画でした。兄は、ランに守る家族ができたことを喜び、自分自身も大切にして生きるよう願っていたんです。ジアもヨンを知る人々の話を撮り、映像作品『九尾狐伝』を作り始めます。

シンジュはキ・ユリに歌でプロポーズし、二人は夫婦になりました。ユリはランに救われた狐で、ランは彼女や幼いスオと家族のように暮らしています。シンジュとの新生活にも、ランとスオが一緒です。新婚の居間がもう大所帯。シンジュ、お疲れさまです。

半年後、ジアの誕生日に、ヨンが用意していたウェディングドレスと手紙が届きます。手紙はジアが先へ生きていくことを願い、ヨンを忘れるよう求める内容でした。未来を祝うはずの白いドレスが、恋人の不在を突きつけてしまうんです。

ジアを止めたランが、占い師との取引を引き受ける

ジアとランの前へ、以前の占い師が再び現れます。正体は、転生を管轄する冥界の裁判官でした。ヨンを救う取引には、本人が最も大切にしているものを差し出すという条件があります。

ジアはヨンとの記憶を差し出そうとしますが、占い師が求めたのは残りの寿命。彼女が応じようとしたとき、ランが止めました。兄が守り抜いたジアを失えば、戻ったヨンも苦しむからです。

ランはすでに、ユリやスオ、シンジュと暮らす喜びを得ています。生きることを大切に思うようになった彼の命は、占い師の条件にかなうものでした。誰にも必要とされていないと思っていた弟が、自分の暮らしを惜しめるところまで来ていたんです。

ランは砂時計が落ち切るまでの短い時間を残され、その後に命を取られます。ユリたちが駆けつける中、ランの姿は消え、携帯電話が残りました。その待ち受け画面には、家族の写真があるんです。

私はこの取引が、いちばんつらかったです。兄を助けたい気持ちと、今の家族と生きたい気持ちを、ランは両方持っていました。幸せを知ったあとに手放すから、別れが重くなるんですよね。

帰還したヨンが受け取る、弟の動画とジアとの日常

雨の日、ジアは赤い傘を渡され、ヨンを捜して街へ出ます。横断歩道の向こうにいたヨンは、以前と同じ姿で、二人の記憶を持っていました。そして自分は人間になり、力を失ったと話します。ジアはその体を抱きしめました。

戻ったヨンは、ジアが撮りためた映像に触れ、シンジュとも再会します。そこでランの携帯電話を受け取り、弟から自分への最後の動画を見ました。ランはいつもの憎まれ口を交えながら、再び会いたいと願い、兄を呼びます。ヨンは泣き崩れるんです。

ヨンは奪衣婆と夫の懸衣翁(けんえおう)にも礼を伝えます。結婚式では、ジアが贈られたドレスをまとい、ヨンと花の指輪を交わしました。花びらが舞う中で愛を誓う二人には、ようやく一緒の未来が始まります。

新婚生活を送るヨンの暮らしには、歯の治療といった悩みが加わりました。世界を救ったあとに歯医者で苦労するんです。そこは急に親近感が湧きますね。

最後の剣と光る目で、ヨンは人間なのかが気になる

終幕でジアは、外れない仮面をつけた奇妙な男に会ったとヨンへ話します。ヨンはその存在を災いの妖怪だと察しました。ジアが眠ったあと、赤い傘を持って夜の街へ出かけます。

妖怪と向き合ったヨンの傘は剣へ変わり、目が狐のように光ります。人間だと話していた彼が、最後には超常的な力を使うんです。夫婦の暮らしにほっとした直後なので、思わず身を乗り出します!

能力の仕組みや狐玉と復活の関わりは未確定です。私には、ジアとの生活を得た彼が、また誰かを守りに出る終幕に見えました。

もう一つ気になるのは、公園の少年です。自転車から転んだその子にヨンが手を貸すと、幼いランに重なる姿に顔がほころびます。ランの転生を思わせる登場でした。少年が記憶を引き継いだかは未確定でも、兄弟の再会を願いたくなります。

もう一度観るなら、兄弟の食事と二本の動画が気になる

ヨンとランが互いに残した動画

第15話の食事で、ヨンはランに自分の卵を譲ります。大きな決戦を前に、兄弟が一緒に食べる時間を取ったんです。ラーメンの卵って、食べるタイミングまで考えて残すものですよね。小さなやり取りから、ヨンの弟への甘さが伝わってきます。

二本の動画では、憎まれ口まで残す兄弟の癖が気になります。あれだけ感情をぶつけ合った二人が、最後のメッセージでも素直になりきれない。その不器用さが、私はいっそう好きになりました。

両親の捜索や兄弟の和解から振り返る際の話数と題名は、TBSチャンネルのノーカット版・全16話の番組ページに載っています。第9話「オドゥクシニ」、第11話「ホオズキ」、第15話「あなたという運命」、第16話「九尾狐伝をもう一度」が、関係と決戦の大きな節目です。

FAQ

全32話と表示されるDVDもあるの?

あります。日本のDVD商品は全32話と表記され、2つのBOXで発売されました。

ヨン・ジア・ランを演じる俳優は誰?

ヨン役はイ・ドンウク、ジア役はチョ・ボア、ラン役はキム・ボムです。日本放送版のキャスト紹介には、それぞれの役柄も載っています。

まとめ

『九尾狐伝』を観終わって私に残るのは、何百年も続く恋を、最後には家で一緒に過ごす時間へ変えていきたいという願いです。食事をして、家族の話をして、歯の痛みに困る。その普通さがうれしいから、ランにも同じ日々を生きてほしかったと思ってしまいます。

赤い傘の向こうに戻ってきたヨンを喜びながら、弟の「兄さん」が耳に残る。そんな少し苦い余韻まで含めて、忘れがたい最終回でした。

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